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NEC、799g以下へ軽量化した13.3型Ultrabook「LaVie Z」次期モデルを披露

〜液晶はIGZO採用

10月4日 開催

 NECは、千葉・幕張メッセで開催されているCEATEC JAPAN 2013のトークセッションにおいて、13.3型Ultrabook「LaVie Z」の次期モデルを披露。重量は799g以下と、さらに軽量化された。

 LaVie Zは、2012年8月に発売された13.3型Ultrabookで、リチウムとマグネシウムの合金である「マグネシウムリチウム合金」を採用するなどで、剛性/堅牢性を確保しつつ、最厚部14.9mm、重量約875gに抑えたことが特徴の製品。

 CPUは発表時にCore i7-3517U(1.9GHz)/i5-3317U(1.7GHz)が搭載され、2013年2月のアップデートでCore i7-3537U(2GHz)/i5-3337U(1.8GHz)へ変更されている。いずれもIvy Bridgeコアの第3世代Coreプロセッサであり、Haswellコアの第4世代Coreプロセッサが登場した今、その更新に期待が寄せられていた。

 そのLaVie Zの次期モデルが、CEATEC 2013内の「パーソナルコンピューティング30年〜これから何を目指すのか」と題されたスペシャルセッションで披露された。同セッションにはNECパーソナルコンピュータ執行役員の小野寺忠司氏が登壇しており、質疑応答の場でモデレータから「次の軽量モデルは?」と訪ねられ、同モデルを取り出し紹介。

 同氏によれば、CPUには第4世代Coreプロセッサ、液晶ディスプレイにはIGZOを採用するという。解像度は現時点で未公開だが、タッチ搭載モデルも検討しているとのこと。

 最大の特徴となる重量は800gを切る「799g以下」が確定しており、最終仕様は発表時に明らかにされる。小野寺氏はセッション内で「LaVie Zを2台持って、一般的なPC 1台分ぐらいの重量になる」と軽量さをアピール。会場外では、指でつまんで本製品を持ち「驚くほど軽いと感じるはず。これ以上軽い製品はないでしょう」という軽さとともに、こうした持ち方をしても問題ない堅牢性に自信を見せた。

 詳しい仕様については、先のスライドに示された内容以上のことは発表を待ってほしいとのことだが、外観から判断できる部分では、USB 3.0×2、HDMI、音声入出力、SDXCカードスロット、Webカメラの存在を確認できる。

 なお、バッテリ駆動時間、発売時期や価格などについては現時点で明かされていない。

指でつまんで新LaVie Zを持つ小野寺氏
新LaVie Z
液晶
キーボードとタッチパッド
前面インジケータ
右側面
左側面

PC関連メーカー各社が考える将来のビジョン

国内PC業界のキーパーソンが会し、将来のPC像を語った

 このLaVie Zが披露されたセッションは、インテル、NEC、ソニー、東芝、パナソニック、富士通、日本マイクロソフトのキーパーソンが集まり、将来のPCについて各社のビジョンを語るというもの。モデレータは、日経パソコン元編集長の中野淳氏が務めた。日経パソコンが創刊から30周年を迎えることから、過去30年とこれからの振り返るという内容となった。

 インテル取締役副社長 宗像義恵氏は、過去のプロセスルールやトランジスタ集積集積数の進化に触れ、今後、14nm製造のBroadwellや、Atomの5分の1のサイズで10分の1の消費電力が見込まれる組み込み向けプロセッサ「Quark」を投入することを紹介。

 また、2-in-1プラットフォームなどの新しいプラットフォームに話が及ぶと、「新しいプラットフォームを展開するにあたっては、カテゴリの中で世界最軽量、最薄、最大バッテリ駆動時間、世界初のフォームファクターなどを生み出してきた日本メーカーのイノベーションが大きい。ますます一緒に協業を深めたい」とコメント。

 また、質疑応答のコーナーでは、スマートフォンやタブレットに押されて厳しい状況を否めない個人向けPCの可能性について問われ、「過去30年間、業界は新しいプラットフォームを生み続けてきた。技術のイノベーションはずっと続く。今あるものが終わりではなく、これから出てくるものに期待して欲しい」と呼びかけた。

 NECパーソナルコンピュータ執行役員 小野寺忠司氏は、1982年発売のラップトップPC「PC-8401A」や、1999年発売の初のカラー液晶ノート、2003年発売の水冷PCなど、イノベーションを生んできた同社の軌跡を紹介。

