株式会社東芝は、NVIDIA 3D Vision対応ノートPC向けに2D-3D変換プレーヤーソフト「TOSHIBA VIDEO PLAYER 3D」を9月17日よりダウンロード提供する。
既存のDVDやMPEG-2、MPEG-4ファイルを2Dから3D立体視可能な映像にリアルタイムで変換するプレーヤーソフト。付属のNVIDIA 3D Visionを使用して、2D映像のファイルを立体視できる。メニューの「3D」ボタンを押すと立体に見える視差を作って表示する。3D再生はフルスクリーンのみ可能。動画ファイルは1,920×1,080ドット(フルHD)解像度に対応する。
対象機種は「dynabook TX/98MBL」(量販)、「dynabook Satellite AXW/90MW」(Web直販)の2機種。無償でダウンロード提供される。
独自のアルゴリズムで4つの高画質化機能をリアルタイムで処理。ベースライン3D機能、Motion 3D機能、Color 3D機能、クロストーク(二重にぼけて見える映像)リダクション機能を備える。これらの技術は10月発売予定のハイエンドTV「CELL REGZA」にも使われている。ただし、CELL REGZAにある顔検出を用いた「フェイス3D」は含まれない。
ベースライン3D機能は、画面の四隅から構図を推定し、1,000以上のサンプルから抽出した奥行きのパターンと照合して精度の高い奥行きを生成。Motion 3D機能は、“手前の物体ほど見かけの動きが速く動いた距離が大きい”という原理を基に、全体の動きから動いた量を奥行きに換算し、物体の前後関係を推定する。
Color 3D機能は、映像全体の色調深度に合わせて立体にする被写体の色補正を行なう。クロストークリダクション機能は、視差のある映像を液晶で高速に切り替えるため発生してしまうゴーストを低減する機能。オーバードライブ回路のように強制的に液晶へ送る信号を増幅させ、液晶のレスポンスを向上させる。
これら4つの機能を同時にリアルタイムで行ない、高画質化している。演算にはCPUだけでなく、GPUも使われているという。
(2010年 9月 10日)
[Reported by 山田 幸治]