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Office 2016はパッケージ版が廃止で、POSAとダウンロード提供に

〜Office Mobileにも365サービスを提供

Office 2016の説明会では、日本マイクロソフト株式会社 代表執行役社長の平野拓也氏が登壇した

 日本マイクロソフト株式会社は29日、WindowsおよびOS X向けのOffice 2016シリーズの記者説明会を開催した。

 既報の通り、Office 2013(OS X版はOffice 2011)の後継となり、一般向けライセンスは9月30日より提供が開始される。サブスクリプション契約のOffice 365ユーザーには23日より既に提供が始まっており、Officeソフトのアカウントページからアップグレードできる。

 ライセンスの提供の仕方は、これまでと同じくOffice 365を通した年間契約のサブスクリプション形式と、年間契約が不要の永続ライセンス版で提供。後者はOffice 365サービスが利用できないほか、次期バージョンへのアップグレードができない。

 一般向けOfficeの提供形態と価格については、以下の表を見て欲しい。なお、提供形式の項目にある「POSA」とは、ライセンスキーが書かれたPOSAカードのことで、パッケージ版の代わりとしてこちらが提供されている。そのため、ソフトウェアは別途ダウンロードする必要がある。

パッケージの代わりに提供されるPOSAカード。右端はOS X版で、Windows版と同じデザインになった
POSAカードの実物大
裏面。スクラッチシールの部分をはがすとプロダクトキーを確認できる
Office 365
製品名 参考価格(税別) 提供形式
Office 365 Solo 11,800円(1年間) POSA/ダウンロード版
Office 365 サービス 5,800円(1年間) POSA/ダウンロード版
Office 2016
製品名 参考価格(税別) 提供形式
Office Personal 2016 29,800円 POSA/ダウンロード版
Office Home & Business 2016 34,800円 POSA/ダウンロード版
Office Professional Academic 2016 27,800円 POSA版
Office Professional 2016 59,800円 ダウンロード版
Word 2016 14,800円 POSA/ダウンロード版
Excel 2016 14,800円 POSA/ダウンロード版
PowerPoint 2016 14,800円 POSA/ダウンロード版
Outlook 2016 14,800円 POSA/ダウンロード版
Access 2016 14,800円 POSA/ダウンロード版
Project Professional 2016 131,800円 POSA/ダウンロード版
Project Standard 2016 78,800円 POSA/ダウンロード版
Publisher 2016 14,800円 POSA/ダウンロード版
Visio Professional 2016 71,800円 POSA/ダウンロード版
Visio Standard 2016 37,800円 POSA/ダウンロード版
Office 2016 for Mac
製品名 参考価格(税別) 提供形式
Office Home & Student 2016 for Mac 23,800円 POSA/ダウンロード版
Office Home & Business 2016 for Mac 34,800円 POSA/ダウンロード版
Office Academic 2016 for Mac 16,800円 POSA版

 また、7型といった小型のWindowsデバイス向けに提供しているOffice Mobileに関して、商用利用するにはOffice 365へのサービス加入が必須だが、日本のみ特例で10.1型以下――つまり10.1型を含めたWindowsデバイスにも1年間のOffice 365サービスを付帯し、商用利用できるようにした。

 同社はこの背景として、日本における10.1型デバイスの利用者が多いことを挙げている。既に発売済みの国内メーカー2015年冬モデルの10.1型PCなどを見てみると、仕様として「Office Mobile プラス Office 365 サービス付属」といった具合に提供がなされていることを確認できる。

10.1型以下のWindowsデバイスでもOffice Mobileを商用利用できるように1年間のOffice 365サービスを提供する

 説明会の冒頭では、代表執行役社長の平野拓也氏が登壇。クラウドが前提のOffice 365サービスが法人向けに大きく成長していること、グローバルだけでなく日本でも大きく普及が進んでおり、エンタープライズ向けのOfficeユーザーの過半数がOffice 365サービスを利用していることを述べた。また、コンシューマ市場に関しても、半数がOffice 365サービスを選択しているという。

 新しいOfficeの特徴として、ドキュメントファイルの共有/共同作業といったチームワーク作業の効率化、日本では未提供だがOfficeとCortanaの連携といったWindows 10との親和性の高さ、ユーザーが実行したい操作を先回りしてサポートするアシスト機能、そしてセキュリティの強化の4つを挙げた。最後のセキュリティ面に関しては主にOneDriveに関するもので、数日以内のアップデートでセキュリティを高めるいくつかの機能強化を提供予定とのことだった。

 平野氏は近年のクラウドといったサービスの移り変わりの速さに対応すべく、これまでの3年ごとのバージョンアップではなく、クラウドを通しての素早いバージョンアップにシフトしていくことを明言。仕事の生産性を高めるためにも、Officeはぜひクラウドと連携するOffice 365サービスを通して体験して欲しいと述べた。

パブリッククラウドの成長率が27%であり、Officeについてもエンタープライズ向けユーザーの過半数が365サービスを使っているという
新しいOfficeの特徴として、チームワークに最適、Windows 10との連携、ユーザーの先回りサポート、セキュリティの高さを挙げる

 説明会では一部の機能ながら、冒頭で平野氏が述べたチームワーク作業の強化を示すOffice 2016のデモンストレーションが行なわれた。

 1つのWordファイルを複数ユーザーで共有し、他者による編集作業がリアルタイムに表示される様子や、Skype機能を利用してのビデオチャットをしながらの編集作業、Excel側が表示内容に適したグラフを提案する「操作アシスト」などを紹介。また、OS X版のOffice 2016においても、Windows版と違和感なく使えるインターフェイス、Retinaとフルスクリーンモードへの対応、そしてクラウド連携への対応など、プラットフォーム間での親和性の高さが示された。

Word 2016の画面。このWordファイルは複数のユーザーが共有しており、共有メンバーが文章を入力すれば、1字1字入力されていく様子が表示され、編集状況をリアルタイムで確認できるようになっている
共有メンバーはWordの右下にサムネイル付きリストで表示されている。ステータスが「リアルタイムで編集」と書かれており、誰が作業中かが分かる
共有メンバーとはWordを開いたままで、文字チャットやビデオチャットなどを使ったコミュニケーションが取れる
ビデオチャットにはSkypeの機能が利用されている。チャット画面は小さくできるので、Word文章を見ながらの編集作業もたやすい
売上計画のデータを適切な表にしたい
「操作アシスト」機能を利用すると、ユーザーが何をしたがっているか分析して「予測シート」を作成するという提案をしてくる
予測アシストを使用して売上計画グラフを作成した
作業後に、Outlookでメールを出すべく「ファイルの添付」をクリックすると、先ほどのExcleファイルが選択候補に挙がった。Outlookがユーザーが何を添付したがっているかを自動判断している
OS X版のWord 2016の画面。Windowsとほとんど同じリボンインターフェイスを採用
OS Xでのフルスクリーンモードに対応
OS X版のOfficeにもWindowsのOffice 2013で提供されていた「おすすめグラフ」が搭載された。デモでは単位の異なるデータが入ったデータから2軸のグラフを作成
会場に展示されていたOffice 2016搭載のノートPCとタブレットなど
説明会で紹介されたsMedioのハイレゾ音源対応のメディアプレーヤー「TrueLink+」は、OneDrive上にある音楽や動画ファイルをストリーム再生できる

【22時40分記事タイトルを修正しました】

(中村 真司)