AMD、高密度サーバー開発のSeaMicroを買収

2月29日(現地時間) 発表



 米AMDは2月29日(現地時間)、スケールアウト型インフラ専用サーバーアーキテクチャ開発企業の米SeaMicroを買収することで正式契約したと発表した。契約金額は約3億3,400万ドルで、このうち約2億8,100万ドルが現金で支払われる。財務の見通しに影響は無く、買収関連の損益は差し引きゼロになる見込み。

 SeaMicroは、多数のCPU、メモリ、ストレージ、I/Oトラフィックをシームレスに接続し、低消費電力、低設置面積かつ広帯域幅を実現する高密度サーバーを開発。2011年8月のHot Chips 23では、Atom N570を256個以上搭載したサーバーシステムを公表した。

 独自ASICによるI/O仮想化機能でCPU、メモリ、ASIC以外のパーツを削減して小型化し、Turn in Off機能により不要なCPUなどの機能を止め消費電力を抑える。従来型と比較し、面積は6分の1、電力は4分の1で同じ演算性能が得られるという。また、マザーボード同士を編み物のように接続するスーパーコンピュータ型ファブリック技術により、CPUコアあたりの帯域幅が最大12倍になる。x86、ARMなど複数のプロセッサの命令セットに対応する。

 今回の買収で、クラウド中心のデータセンターに優位性のあるサーバー技術とソリューションを提供するとしている。両社の技術を融合したOpteronベースのソリューションは2012年下半期に提供予定。

(2012年 3月 1日)

[Reported by 山田 幸治]