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HGST、HDD記録密度を2倍に高める手法を開発

~10nmパターンを新ナノテクで実現

2月28日(現地時間) 発表

 米HGSTは28日、同社の研究所においてHDDの記録密度を2倍に高める新たな手法を開発したと発表。リード/ライトのテストやデータ記録を確認した。

 従来の手法である光学リソグラフィは、紫外線を用いた光源の波長が限界に近づいていることから、10nmクラスでは露光を繰り返すなどの複雑な工程が必要で、技術拡張が遅れており、コストもかかる。

 HGSTが今回開発した技術は、自己組織化分子とナノインプリント技術を組み合わせたもので、光学リソグラフィよりも低いコストで10nmクラスの磁気パターンを生成できる。また、同社は初めてこの技術で生成した高分子を同心円状に配置し、HDDへの応用を可能にした。今回同社は1bitの情報を持つ10nm幅の高分子(ドット)を、1平方インチに1兆2千億個配置。これは、現在のHDDの2倍の密度となる。

 同技術は、HDD以外ににメモリなどの半導体チップにも応用可能という。

【お詫びと訂正】初出時にドットの数を1平方インチ当たり1兆2千万個としておりましたが、1兆2千億個の誤りです。お詫びして訂正させて頂きます。

同手法を用いて生成された磁気島

(多和田 新也)