LG、画素開口率を向上させた2万円台のIPSパネル/LEDバックライト搭載液晶
〜21.5型と23型の2機種

「IPS226V」(右)と「IPS236V」(左)

11月上旬より順次発売
価格:オープンプライス



 LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社は、従来よりも画素開口率を向上させたIPSパネル採用の液晶ディスプレイ「IPS226V」を11月上旬より、「IPS236V」は12月上旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はそれぞれ20,000円前後、24,000円前後。

IPS236V IPS226V

 21.5型のIPS226Vは「S-IPS II」、23型のIPS236Vは「UH-IPS」パネルを採用。従来の「H-IPS」パネルに比べUH-IPSは18%、S-IPS IIはUH-IPSに比べ11.6%画素開口率を向上。これにより、発色効率や、輝度、コントラスト比を高めた。また、2機種ともLEDバックパネルを採用し、画面全体で安定した明るさや、高コントラスト比、薄型デザイン、低消費電力などを実現した。

 このほか、2つのウィンドウを画面いっぱいに並べて表示し、その比率をマウスで調整できる「デュアルウェブ」機能、アスペクト比固定拡大機能、動画以外のデスクトップ部分を暗くして動画を引き立てる「シネマモード」機能、RGBとCMYの色相と彩度を自由に設定する機能などを搭載する。

 主な仕様も共通で、最大表示解像度は1,920×1,080ドット、最大表示色数は約1,670万色、輝度は250cd/平方m、コントラスト比は1,000:1(最大500万:1)、応答速度は14ms(中間色)、視野角は上下/左右とも178度。

 インターフェイスは、ミニD-Sub15ピン、DVI-D、HDMI。本体サイズと重量は、21.5型が514.7×230×403mm(幅×奥行き×高さ)/3.49kg、23型が548.7×230×421.9mm(同)/3.95kg。

H-IPS、UH-IPS、S-IPS IIの違い LEDバックライト搭載により薄い ワイングラスをイメージしたという、透明で琥珀色の独特な台座の首部分

LG Displayのチョウ・ヒョン氏

 同社は、27日に製品発表会を開催し、韓国LG DisplayでIT Marketing/IT Promotion Team IT Managerを務めるチョウ・ヒョン氏が新IPSパネルの優位点などを解説した。

 現在、PC用液晶ディスプレイパネルには主にTN、VA、IPSの3つの方式がある。TNは、製造が簡単でコストも低いため、多くの製品に採用されているが、視野角が上下160度/左右170度と狭いという欠点がある。

 VAは原理上TNよりも深い黒の表現が可能といった改善が施されているが、視野角の問題は依然として残る。これに対し、IPSは視野角が上下/左右とも178度と、ほとんど制限がない。

 昨今では、ほとんど全てといっていいほど新製品はワイド型になっているため、視野角の問題が顕著になりやすい。IPSは水平方向については、視野角を変えてもほとんど色変化が起きないため、同社では「真のワイド向け」パネルだとしている。

 また、色再現性が高いほか、パネルに触れても色の歪みがほとんどでないといった特性もある。

 応答速度については、IPSはTNよりも遅い傾向にある。本製品も中間色で14msと遅めだが、IPSでは色が変わっても応答速度のばらつきが小さいという特性がある。そのため、中間階調から中間階調への偏差の平均は、TNが7.6msに対してIPSが4.4ms、中間階調から白/黒への偏差の平均では、TNが6.7msなのに対してIPSが1.2msという結果を紹介し、実際の動画で使われる中間階調の応答速度ではTNよりも高速であるとの見方を示した。

 IPSは、他の方式に比べ、コストが高いという問題があるが、LGではグループ内に、石油化学/情報電子材料を扱うLG Chem、パネル製造を行なうLG Display、部品調達を行なうInnotekといった会社を持っており、部品レベルから一貫して内部生産することで、コスト削減に成功した。

 同社は今後、IPS採用製品を増やしていき、ゲーマー向けなどにも展開していくことを検討しているという。

応答速度は中間色の偏差平均だとIPSの方が高速になる 左からVA、IPS、TNパネルの液晶。厳密な比較ではないが、斜めから見るとTNやVAでは色変化を起こしているのが分かる

【お詫びと訂正】初出時にUH-IPSとS-IPSIIの表記が入れ替わっておりました。お詫びして訂正させていただきます。


(2010年 10月 27日)

[Reported by 若杉 紀彦]