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XYZプリンティング、世界初の個人向け3Dプリンタ/スキャナ複合機

「ダヴィンチ 1.0 AiO」

 XYZプリンティングジャパン株式会社は29日、3Dプリンタと3Dスキャナ機能を1台に統合した3Dプリンタ複合機「ダヴィンチ 1.0 AiO」を発表。11月中旬に発売する。価格は119,800円。同社では個人向け3Dプリンタ複合機として世界初としている。

 内蔵されるスキャナ機能は、左斜めと右斜め下にそれぞれセンサーを内蔵。外部環境に影響されないよう筐体内でスキャンすることで精度を高めたほか、スキャン時間も平均4.8分と、オープンタイプの3Dスキャナよりも短時間で完了する。また、自動回転テーブルも内蔵。最大スキャンサイズは、150×150mm(直径×高さ)、ターンテーブルの耐荷重は最大3kg。解像度は0.2mm。センサーは200万画素カメラを使用する。

 3Dスキャンドライバ/ソフトウェアとして「XYZscan」を同梱。外部の光の影響などを自動調整する機能や、オブジェクト表面を自動的に滑らかにする機能を備える。ファイルの出力は独自のDAS形式またはSTL形式に対応。スキャンの較正機能も備えており、付属の較正ボードをターンテーブルの中央に置いてソフトウェア上から較正を実行できる。

 スキャン部とプリンタ部は共通のスペースを利用するので、紙のコピー機能付き複合機のように、同時にコピーすることはできず、あくまでスキャン→データ化→印刷の流れになる。XYZscan上からプリントソフトへデータを連係することは可能。

「世界初のパーソナル3Dプリンタ複合機」を謳う
3Dスキャンとドライバ/ソフトの「XYZscan」の概要
レベル補正や表面を滑らかにする自動処理機能を搭載する
XYZscanの画面
ネジをスキャンした結果
灯台のオブジェクトをスキャンした結果
センサーとターンテーブル。センサーは写真手前側の側面にもう1個備える
スキャンの較正機能も備えており、較正用のボードが付属する
オブジェクトを3Dスキャンしてプリントした結果や、プリントのサンプル
3Dスキャンした結果は、独自のDAS形式または汎用的なSTL形式で出力できる

 3Dプリンタは、FDM方式(熱溶解積層方式)で、積層ピッチは0.1/0.2/0.3/0.4mm、印刷速度は1秒あたり60/90/120mm。ヘッドは1個で、ノズル径は0.4mm、最大造形サイズは200×190×200mm(幅×奥行き×高さ)。

 フィラメントはABSのほか、従来のダヴィンチシリーズでは対応しなかったPLAにも新たに対応。フィラメント径は1.75mm。PLAフィラメントはクリア、ホワイト、ブラック、ブルー、レッドの5色が発売される。価格は3,280円。ABSフィラメントは従来のダヴィンチと同じだが、新たにゴールドと蛍光マゼンダを追加し計15色のラインナップとなる。

 本体サイズは468×558×510mm(同)、重量は23kg。対応OSはWindows 7以降およびMac OS X 10.8以降。インターフェイスはUSB 2.0。

ダヴィンチ 1.0 AiOの主な特徴
3Dスキャン→編集→3Dプリントまでを1台で行なえる
ダヴィンチ 1.0 AiOの仕様と従来モデルとの比較表

 同日開かれた新製品発表会では、XYZプリンティングジャパン株式会社 代表取締役のSimon Shen氏が登壇。本製品について「コピー機が登場した時の衝撃は、今の3Dプリンタも同じだと思う。5年後、10年後に振り返られる世界初の製品となる」と紹介。

 同氏は、現在の個人向け3Dプリンタが抱える課題として、3Dモデリングデータを作ることのハードルの高さや造形材料の問題を指摘。

 前者を解決する手法としては、1つがインターネット上で配布されているデータを使うこと。そして、もう1つが今回のダヴィンチ 1.0 AiOに搭載した3Dスキャナを提示。3Dスキャンして、そのデータをそのまま印刷できることの簡便さをアピールした。

 2つの課題だえる造形材料については、従来モデルではABS、そして今回の製品ではPLAに対応。さらに2015年1月に米ラスベガスで開催されるInternational CESに向けて新材料を提供すると予告。さらに今後、金属材料へも対応していくことに対しても意欲を見せた。

XYZプリンティングジャパン株式会社 代表取締役のSimon Shen氏
3Dプリントを現代の産業革命と位置付け、個人向け製品に注力して展開していく姿勢を示した

(多和田 新也)