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Spansion、計13ピンでフラッシュメモリとバス共有するメモリ「HyperRAM」

「HyperRAM Memory」

 米Spansionは23日(現地時間)、これまでフラッシュメモリ用に使用されていた「HyperBus」へ接続できるメモリ「HyperRAM」を発表した。2015年第2四半期より64Mbit品のサンプル出荷を開始する見込み。

 HyperBusは、2014年2月に発表されたフラッシュ向けインターフェイスで、12ピンと少ないピン数ながら最大333MB/secのアクセスが可能な高速なインターフェイスであることを謳っている。このHyperBus向けのNORフラッシュ「HyperFlash Memory」も同時に発表されていた。

 今回発表された「HyperRAM」は、このHyperBusに接続可能なメインメモリで、1.8V時に最大333MB/sec(DDR/166MHz)のアクセスが可能。1つのコントローラからHyperFlashとHyperRAMを接続することもでき、12ピンのうち8ピンを占めるデータ転送や電源、クロックのピンなどは共用する。そして、HyperFlashの仕様ではReserved for Future Use(RFU)として未使用になっていたピンの1つを、HyperRAMであることを識別するためのピンとして使用する。この識別用ピンのため、1つのコントローラでフラッシュメモリとメインメモリを共用する場合は13ピンを必要としている。

 HyperFlashと組み合わせることで、ブートの高速化、グラフィックスの高解像度化などと可能となる。また、1つのコントローラから13ピンの信号線だけでフラッシュメモリとメインメモリを実装可能になることで、従来のDRAMが必要としていた37ピンを省けることから、フットプリントや基板コストを50%を抑えることができることをアピールしている。

(多和田 新也)