エプソン、3万円台のA4カラーレーザープリンタ「オフィリオ LP-S510」
~10万円を切るA3 30ppm機も

オフィリオ新製品2機種

5月20日から順次発売
価格:オープンプライス



●3万円台のA4機「LP-S510」

「LP-S510」

 「LP-S510」は5月21日発売で、店頭予想価格が3万円台後半の低価格機。現在、A4カラーレーザープリンタは、実売3~4万円台の低価格製品が主流となっており、エプソンとしては初めて、この市場に参入する。

 デスクサイドに置くことを想定した製品で、本体サイズは404×380×275mm(幅×奥行き×高さ)、重量は14.5kg。インターフェイスはUSBで、Ethernetや無線LANには対応しない。印刷速度はカラー5ppm(枚/分)、モノクロ19ppm、解像度は1,200dpi。トレイは最大200枚まで給紙できる。両面印刷にはオプションを含めて対応しない。

 操作面は前面に集中しており、紙詰まり時のメンテナンスも含めて本体の前面から操作できる。また、トナーや感光体ユニットが設置された状態で出荷されるため、購入後にすぐに使い始めることができる。

 プリンティングシステムは新開発の「Offirio Printing System」で、コマンド体系は非公開となっている。

 エプソンでは年間1万台の出荷を予定しており、既存の上位機種「LP-V500」と合わせて、A4カラーレーザープリンタ市場でシェア13%を目標としている。

 なお、トナーは標準のMサイズ(2,700枚対応)が標準だが、ブラック以外のシアン/マゼンタ/イエローの3色はSサイズ(1,600枚対応)も用意される。標準価格はMサイズが13,100円~14,400円なに対し、Sサイズは8,500円に設定されており、カラーの印刷枚数が少ないユーザーの消耗品コストを抑えるようになっている。感光体ユニットはカラーが11,250枚対応、モノクロが42,500枚対応で、各15,000円。

低価格とコンパクトがウリ紙詰まり時も含めて、フロントからアクセスできるすぐ使える状態で出荷される
A4カラーレーザープリンタは、低価格機種が中心とりあえず13%のシェアが目標新製品の位置付け

●10万円を切る30ppmA3機「LP-S7100」

「LP-S7100」

 「LP-S7100」は5月20日発売で、店頭予想価格は9万円台後半。A3カラーレーザープリンタは、印刷速度によってクラス分けされており、現在は11~30ppmの機種が6割以上を占めている。LP-S7100は、カラー/モノクロとも30ppmで、この主流の市場で主力機種となることを目指している。

 本体サイズは、499.5×538×422mm(同)、重量は約44.0kg。本体内の感光体ユニットを斜めに搭載することで、従来機種よりも設置面積を小さくしている。また、操作/メンテナンスはLP-S510同様に、フルフロントアクセスとなっている。

 ランニングコストの低下にも努め、カラーで11.9円/枚、モノクロで2.8円/枚と、数年前の機種よりも低コスト化を実現した。トナーは小型化され、補充用の買い置き時に場所を取らないよう配慮されている。また、LP-S510同様、容量の小さいSサイズトナーが用意され、ブラックは8,100円、シアン/マゼンタ/イエローは各7,700円からに設定されている。感光体ユニットは24,000枚対応で12,000円。

 インターフェイスはUSBとEthernt。両面印刷ユニットはオプションで25,000円。用紙カセットは305枚収納でき、オプションの増設カセットユニット670枚収納可能で50,000円。増設カセットユニットは3段まで積み重ねできる。

 LP-S7100は年間3万台の出荷を予定しており、既存機種と合わせてA3カラーレーザープリンタ市場で30%のシェアを目指すとしている。

斜めに搭載したタンデムエンジンが特徴設置面積を小さくした4年前の機種の2/3の体積になった
新旧トナーの比較。手前が新型トナー小型化のメリットとして予備のトナーを置くスペースをとらないことが強調されていたが、持ち帰り時や通販の送料などでも有利だろう本体はフルフロントアクセス。トナー交換が特に簡単そうだった
オプションの増設カセットユニットを最大限に重ねた状態定着時の温度が低いので、消費電力面で有利という印刷速度も重視している
コストは最重要。ユーザーが思っているコストの下を目指した数年前の機種に比べ、1枚あたりのコストを下げている買い換えを促す訴求
「カラーは安い」を訴えるA3カラーレーザープリンタ市場構成比

●鈴木京香さん起用でシェアアップを目指す

 発表会ではカラーレーザープリンタ市場全体の動向も紹介され、2008年以降は市場が縮小しているが2010年は前年並みに踏みとどまる見込みとしている。

 また、オフィリオを含むビジネス商品のプロモーションに鈴木京香さんを起用し「考えるきっかけは、エプソンに。」というキーワードで、プロモーションを行なう。

カラーレーザープリンタ市場は近年縮小している鈴木京香さんを起用ビデオメッセージが公開された

(2010年 5月 11日)

[Reported by 伊達 浩二]