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日本マイクロソフト、ファン400人を招いてのWindows 10イベント開催

 日本マイクロソフトは、7月29日、Windows 10提供開始ファンイベントを開催した。

 このイベントはMicrosoftがワールドワイドで実施したもので、オーストラリア シドニーを皮切りに、日本、シンガポール、上海など全世界13か国で公式イベントとして開催された。

 日本のイベントには、Windows10 の開発に早期からご協力していたWindows Insiderプログラム参加者400人を招待。7月1日に社長に就任したばかりの平野拓也氏の挨拶、日本マイクロソフトのエバンジェリストによる代表的な機能の紹介、藍井エイルさんのスペシャルイベントなどが行なわれた。イベント終了後は、平野社長が来場者を見送り、記念写真を撮る来場者が次々にあらわれるなど、ファンイベントにふさわしい盛り上がりとなった。

 イベントの冒頭に登場した平野社長は、「顔と名前の印象が違う平野です!」という鉄板の挨拶で登場した。この挨拶に会場も大受けで、大きな笑い声が起こる中、イベントはスタートした。

 「頑張って、日本にもホロレンズを持ってきたい! Windows 10のダウンロードが始まり、新しい機能、セキュリティがどんどん皆さんの手元に届きます」。

 Windows 10は従来のWindowsとは異なり、サービス型で、アップデートが次々に行われることをアピールした。

 7月29日から新しいTVCMがオンエアされているが、世界各国の小さな子供達が登場する内容となっている。これは、「コンピューティングは決して難しいものではなく、小さな赤ちゃんにも利用できるものとなるという意味が込められている」と平野社長は紹介した。

会場で配られた飲み物も、Windows 10のイメージカラーにちなんでブルー
会場にはWindows 10が動くマシンを展示
Windows 10とXboxの機能融合をイメージして、会場にはリビングに模したコーナーが設けられ、Windows 10が動くPCとXboxが展示された
「顔と名前が違う平野です」というつかみの一言で、登場するなり会場を沸かせた日本マイクロソフト 代表執行役社長 平野拓也氏
Windows 10の特徴は「One Windows」と平野社長
Windows 10のTVCMも上映された

 カウントダウンセレモニーも行なわれたが、平野社長はカウントダウンが終わるとファンの元に進み出た。ハイタッチで来場者と熱くエールの交換を行なったが、カウントダウン時に飛んだ銀色のテープに足が滑る一幕も。

 「普段対面しているのは、法人のお客様が多い。Windowsのファンの皆さんと対面する機会はあまりなかったが、今日のイベントではとても熱い様子で、こちらとしても嬉しくなった」と熱いファンとの対面に満足した様子だった。

 Windows 10の主な新機能については、日本マイクロソフトの3人のエバンジェリストが紹介した。

 まず、「One Windows」として、これまでWindowsといってもデスクトップ、Xbox、組み込みなど異なっていた。Windows 10ではコアが共通となった。

 「開発者にとっては、1つのアプリを作れば、それをスマートフォン、ホロレンズといったこれまでとは異なるデバイスで動かすことも可能となる」とアプリ開発におけるルールが全く変わったことがアピールされた。

 ゲームもWindows 10で大きく環境が変わるものの1つ。日本のユーザーは専用コンソールでゲームをすることが多いものの、Windows 10はPCでゲームするための機能が新たに設けられている。この機能をPCのゲームユーザー拡大とともに、Xboxユーザー拡大にも繋げることを狙う。

 新しいブラウザEdgeは、ドルビーオーディオ対応。ブラウザ上でありながら、かなり高品質にコンテンツを見ることができることがアピールされた。

 現在、日本語版は開発中で、Windows 10日本語版には入っていないCortanaの英語版を使ったデモも行なわれ、Windowsの機能が継続的にアップデートされていくことを感じさせる内容となった。

日本マイクロソフトから、Windows本部Windowsコンシューマーグループ シニアプロダクトマネージャー 溝口宗太郎氏、デベロッパーエバンジェリズム統括本部テクニカルエバンジェリズム本部ISVテクニカルエバンジェリズム部 部長 大西彰氏、デベロッパーエバンジェリズム統括本部テクニカルエバンジェリズム本部ISVテクニカルエバンジェリズム部 テクニカルエバンジェリスト 田中達彦氏の3人がWindows 10のトピックを紹介
戻ってきたスタートボタン
専用の地図
ソリティアもWindows 10用に新たに開発された
Microsoft Edgeにはドルビー搭載。迫力ある音を聞くことができる
ツクモのマシンを使って、スクエアエニックスの「Art&Tech」のリアルタイムデモ。ハイエンドマシンを使うと、リアルタイムレンダリングがストレスなく動作する
現在は日本語版を開発中の「Cortana」の英語版が披露された。「あなたは女の子なの?」という質問には、「女の子じゃない。女の子よりももっといいもの!」とトンチ回答
会場で行なわれたカウントダウンでは銀テープが会場を舞った
会場前列の人のところへ平野社長がハイタッチ!

 イベント後半には、藍井エイルさんのライブも行なわれ、会場は大きな盛り上がりを見せた。

 また、予定にはなかった退場するファンを平野社長が見送り、平野社長を見つけた来場者からは一緒に写真を撮ることを望む人が続出。退場の時間が、臨時写真撮影会の様相を見せるなど、大きな盛り上がりを見せた。

 また、平野社長はイベント後、報道陣の囲み取材に応じ、「Windows Insiderという仕組みは、今回で終了というものではない。継続的にお客様の声を聞く仕組みとして、長期的に取り組んでいきたい」と話した。また、Windows 10に対応していないことから、Windows 10の利用を当初は止めるよう呼びかける地方銀行などが出ている件について、「Windows 10にはIEも搭載され、従来のシステムはほぼそのまま動作する。そういった事実がきちんと伝わっていない面もある」として、今後さらに告知を徹底していくと説明した。

 現行ではWindows 10をプリインストールした搭載したPCは少ないが、「秋になればPCメーカー各社から素晴らしいWindows 10搭載マシンが出てくる。ダウンロードしたWindowsを使うのに抵抗があるお客様は、こうしたマシンを購入してもらえば安心してWindows 10を使ってもらえることになる」と説明した。

来場者には青い袋に入ったバームクーヘンがプレゼントされた。このバームクーヘンはWindowsが重ねてきた歴史という意味合いが込められているとのこと
会場のスタッフは3種類のTシャツ姿だった

(三浦 優子)