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インテル、CPU性能の評価基準として“現実性”の必要性を説く

〜ベンチマークには分岐予測ミスとキャッシュミスの発生が必要

IntelでCommunications Manager with Platform EvaluationとCompetitive Analysis groupに所属するヒラル・ギーワラー氏

 インテル株式会社は4日、Skylakeの性能に関連したベンチマーク説明会を開催し、Intel本社のヒラル・ギーワラー氏が解説を行なった。

 同氏はSkylake世代のプロセッサを搭載したPCでは、Speed Shift Technologyのサポートなどによってバッテリ駆動時間が大幅に延びているほか、性能面での飛躍があることを説明。また、Windows 10をフル機能で使えるのもSkylakeの特徴とし、Edgeのハードウェアアクセラレーション機能や生体認証機能など、その強みをアピールした。

モバイルプロセッサとしてのSkylakeをこれまででもっともスケーラビリティが高いとする
5年前のPCと現在の2-in-1を比較して、性能は2.5倍、バッテリ駆動時間は3倍、起動速度は4倍になったという
SkylakeとWindows 10を組み合わせることで、最長10時間のバッテリ駆動が可能に
SoCの消費電力は生産性アプリや映像再生において1Wに達しない
Windows 10の標準ブラウザEdgeはSkylakeのハードウェア再生支援機能をサポートしているため、IntelはEdgeの利用を推奨している
Speed Shift Technologyによって、生体認証の時や、写真編集時などにおいて即座の反応が得られるとする
Speed Shift Technologyの有効/無効におけるCPU周波数の挙動の違い。有効時は50%高速化されるという
声を使った生体認証では、Intel Wake On Voiceを有効化することで、消費電力に1W程度差が出る

 説明会ではCPUの性能を測るための適切な基準についても言及し、現実世界においてCPUの分岐予測ミスやキャッシュミスは普通に起きているものであり、ベンチマークソフトとしてもこれらの現実的な挙動を示すもので評価を行なうべきとした。

 作業負荷を与えることで分岐予測ミスとキャッシュミスが発生する実作業の例として、同氏が挙げたのは、アプリがMicrosoft Word/PowerPoint/Excel、Adobe Photoshopで、実作業ではWebブラウジング、オンラインビデオ配信の2つ。そしてこういった実アプリ/実作業の測定が可能なベンチマークソフトとしては、SYSmark 2014 ver 1.5、TabletMark v3、WebXPRT 2015、Geekbench 3を挙げた。ただし、Geekbench 3に関してはiOSとWindowsで異なるデータセットを使用しており、キャッシュミスが起きにくい非現実的な挙動を示すことから性能評価には適していないという。

 IntelはCPU性能を評価するベンチマークは、現実のアプリの挙動をシミュレートするものにこそ正確な定量化が可能だという考えを示しており、メインストリーム系で適切なものとしてSYSmark 2014 1.5、TouchXPRT 2014、TabletMark v3、PCMark 8 v2.0 - Conventional、PassMark Performance Test 8.0を、Web系ではWebXPRT 2015、Octane 2.0、JetStream 1.1、WebGL Aquarium、RoboHornet RH-A1、ゲームおよびGPGPU系では3DMark 1.2、GFXBench 3.0、CompuBench CL 1.5 Desktop、PCMark 8 v2.0 - Accelerated、Basemark CL 1.1を挙げている。

分岐予測のフローの例
キャッシュミスを起こした場合の例
WordやPhotoshopといった現実のアプリでの作業負荷時は分岐予測ミスとキャッシュミスがそれぞれ同じように起きている
Geekbenchの挙動は現実のアプリに即していると言い難く、Intelは現実的な評価に適さないとする
SYSmarkの主な仕様と測定内容
SYSmark 2014の主な仕様と測定内容
TabletMark v3の主な仕様と測定内容
WebXPRTの主な仕様と測定内容
Geekbench 3の主な仕様と測定内容
TabletMark v3とGeekbench 3の測定内容の比較
メインストリーム系ベンチマークにおけるそれぞれの比較
Webブラウザ系ベンチマークにおけるそれぞれの比較
ゲームとGPGPUベンチマーク系におけるそれぞれの比較

(中村 真司)