4月18日(現地時間)発表
米Gartnerは18日(現地時間)、2010年の世界半導体市場の売り上げが前年比30.9%増の2,994億ドルとなったことを発表した。
同社の調査によると、世界不況の影響から過去2年は半導体市場もマイナス成長だったが、「世界経済後退後に需要が回復したことと、不況により在庫調整を行なっていたシステムメーカーが不足した半導体在庫を補うために急速に在庫の積み増しを図ったことにより好転した」という(同社主席アナリスト、ピーター・ミドルトン氏)。
売上高に基づくシェアランキングは、2009年の14.2%から14%へ若干シェアを落としたものの、Intelが19年連続の1位を堅持。2010年前半にPCの需要に支えられ高い伸びを示した。ただし、後半はPCの在庫調整とミニノートの不調により伸びが鈍化したという。
2位はSamsung Electronics。売上の8%を占めるDRAMとNANDフラッシュが好調だった。DRAM分野での同社のシェアは1位。
以下、3位東芝、4位Texas Instruments、5位STMicroelectronicsまでは昨年と順位は変わらないが、NECエレクトロニクスとルネサス テクノロジが合併してできたルネサス エレクトロニクスが6位に食い込んだ。また、Numonyxを買収したMicron Technologyは8位に入り、前年比53%の成長を見せたBroadcomは、初めて10位にランクインした。
2010年 | 2009年 | メーカー名 | 2010年 | 2010年 | 2009年 | 2010年 |
ランク | ランク | 売上高 | シェア | 売上高 | 対前年 | |
(%) | 成長率(%) | |||||
1 | 1 | Intel | 41,988 | 14.0% | 33,429 | 25.6% |
2 | 2 | Samsung Electronics | 28,097 | 9.4% | 17,749 | 58.3% |
3 | 3 | 東芝 | 12,360 | 4.1% | 9,604 | 28.7% |
4 | 4 | Texas Instruments | 11,878 | 4.0% | 9,142 | 29.9% |
5 | 5 | STMicroelectronics | 10,346 | 3.5% | 8,460 | 22.3% |
6 | 11 | ルネサス エレクトロニクス | 10,204 | 3.4% | 4,542 | 124.7% |
7 | 7 | Hynix Semiconductor | 9,884 | 3.3% | 6,035 | 63.8% |
8 | 13 | Micron Technology | 8,224 | 2.7% | 4,170 | 97.2% |
9 | 6 | Qualcomm | 7,204 | 2.4% | 6,409 | 12.4% |
10 | 12 | Broadcom | 6,604 | 2.2% | 4,317 | 53.0% |
その他 | 152,574 | 51.0% | 124,815 | 22.2% | ||
合計 | 299,363 | 100% | 228,672 | 30.9% |
(2011年 4月 18日)
[Reported by 若杉 紀彦]