2010年の半導体市場は史上初めて3,000億ドルを超える見込み
~Gartner調べ

12月8日(米国時間)



 Gartnerは8日(米国時間)、2010年の世界半導体のマーケット動向に関する速報値を発表した。

 これによると、世界半導体の売上高は、2009年から719億ドル増え、3,000億ドルを超える見込みが明らかとなった。2009年は経済の悪化で前年比10%減となっていたが、2010年は不足した半導体在庫を補うためにシステムメーカーが先を争って調達した結果、過去最高の30%超えの成長率となった。

 第3四半期に入ってからは需要が鈍化し、経済の悪化により消費者の需要が低下したが、依然として半導体メーカーの受注残があり、通年では過去最高の売上高となった。

 売上高のランキングでは、Intelが前年比24.6%の成長でシェア13.8%、売上高414億3,000万ドルで19年連続の1位を獲得した。

 5位は初めてトップ10内にランクインしたルネサス エレクトロニクスで、シェアは3.5%、売上高は103億6,800万ドル。同社は4月によりNECエレクトロニクスとルネサス テクノロジが合併したものだが、Gartnerでは第1四半期をNECエレクトロニクスからの変更として計上し、ルネサス テクノロジは単独で計上した。第2四半期~第4四半期は両社合併後の値で計上している。ルネサス テクノロジを合算した場合でも順位は変わらず、売上高は120億9,900万ドルとなる。

 また、Micron Technologyは2010年初めに買収したNumonyxの売上の一部が含まれているため、2009年の13位から8位にランクインした。シェアは3%で、売上高は88億8,400万ドル。

 2位はSamsung Electronics(9.4%/282億5,600万ドル)、3位は東芝(4.1%/123億7,600万ドル)、4位はTexas Instruments(4.1%/123億5,600万ドル)、10位はInfineon Techonologies(2.2%/66億8,000万ドル)で、ランキングを維持した。また、Hynix Semiconductorは7位から6位に上り、STMicroelectronicsは5位から7位、Qualcommは6位から9位に順位を落とした。また、AMDはランキング外となっている。

2010年半導体市場ランキング(出典:Gartner)

(2010年 12月 14日)

[Reported by 劉 尭]