 PCだけではない複数のデバイスや、複数のサービスが使われるこれからを「PC+時代」と位置付け、ハードウェアだけではないトータルなエコシステムを構築することを課題として挙げた。また、そうした時代に求められる要素として、「ポータビリティ」、「コネクティビティ」、「パーソナライズ」の3つを挙げ、これらを重視したイノベーションを生み出していくとした。

 ソニー VAIO&Mobile事業本部 副本部長 萩原崇氏は、バイオ505ノートから16年が経過したVAIOについて、今後の新しい提案を続けると強調。

 現在のPCが置かれている状況について、「可搬性や即起動/即ネットなどはPCが追いかけるもので、プロダクティビティやクリエイティビティはPCが進んでいるところ」とまとめ、後者を進化の軸として考えているという。例えば、背面カメラをスキャナ代わりに使う、ペンやタッチでの手書き入力などがどんどん進化し、そうしたソリューションをベースに新しいフォームファクターを提供していきたいとした。

 また、そうしたフォームファクターには、ソニー全体の技術を積極的に盛り込んでいくともしている。

 東芝 デジタルプロダクツ&サービス社 営業統括責任者 檜山太郎氏は、1985年のT-1100や1989年のJ-3100SS、1996年のLibretto 20など、ラップトップ/モバイル製品の軌跡を紹介。タブレット/スマートフォンの影響でPCにおいても使い勝手が重視される傾向にあるに対し、2-in-1プラットフォームを充実させる意向を示し、手のひらに乗るサイズの製品として、8型のWindows 8タブレットを紹介した。

 また、ロウソクを電灯へ、洗濯板を洗濯機へ置き換えたように、技術で顧客の課題を解決するのが使命である製造メーカーとして見ると少し特異であると印象を述べ、「これからのコンピューティングは機器を連携させて、日常的な課題を解決するのがミッションだと思っている。ウェアラブル、手書き、音声などいろいろ出てくると思うが、課題を総合的に解決するのがコンピューティングの役目ではないか」とした。

 パナソニック AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 事業部長 原田秀昭氏は、「パナソニックの製品はお客様の要望に応じて進化してきたと認識している」と述べ、CEATECのブースでも展示している4Kタブレット製品や、この冬モデルとなる「Let'snote AX/LX」シリーズなどを紹介。

 「アウトソーシングする傾向が強い世の中で、“自ら耕し、自ら肥やす”という自社開発、自社生産を続ける」ことで、細かい要望にも自社技術でカスタム化していけることの強味をアピール。特に、今後はタブレットとの融合を深めたり、堅牢技術を極めていきたいとした。

 富士通 ユビキタスビジネス戦略本部長代理 商品企画・プロモーション担当 松村孝宏氏は、「これまでの30年間はコンピュータ中心の“コンピュータセントリック”、これからは人間がどういう状況にあるのか、何をしたいのかをコンピュータが支援する“ヒューマンセントリック”の時代」とし、やりたい操作や見たい情報が複数の端末に分散している現在の状況を課題に挙げた。

 同社はMyCloudというクラウドサービスでデバイス連携を強化するサービスを提供しており、「これまでは人がデバイスのHubとして機能していたが、今後はデバイスそれぞれが自立的/有機的に連携し、人にサービスを提供する、状況に応じてコンテンツを出していくような時代になるだろう」というビジョンを述べるとともに、同時にそうしたサービスをいかに提供するかがメーカーの課題であるという認識を示した。

 日本マイクロソフト 執行役 常務 コンシューマー&パートナーグループ担当 香山春明氏は、これまでのWindowsの実績や、パートナーとともに築いたエコシステムの強さをアピールするとともに、10月18日に発売されるWindows 8.1のポイントを紹介。将来的なビジョンとしては、タッチやジェスチャーなどのナチュラルユーザーインターフェイスによる操作や、社内外のコラボレーション、3次元表示されたバーチャルミーティングなどのワークスタイルを表したビデオを紹介し、こうした未来も遠くない将来に実現されるとした。

 また、Windows XPからの移行については、2013年4月から中堅/中小企業向けに施策を行なってきたが、Windows 8.1プリインストールモデルが登場する年末商戦に合わせて“個人向け”の施策を検討していることを明らかにした。詳細については近日中に発表する予定という。

(多和田 新也)