Cloud Engines、パーソナルクラウドデバイス「Pogoplug」を国内販売

Pogoplug

2月4日 発売
価格:オープンプライス



本体背面

 ソフトバンクBB株式会社は、米Cloud Enginesが製造/販売する“パーソナルクラウドデバイス”「Pogoplug」を2月4日に日本国内で発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は9,800円前後の見込み。

 Pogoplugは本体に4つのUSBポートを備え、接続したHDDやUSBメモリに保存された写真や動画、音楽などを、ローカルのネットワークやインターネットで共有できるデバイス。NASとは違い、本体にはストレージを一切持たず、利用には必ずUSBのストレージデバイスが必要。

 セットアップは、本体をルーターに接続し、ホームページ(my.pogoplug.com)でメールアドレスやパスワードなどを設定するだけで自動的に設定が行なわれ、IPアドレスやファイヤーウォールに関する知識がなくても簡単に行なえるという。

 Webブラウザが利用できる環境であれば、任意のPCやモバイルデバイスから、写真や音楽、動画へのアクセスができる。ファイルの形式や写真のサイズなどはアクセスした端末や回線に最適な状態へ自動的に変換し、アクセスできるようになっている。

 ファイル共有は基本的にWebブラウザ経由だが、WindowsとMac向けには専用のクライアントソフトも用意され、ローカルのドライブとしてドライブレターを割り当ててアクセスすることもできる。また、DLNAサーバー機能を搭載し、対応TVやPlayStation 3などのゲームコンソールからコンテンツにアクセスすることもできる。

 友人や家族とのファイル共有機能も特徴。メールアドレスを入力するだけで、自動的に共有のリンクが相手に送付される。サーバーを通したファイル共有/転送サービスと比較して、アップロードの必要がない、ファイルサイズの制限がないなどのメリットがあるとしている。

 また、接続したプリンタ(USBまたはWi-Fi)に印刷をする機能、Pogoplugの内容をもう1つのPogoplugへバックアップする機能などを備える。

 ストレージの対応フォーマットはNTFS/FAT32/HFS+/EXT2/EXT3。ネットワークインターフェイスはGigabit Ethernet。対応OSはWindows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5以降、Linux。対応WebブラウザとしてInternet Explorer 7/8、Firefox 3.5/3.6、Safari 4/5、Google Chrome 7/8、対応デバイスとしてXbox 360、PlayStation3、iPhone、iPad、Android、Blackberry、Palmなどを挙げている。

Pogoplugの4つの特徴 設定はmy.pogoplug.comから行なう。ウィザード方式で、接続方法などが図解されている 電源を接続
USBストレージと接続 本体前面のランプが緑色になればインターネットへ接続できている 以降はメールアドレスやパスワードを設定すれば、my.pogoplug.com経由でアクセスできる
Webブラウザ上で写真を閲覧したところ iPhone用のアプリも用意され、写真や動画などにアクセスできる iPhoneで写真を表示させたところ。実際はもっと大きい画像だが、iPhoneに最適化したリサイズを行なう
WindowsとMac用には専用のクライアントソフトも用意され、あたかもローカルのドライブのように扱うこともできる 共有したい人のメールアドレスを入れるだけでファイルを共有する機能も搭載
共有されたユーザーはアクセスのURLが書かれているメールが届く 接続したプリンタに印刷する機能も搭載

●iPhoneに1TBを
ダニエル・プッターマン氏

 2月2日に都内で開かれた製品発表会で、米国から来日したCloud Enginesのダニエル・プッターマン氏が製品開発の背景や機能について説明。「iPhoneが登場した当初は、8GBの容量しかなかった。しかし私の家には1TBのデータがある。これらのデータをiPhoneで使おうとすると、インターネットストレージサービスを利用する必要があったが、価格は容量500GBで年間1,000ドルと、私に払える値段ではなかった。この問題を解決するため、Pogoplugを開発しようと決めた」と語った。

 Pogoplugの構想段階でダニエル氏は、“一度払えば永久に利用できる”ことを考えたという。「容量500GBのHDDはビックカメラやヨドバシカメラに行ってその場で購入でき、しかもそのHDDは(壊れない限り)ずっと利用できる。一般消費者はストレージに対してこのビジネスモデルを好んでいる。そのためPogoplugも同様に、一度購入すれば(実質)ずっと利用できるようにした」と述べた。

 最後に「iPhoneも、最新モデルで容量は32GBと着実な進化を遂げているが、Pogoplugを利用すれば、実質1TB相当のストレージが使え、写真や音楽、動画など、より多くのコンテンツを気軽に楽しめるようになる。これがPogoplugを開発するにあたってのビジョンだった」と語った。

 続いて同氏は、Pogoplugのセットアップから利用までを簡単にデモし、その利便性を訴えた。


オンラインストレージの普及 Pogoplugのコンセプト 倉光哲男氏

 発表会では、ソフトバンクBB株式会社 執行役員 コマース&サービス統括 CN事業推進本部 本部長の倉光哲男氏も招かれ、日本国内における戦略を説明。「ソフトバンクBBと言えばブロードバンドやIP電話サービスなどインフラが有名だが、ITディストリビューションも30年間続いている。過去はOSとCPUの進化によってIT業界が進化してきたが、近年モバイルネットワークやスマートフォン、クラウドをはじめとするネットワーク分野が大きく伸びている。ソフトバンクBBはPogoplugをパーソナルクラウド向け製品の基幹として位置づけ、法人への展開も含め、市場の拡大を目指したい」と述べた。

ソフトバンクBBの事業 ネットワーク市場の伸び
Pogoplugの位置づけ 法人市場への展開も検討

 質疑応答では、「もし企業としてCloud Enginesが会社として存続できなくなった場合(経営困難に陥り倒産した場合)、サービスをどうするか」という質問がなされ、ダニエル氏は2つの答えを用意した。

 1つ目は、ほかのオンラインストレージサービスと比較した場合。「ほかのオンラインストレージも同様に、サービスを提供する会社が倒産したり、サーバーがダウンしたりすれば利用できなくなる。しかもその場合ユーザーのデータが無くなる可能性がある。しかし、Cloud Enginesはデータそのものはユーザー側にあるので、(もちろん、HDDの物理的故障を除けば)データの安全性に関して言えばこれらのサービスよりは高い」とした。

 2つ目は、ダニエル氏の宣言。「私は会社を設立した当初から宣言していることがある。それはもしCloud Enginesが倒産した場合、Pogoplugに関する技術をすべてオープンソース化することだ。そのためCloud Enginesとしてサービスを継続できなくても、オープンソースを利用して第三者がサービスを作り利用することが可能になる」と答えた。

(2011年 2月 2日)

[Reported by 劉 尭]