日本ヒューレット・パッカード(日本HP)株式会社は22日、プレミアムUltrabook「HP ENVY14 SPECTRE」の発表会を開催した。
岡副社長 | The Computer is Personal Again!は以前からのテーマ |
ファッションとの協働により、デザインと素材を重視してきた | HP ENVY14 SPECTREを持つ岡氏。14型液晶だが13型液晶ノート並みの大きさ |
挨拶に立った取締役 副社長執行役員 岡隆史氏は、「HPは5年前から“The Computer is Personal Again!”というキャンペーンで、コモディティ化した価格/性能だけで語られてしまいがちなPCを、“Wow!”という驚きのあるものに変えようと努めてきました。今回のENVY14 SPECTREは、プレミアムPCを作るための専門の部署による最初の作品です。素材へのこだわりという点に注目していただきたい」と語った。
続いて、プロダクトマネージャーの佐々木澄子氏が登壇。「SPECTRE(スペクトル)という言葉は、ラテン語で“見る”という意味のSPECT(スペクト)にちなんでいます。これまでになかった“ガラスのパソコン”として、新しい視覚体験を与えるデザインを実現しています」と述べた。
佐々木澄子プロダクトマネージャー | SPECTREのロゴ | アナログ操作のボリューム |
速やかな起動 | 9.5時間の長時間駆動 | ガラスとの出会いがENVY14 SPECTREの特徴 |
最後に、インテル株式会社 取締役副社長の宗像義恵氏が、岡副社長とともに登壇しトークセッションを行なった。2人とも、Ultrabookは単なるノートPCではなく、パソコンの良さを継承した新しいジャンルの製品であるという認識で一致した。
その上で岡副社長は、「あとから振り返ってみれば、今年はUltrabook元年として思い出されるだろう。PCのシェア1位メーカーとして、Ultrabookというジャンルは、勝たなければいけない分野だ。現在はコンシューマ向け製品だけだが、企業向けも含めて積極的にラインナップしていきたい」と意気込みを語った。次いで「ともすれば大きなノートPCを作る米国の企業としては、インテルさんがUltrabookというジャンルを提唱してくれたことは、日本HPにとって大変ありがたいことだった。日本人にとって薄く軽いUltrabookは、待ち望んでいたノートPCだ」と、Ultrabookという規格が、日本市場にマッチした製品ジャンルであることを強調した。
トークセッションに登場したインテルの宗像副社長 |
また、インテル宗像副社長も、「Ultrabookは、PCの起爆剤であり、進化していくジャンルだ。インテルとしても大きく力を注いでいく」など前向きな言葉が多く、Ultrabookへの注力ぶりが感じられた。
なお、岡社長がENVY14 SPECTREを初めて見たのは、4カ月ほど前で、その時点ではモックアップであったという。「見たときに格好いいな。奥さんに買ってあげたいなと思ったが、ガラスの厚みなどが分からないので、重くならないか心配だった」と語った。質疑応答で、この点を聞かれ「また3kgとかになったらイヤだなぁと思っていたが、製品では1.8kgとそこそこに収まって安心した」と語っていた。
なお、“プレミアムUltrabook”という名称は、IntelとHPがワールドワイドで共同して企画するキーワードであり、具体的な仕様や条件などは定まっていないという。また、この2社以外のメーカーが、このキーワードを使用する際の条件なども未定としていると説明された。
会場では、ENVY14 SPECTREの実機が展示され、キーボードが英語キーボードのみであることが明らかとなった。また、トップカバー部分は、黒地に透明度の高いガラスが使われているため、角度によって大きく表情が変わることが確認できた。会場に展示されていた「HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition」のような分かりやすいデザインではないが、独自の魅力が感じられる。ただし、展示されている機種でも指紋はつきやすいようだった。
ENVY14 SPECTRE全景 | トップカバーを上に向けると天井の照明がきれいに映り込む | 本体右側面 |
本体左側面 | 前端部から見ると、本体の薄さが分かる | キーボードは英語配列のみとなる |
ボリュームはアナログ操作。ビーツオーディオのロゴが見える | 会場に展示されていた「HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition」。4年以上前の製品だが、未だに目を引く美しさだ |
(2012年 2月 22日)
[Reported by 伊達 浩二]