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SanDisk、既存のDIMMスロットに装着できる超低遅延SSD「ULLtraDIMM」
(2014/1/21 13:06)
米SanDiskおよびその子会社SMART Storage Systemsは20日(現地時間)、既存のDIMMスロットに装着できる超低遅延のSSD「ULLtraDIMM」を発表した。
既存のRegisterd DDR3 DIMMスロットに装着できるサーバー向けのSSD。ストレージコントローラやバスコントローラなどを経由せずにデータを記録でき、最近のCPUはメモリコントローラを内蔵するため遅延が少なく、書き込みレイテンシは5μsec以下としている。
また、シーケンシャルリードは1GB/sec、同ライトは760MB/sec、ランダムリードは15万IOPS、ランダムライトは65,000IOPSを実現。同社はビッグデータの解析や高頻度トレーディングなどの金融アプリケーション、ストレージ仮想化、仮想化デスクトップインフラストラクチャ向けとしている。
3つの独自技術「Guardian」を搭載。FlashGuardは書き込みパラメータを最適化し、MLCフラッシュにおけるデータの信頼性を確保。DataGuardはデータパスを保護し、転送時に発生するデータの破壊を防ぐ。EverGuardは電力喪失時のデータ消失を保護する機能で、第3世代のバックアップ電源回路と高信頼性のディスクリートコンデンサによって構成される。
開発には次世代エンタープライズコンピューティング技術を開発しているDiablo Technologiesが携わったとしており、同社の「Memory Channel Storage」(MCS)技術が利用されているとみられる。
MCSはUEFI/BIOSのマイナーアップデートによって対応できるとしており、UEFI/BIOS上からは特殊デバイスとして認識され、独自のMCSドライバーで主ストレージまたはメモリ拡張として管理する。一般的なSSDと同様、S.M.A.R.T.によるステータスの取得やTRIMコマンドの使用も可能としている。
NANDフラッシュは19nmプロセス品で、1日あたりドライブ容量の10倍のデータを書き込んだとしても5年分の寿命を維持できるという。容量は1枚あたり200GBまたは400GBで、メモリスロット分だけ拡張できる。駆動電圧は1.35V/1.5V。
本製品を初めて搭載したのが、IBMが16日に発表したx86アーキテクチャのエンタープライズ向けサーバー「X6」。「eXFlash」と呼ばれるブランドでオプション提供され、1台あたり12.8TBまで拡張できるとしている。実ベンチマークでも業界最高の5~10μsecの低遅延を実現しているという。
【17時45分追記】動作の仕組みや対応機能について追記しました。