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Parallels、Mac用仮想化ソフト最新版でWindows 10をサポート
~Mac上でCortanaを動作させるデモも披露
(2015/8/19 20:19)
Parallelsは19日、Mac上でWindowsなどの異種OSを動作させる仮想化ソフトの最新版「Parallels Desktop 11 for Mac」の製品発表会を開催した。
発表会ではParallelsのシニア プロダクトマネージャーのカート・シュマッカー氏と、Parallels Japan代表取締役の下村慶一氏が登壇し、製品の説明やデモンストレーションを行なった。同ソフトは同日から販売が開始され、Mac OS Xの次期OS「El Capitan」のサポートに加え、Windows 10の仮想化にも対応している。
今回のバージョンから、サブスクリプションモデルの追加や、開発者向けの「Parallels Desktop for Mac Pro Edition」が追加された。販売形態および価格は下記の通り。
種類 | 価格 | 備考 |
---|---|---|
Parallels Desktop 11 for Mac 通常版 | 8,500円 | - |
5ユーザーライセンス版 | 37,800円 | - |
USBメディア版 | 9,500円 | 9月18日発売 |
生協版 | 6,000円 | - |
アカデミック版 | 6,000円 | - |
同9/10から通常版へのアップグレード | 5,300円 | Web直販のみ |
Parallels Desktop for Mac Pro Edition | 10,800円/年 | サブスクリプション契約 |
同9/10からPro Editionへのアップグレード | 5,300円 | Web直販のみ |
Business Edition | 10,000円/年 | サブスクリプション契約 |
Business Editionはこれまでの「Enterprise Edition」と同じで、後述するPro Editionの全機能を含んだ管理者向けのソリューションとなる。
Parallels Desktop 11 for Mac
個人ユーザー向けのParallels Desktop 11 for Macの目新しい点は、バッテリ持続時間を向上させる新機能「Travel Mode」が搭載されたこと。この機能は外出時などにバッテリ消費が気になるユーザーに向けたもので、同モード適用時はCPUやGPUなどを省電力モードに移行させ、バッテリ駆動時間を最大15%延長させる。
また、日本語キーボードへの対応や、Coherenceモード(Mac上でWordといったWindowsアプリを直接操作できるようにする)において、Windows 10のアクションセンターを呼び出せること、そしてDockのアプリを右クリックした時に出せる「最近使ったファイル」のリストをWindowsアプリでも利用できるようにするなど、細かい部分にもいくつかの機能追加や改良が行なわれている。
デモンストレーションで特に興味深かったのは、Windows 10のデジタルアシスタント「Cortana」を“Mac上で”動作させていた点。当然日本ではまだCortanaの用意ができていないため、英語版での動作だったが、シュマッカー氏の音声指示に的確に応えている様子を確認できた。iOSでは音声アシスタントのSiriを利用できるが、現状Mac OS X上ではSiriを利用できないため、仮想OSを活用することで利便性の向上を図れるのは面白い試みと言える。
Parallels Desktop for Mac Pro Edition
Parallels Desktop for Mac Pro Editionは、パワーユーザーやプログラム開発者などをターゲットにした製品で、Parallels Desktop 11 for Macの機能を全て搭載していることに加え、Microsoftの開発環境であるVisual StudioのプラグインやDocker、Chef、Jenkinsの開発者ツールが統合されている。
デモンストレーションでは仮想マシンのWindows 7上で動いているVisual Studioでコードを書きつつ、デバッグ動作を別に動いているWindows 8上で行なって見せた。特に複雑な操作はしておらず、Visual Studioのプラグインによって追加されたメニューから動作しているOSを選択するだけで、デバッグ作業を行なえることを実演して見せた。
これ以外にも、ネットワークアプリケーションの動作テスト用にわざとネットワーク帯域を絞ってアプリの安定性を見るといった機能、ボタン1つでLinuxのターミナルをMac上に表示させて直接アクセスできるようにする機能など、アプリ開発の利便性を高める仕組みが搭載されている。