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AMD製APUを搭載したAR/VR両対応ヘッドセット「Sulon Q」
~Windows 10搭載でPC接続不要のスタンドアロン動作を実現
(2016/3/15 17:57)
カナダのスタートアップ企業、Sulon Technologiesは14日(現地時間)、VR/AR両対応ヘッドマウントディスプレイ(HMD)「Sulon Q」を発表した。発売時期は今春後半の予定で、価格は未定。
AMDがGDC 2016に合わせ開催しているイベント「Capsaicin」のステージにて発表された本製品は、世界初のオールインワン型VR(仮想現実)/AR(拡張現実)両対応を謳うHMD。ここで言うVRとは、ディスプレイに映し出された映像のみを見るもので、一方ARでは、シースルーのように現実空間に映像を投影したように見えるものを指す。
PCに接続せず、ケーブルなどが不要な“Wear and Play”デザインを採用し、本体にAMD製APU、Windows 10を搭載することでスタンドアロンの動作を実現。DirectX 12やVulkanといった最新APIや、AMD LiquidVRなどに対応し、家庭用ゲーム機レベルの描画品質が可能としている。
搭載する空間処理プロセッサユニット(SPU)により、位置などのトラッキングのほか、物体の把握、ジェスチャーの認識などが単体で可能。部屋の中を歩き回ったり見る角度が変わっても、投影された映像が追従する。
ジェスチャや付属のワイヤレスキーボードとマウスを利用することで、Windows 10でのマルチウィンドウ操作もサポートするとしている。
音声についても、GenAudioの「AstoundSound」により、最適化が施されたSulon Qイヤホンと組み合わせることで、ソフトウェアルームシミュレーションで奥行きを伴った3D音声を体験できる。
主な仕様は、Radeon R7グラフィックスを搭載したAMD FX-8800Pプロセッサ、8GB DDR3Lメモリ、256GB SSD、OSにはWindows 10を搭載。
ディスプレイには、リフレッシュレート90Hzの2,560×1,440ドット有機ELディスプレイを搭載する。視野角は110度。
そのほかのインターフェイスとして、IEEE 802.11ac対応無線LAN+Bluetooth 4.0、USB 3.0×2、Micro HDMI出力、ノイズキャンセリング対応デュアルマイク、3.5mmミニジャックを備える。
搭載センサーは加速度、ジャイロスコープ、磁気と空間マッピング/トラッキング。