シンガポールCreative Technologyは15日(現地時間)、同社製サウンドプロセッサ「Core3D」を採用したサウンドカード「Sound Blaster Z」シリーズを発表した。10月より順次発売する。
現行サウンドカード「Recon3D」シリーズと同様のCore3Dプロセッサを採用したサウンドカード。Recon3DではCore3D内蔵のDACを利用していたが、ZシリーズではディスクリートのDACを搭載してSN比を高めた。また、高音質化技術「THX TruStudio PRO」が、先立って発売中の「Sound Blaster Axx」シリーズと同様の「SBX Pro Studio」にリブランドされた。
SBX Pro Studioでは、圧縮によるロスを補完する「SBX Crystalizer」、サラウンドの定位を高める「SBX Surround」、ボリュームの急激な変化を抑える「SBX Smart Volume」、人の声を聞き取りやすくする「SBX Dialog Plus」、低音を改善する「SBX Bass」などを備える。
また従来と同様ボイスコミュニケーション機能に注力し、エコーキャンセルを行なう「Acoustic Echo Cancellation」、周囲のノイズを低減する「Noise Reduction」、ボリュームレベルを一定にする「Smart Volume」、アレイマイク利用時に声の位置を判断して集音を強化する「Voice Focus」、エフェクトがかけられる「VoiceFX」をサポートする。
最上位の「Sound Blaster ZxR」は、シリーズ唯一の専用基板を採用したモデル。価格は249.99ドルで、2012年12月発売予定。“スタジオグレード”を謳う部品の採用で、オーディオ再生や音楽制作に好適としている。DACのSN比は127dBで、交換可能なオペアンプソケットを装備。ヘッドフォンはインピーダンス600Ωまで対応する。
別基板の入力専用のカードも用意しており、RCA端子による入力をサポート。SN比123dBのADCを搭載する。さらに、ヘッドフォン出力とマイク入力を備え、デュアルマイクアレイとを内蔵した外付け入力ユニット「Audio Control Module」(ACM)、高品質なステレオケーブル、光ケーブルが付属する。
中位の「Sound Blaster Zx」は基板が小型化され、入力専用カードが付属しない廉価モデル。価格は149.99ドルで、2012年12月発売予定。スタジオグレードの部品採用やオペアンプソケットなどは備えないとみられる。DACのSN比は120dBで、ZxRよりワンランク下となっている。ただしACMと高品質なステレオケーブル、光ケーブルが付属する。
最下位の「Sound Blaster Z」は、Zxと同等の設計だが、ACMとステレオケーブル、光ケーブルが省かれ、代わりに外付けの高品質デュアルマイクアレイが添付される。価格は99.99ドルで、2012年10月発売予定。
Sound Blaster Zx | Sound Blaster Z |
(2012年 8月 20日)
[Reported by 劉 尭]