8月19日(現地時間)発表
米Intelは19日(現地時間)、セキュリティ関連の大手ソフトウェア会社である米McAfeeを買収すると発表した。買収総額は76億8千万ドル。これにより、McAfeeはIntelの完全子会社となる。
買収の目的についてIntelは、今後発生が予想される新たなセキュリティ脅威に対応する製品を開発するためと説明。具体的には、現在のセキュリティに対するアプローチが、携帯電話や、車、TV、医療機器、ATMなど何十億ものデバイスがインターネットに接続されることを想定したものではないため、新たな脅威に対応するには、ソフトウェア、ハードウェア、サービスすべてを含んだ基礎的な新しいアプローチが必要であるとしている。
現在でもCore iプロセッサは、12個の暗号化向け命令「AES-NI」に対応しているが、今後はより広範な製品において、ハードウェアレベルのセキュリティ機能を実装していくものと見られる。
Intel社長兼最高経営責任者のポール・オッテリーニ氏は、リリースで「これまでは、エネルギー効率性能とインターネットへの接続性が、コンピューティングの要求仕様を定義していた。しかし、これからはセキュリティがすべてのコンピューティング体験においてユーザーが要求する第3の柱となる」と述べている。
McAfeeは、1987年創業のセキュリティソフトウェア会社。2009年の売上高は約20億ドル。社員数は約6,100人。同社社長兼最高経営責任者のDave DeWalt氏は、「今回の買収により、より安全で、信頼できるインターネット対応機器を提供できるようになるだろう」との声明を出している。
(2010年 8月 20日)
[Reported by 若杉 紀彦]