マスタードシード株式会社は、ASRock製のオーバークロックに特化したIntel Z77 Express搭載マザーボード「Z77 OC Formula」を8月24日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は25,800円前後の見込み。
ASRockとしては初めてオーバークロックに特化して開発した製品。オーバークロックの世界記録を保持するASRock専任のオーバークロッカー、Nick Shih(ニック・シー)氏が設計に携わっており、電力、冷却、接続に注力したという。
電力面では、デジタルPWMコントローラ「CHIL8328」を採用し効率を高め、12+4フェーズの回路を採用。また、コア損失を70%低減できる特殊配合のチョークコイル、ダイを積み重ねることでオン抵抗を抑えたデュアルスタックMOSFET、低周波から高周波までのノイズをフィルタできる複数のコンデンサ「マルチフィルターキャップ」を採用した。
冷却面では、VRM電源部にファンを搭載し空冷するほか、水冷チューブが接続可能なヒートシンク「ツインパワークーリング」を搭載し、4層の2オンス銅レイヤーを含む8層PCB基板を採用する。また、GELID製の高性能グリス「GC-Extreme」が付属する。
接続面はコネクタのことを指し、CPU電源用コネクタにスクエアピン設計を用いた「高密度電源コネクタ」を採用することで、より良い電気伝導により効率的に電源を供給できる。また、CPUソケットおよびDRAMスロット用に厚みが15μmのゴールドフィンガーを採用。3~4μmの一般的なマザーボードと比較してより良い特性を実現するという。
このほか、Nick Shih氏が監修し、各CPUに適した自動オーバークロックプロファイル、ハードウェアモニタリングやファン速度調整、オーバークロックなどが設定できるオールインワンソフトウェア「Formulaドライブ」、11カ所にもおよぶ「マルチサーマルセンサー」、オンボードのオーバークロック用ボタン「ラピッドOC」、PCI Expressカードを抜き挿しせずにON/OFFが切り替えられる「PCIe ON/OFF」スイッチ、別売りのテスターを接続することで電圧計測ができる検出ポイント「V-Probe」などの機能を備える。
フォームファクタはSSI-CEB。対応CPUはLGA1155のCore i7/i5/i3など。メモリスロットはDDR3×4で、速度は最大3,000MHz超(オーバークロック)、容量は最大32GBに対応。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×6(うち4基はMarvell 88SE9172)、SATA 3Gbps×4。
拡張スロットは、PCI Express x16×3(うち2基は3.0、1基は2.0)、同x1×2。バックパネルインターフェイスは、USB 3.0×6、USB 2.0×4、HDMI出力、Gigabit Ethernet、PS/2、音声入出力、CMOSクリアスイッチなどを備える。
(2012年 8月 20日)
[Reported by 劉 尭]