Antec本社の上級副社長スコット・リチャーズ(Scott Richards)氏が来日し、大型PCケース3機種と、CPUクーラー3機種を公開した。いずれも第1四半期中に国内販売される予定だ。なお、価格は米ドルでの予想価格のみ公開され、国内価格は未定となっている。
●多数のファンとベイを備えた「DF-85」ゲーミングPCに向いた大型のPCケース。価格は200ドル強の見込み。
フロントに120mmファンを内蔵したアクセスドア「フリートリリース」が3枚あり、それを開けると、4つの3.5インチベイが用意されている。ベイの一部はHDDを差し込むだけで良い「フリートスワップ」ベイになっており、簡単にHDDを交換できる。また、ケースの天井部分にも、2.5インチ用のフリートスワップベイが用意されており、データ交換に便利そうだ。
ドライブベイは、5インチ光学用が3個、3.5インチベイが7個、2.5インチベイが2個で、計14個に達する。
また、クーリングファンは、フロント120mm×3、リア120mm×2、トップ140mm×2、ボディサイド120×1で、8個を装備する。さらに冷却オプション用のホース穴も用意される。
フリートリリースに内蔵されているフィルタは、簡単に取り外して掃除できる。また、フリートリリースのファンには、速度調整用のダイヤルが付属しており、手動で回転速度が調整できる。
本体サイズは213×505×596mm(幅×奥行き×高さ)、重量は11.3kg(電源なし)。
●ミドルクラスのゲーミングPCケース「DF-30」
DF-85の弟分にあたるミドルタワーケース。価格は150ドル前後の見込み。
フロントのフリートリリースは2つになる。ドライブベイは計11個、ファンは5個に減る。天井部分の2.5インチスワップベイはあるが、本体内部の3.5インチベイはスワップベイではなく通常タイプとなる。
本体サイズは198×486×485mm(同)、重量は6.9kg(電源なし)。
DF-30全景 | ファン付扉が少ないだけで、全体のイメージはDF-85に似ている |
●オープンエア型の「LANboy Air」
本体が骨組みとネットで構成されており、オープンエア型のPCケース。価格は200ドル強の見込み。
スチールの骨組みに、強化プラスチック素材のネットやステーを組み合わせたオリジナリティの高い構造が特徴。オープンエア感が高く、素通しでスカスカだ。
電源の位置が上と下から選べるほか、ベイにHDDを入れるときに、縦横どちらにでも固定できるなど、自由度の高い設計となっている。
ドライブベイは9個。ファンは標準で5個、オプションをフルに入れると12個まで強化できる。電源は搭載されていない。
LANboy Air全景 | ケースというよりはケージ(籠)という印象 |
スチールの骨組みに強化プラスチックのパネルがネジ止めされている | ドライブベイには樹脂製の部品で固定する |
●CPUクーラー3種
Antecブランドとしては初のCPUクーラー3種も公開された。価格は各30ドルの見込み。
いずれもIntel/AMDの両プラットフォームに幅広く対応する。ファンは120mm。参入第一作のためか、いずれも手堅い感じの設計だ。将来的にはAntecならではのオリジナリティの高い製品に期待したい。
初参入のCPUクーラー | KUHLER BOX |
KUHLER FLOW | KUHLER SHELF |
●PCケース用台車「LANBOARD」
LANパーティなどで、大型PCケースを移動する際に使用するポータブルPCカート「LANBOARD」も展示された。
4個のローラーがPCケース支え、軽く押しただけで、楽々と移動できる。2個のローラーには固定ロックもあるので、使用中は固定できる。キャリングストラップ付。
本体サイズは256×425×68mm(同)と、安定のためにちょっと大きめだが、机の下にいれたタワーケースの移動用に、もう一回り小さい製品があると便利かもしれない。
LANBOARD。PC専用台車と思えばよい | 上にPCを載せた状態。ちょっと押すだけで簡単に移動できる |
(2010年 2月 3日)
[Reported by 伊達 浩二]