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Evernote、NTTドコモ版iPhoneにもPremium権1年分を提供
~1カ月Premium権付きポスト・イットEvernote Editionも発売
(2013/10/1 17:41)
米Evernoteは10月1日(日本時間)、東京・六本木のアクシスギャラリーで記者会見を開催。本社より来日したPhil Libin CEOが、9月より新たに追加された機能や新しいビジネス展開について説明した。
ソフトウェア群の刷新
新機能としては、9月にWindows版がバージョン5へアップデートしたことが大きなトピック。これまでWindows版のEvernoteはMac版より機能が少なかったが、新たにMac版とともにリリースされたバージョン5で同じ機能を備えた。Android版もブラッシュアップし、多くの機能を追加した。
iPhone版はiOS 7に対応した新しいものにアップデート。新バージョンではiOS 7の新しいフラットなUIに合わせて、ソフトウェアを1からデザインし直し、ソースコードレベルから再設計を行なったという。
このほか、Chromeの拡張機能プラグイン「WEB CLIPPER」、写真編集ソフト「Skitch」の機能強化を行なった。
新展開のサービス
Evernoteは2013年初頭より、企業向けのEvernoteサービス「Evernote Business」を展開してきており、既に約8,000社で導入実績があるが、このほどバージョンが2.0となった。バージョン2.0では、書類に関連があると思われるユーザーをサジェスト(提示)する機能が追加され、社内でのコラボレーション機能を強化した。さらに、ソーシャル営業支援ツール「Salesforce」とも連携できるようになった。
一般ユーザー向けのサービスとして「App Center」を開設。これはEvernoteのAPIを活用したサードパーティ製のソフトウェアを集めたサイトで、Evernoteを活用できるソフトウェアを発見できる。
さらに、NTTドコモのスマートフォン契約者向けにEvernote Premiumを1年分無料提供するキャンペーンは、これまでAndroid端末のみが対象だったが、新たにiPhoneも対象となった。
Evernote Marketでの展開
最後にLibin氏は9月末より日本でも展開している物販サービス「Evernote Market」について説明した。Evernoteが物販をはじめた理由としては、「Evernoteは人々の生活をより便利にしたい、より洗練されたものにしたいという考えを経営理念として掲げているが、その実現にはデジタル(ソフトウェア)のみならず、フィジカル(ハードウェア)の力も必要だと考えているからだ」とした。
その第1弾としては、Adonitとの協業で実現した“世界でもっとも細く書きやすいスタイラスペン”「JOT SCRIPT EVERNOTE EDITION STYLUS」、MOLESKINEとの協業で実現したノートブック「Evernote Journals」、日本のabrAsusブランドと協業したバッグ「ひらくPCバッグ」や軽量薄型の財布「小さい財布」、PFUと協業したEvernote専用のドキュメントスキャナ「ScanSnap Evernote Edition」などを展開するとした。
また、11月1日には住友スリーエム株式会社から、付箋紙「ポスト・イット」とコラボレーションした「ポスト・イット 強粘着 Evernote Edition」が発売。Evernoteには、ポスト・イットを写真から取り込み、自動台形補正や色分けによるタグ付けを行なう機能が搭載されているが、Evernote EditionではPremium権1カ月分が付属する。価格は90枚×2パッドが630円、90枚×4パッドが1,207円。
Libin氏は、「我々はポスト・イットこそ究極の製品デザインであり、ユーザーが使い方を意識することなく使える製品だと考えている。それはEvernoteが目指すところとは共通する点があり、協業するきっかけにもなった」と語った。