シャープ株式会社は、7型Androidタブレット「GALAPAGOS」にモバイルWiMAXを追加した「EB-A71GJ-B」を12月9日より発売する。価格はオープンプライス。
イー・アクセスが8月に発売した「GALAPAGOS A01SH」にモバイルWiMAXを追加搭載したモデル。この点以外でハードウェアに変更はないが、テザリングを行なうためのソフトを新たに搭載した。テザリングは7台まで可能で、画面をオフにして2台のPCを繋いで5分に1度Webアクセスさせた状態で約6時間の連続使用が可能という。
なお、先だって発表されたWiMAXの上り高速化について、ハードウェアとしては64QAMを使った15.4Mbpsに対応するが、ソフトウェアが非対応で、これについては、後日のアップデート対応を予定する。
このほか、「Evernote」、TwitterやFacebookなどと連携可能なスケジュールアプリ「SnapCal」、日英中国語に対応する名刺読み取りが可能な独自のアドレス帳アプリ、電子ブックアプリ「GALAPAGOS App」、Officeスイート「Documents To Go完全版」、テレビ操作アプリ「AQUOS Remote」なども搭載する。
主な仕様はCPUがNVIDIA Tegra2、メモリ1GB、ストレージ8GB、1,024×600ドット表示対応7型TFT液晶ディスプレイ、Android 3.2を搭載。本体サイズは約195×122×11.9~12.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約396gと、従来品より7gだけ重くなっている。
Android 4.0へのアップデートについては、時期未定ながら、前向きに検討しているという。
バッテリ容量は約1,620mAhで、駆動時間は書籍閲覧時約7.5時間、動画再生時約6時間、サスペンド時約10日。通信機能は、モバイルWiMAX、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRに対応する。
インターフェイスは、microSDカードスロット、ヘッドフォン出力、microHDMI、内側約200万画素カメラ、外側約500万画素カメラ(LEDフラッシュ付き)、センサーは、GPS、ジャイロ、方位、加速度、照度を備える。
店頭予想価格は59,800円前後だが、「WiMAXまとめてプラン」と呼ばれる、WiMAXをMVNO提供している量販店での回線契約とのセット販売も予定。この場合、2年間の継続利用が前提となり、本体の価格は4,800円、月額利用料は5,550円となる。3年目以降は、月額利用料金が3,880円となるので、差額の1,670円×24カ月を考慮すると、本体に対する実質負担額は44,880円で、15,000円程度割安という計算になる。
正面。上部に内側カメラ | 背面にはLEDフラッシュ付きカメラ | 左側面に電源、音量、ヘッドフォン端子 |
右側面にACアダプタ、micro HDMI、micro USB、microSD | 手に持ったところ | ワンタッチでテザリングをオン/オフするウィジェットを搭載 |
●新開発の液晶搭載機を来年投入
16日に行なわれた発表会では、シャープ執行役員通信システム事業本部長の大畠昌巳氏が製品および戦略について説明し、改めて同社はGALAPAGOS事業から撤退することはなく、今回の新製品のように、積極的に進化させていくと明言。さらに、2011年度上半期の国内スマートフォン市場シェアが1位になった実績や、AQUOS製品との連携などを活かし、Androidタブレットにおいても早期に国内シェアトップを獲得するとの強い意気込みを語った。
サービスについては、9月にカルチュア・コンビニエンス・クラブとの提携を解消し、TSUTAYA GALAPAGOSを子会社化したが、今後はエンターテイメントだけでなく、広告、カタログ、教育、健康など幅広いサービスを展開してきたいとした。年内にも、新サービスを発表予定という。
今後の製品については、「IGZO」と呼ばれる高精細で低消費電力な独自の液晶パネルを搭載するモデルを2012年に複数機種投入であることを明らかにした。
また、発表会にはUQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏も招かれ、WiMAXが他の高速モバイル通信よりカバーエリアが広い点、価格が安い点、通信量の制限がない点などをアピールした。
シャープ大畠昌巳氏 | GALAPAGOSは撤退しない | AQUOSとの連携を強みに |
サービスも新しいモノを展開 | 2012年は新液晶搭載機を投入 | UQコミュニケーションズの野坂章雄氏 |
(2011年 11月 16日)
[Reported by 若杉 紀彦]