マーケティング推進部部長 大澤敏明氏 |
ブラザーは8月31日、都内でインクジェット複合機とA4レーザープリンタの発表会を開催した。
今回発表されたのは、インクジェット複合機「マイミーオ」が11機種、A4レーザープリンタ「ジャスティオ」が2機種の計13機種に及ぶ。価格はすべてオープンプライス。
会場では、ブラザー販売の代表取締役社長 片山俊介氏と、マーケティング推進部部長の大澤敏明氏が、戦略と製品の説明を行なった。ここでは、各製品別にとりまとめてレポートする。
●置き場所の制約を解くための無線FAXを備えたマイミーオ フリーマイミーオでは、FAXデータを無線LANで飛ばせる「マイミーオ フリー」について詳しく説明された。
マイミーオ フリーは、MFC-J850DとMFC-J800Dの2機種が用意される。店頭予想価格は36,000円前後から。最大の特徴は、電話回線に接続するための通信ボックス部分と、FAXを操作するための本体部分を分離したことにある。
従来のマイミーオでは、FAX機能が統合されており、通常は1カ所に固定されている電話回線の側に大きな本体を置く必要があった。会場では、不安定な状態で置かれている様子も、写真で紹介された。マイミーオ フリーでは、電話回線の側に置くのは、子機の充電台を兼ねた、小さな通信ボックスだけとなる。
一方、本体はPCの側に置けるため、スキャナやプリンタを使用する際も、デスクサイドで作業できるようになった。なお、通信ボックス部分とマイミーオ本体は、無線LANで接続される。MFC-J850DはPCとマイミーオとの接続も無線LANとなるため「2つの無線」モデルと称している。一方、MFC-J800DとPCの間はUSBで接続される。
年間目標販売台数は50万台としており、質疑応答では1桁台に留まっているインクジェットプリンタ市場でのシェアを、2桁に載せたいと意気込みを見せた。
なお、質疑応答ではスマートフォンへの対応や、写真印刷の画質向上などの質問に対し、「用紙や環境も含めて、必要なものを必要な水準で提供するマッチングを考えた正常進化が重要」と回答された。また、写真印刷への興味はやや低下しているという調査結果も紹介された。
●高さ18.3cmで両面印刷のジャスティオジャスティオの2機種は、高さを18.3cmに抑えたコンパクトな製品となっている。HL-2240DはUSB接続、HL-2270DWがEthernet/IEEE 802.11b/g無線LAN対応のネットワークモデルという設定だ。店頭予想価格は18,000円前後から。
最大の特徴は、この高さながら両面印刷機能を内蔵していることで、エンジン自体のプリント速度も26ppmと速い。
環境にも配慮し、両面印刷機能により用紙の消費を抑え、トナーとドラムを分離することで環境負荷を軽減したという。A4モノクロレーザープリンタでは、年間52,000台の販売が目標で、現在15%のシェアを20%近くに引き上げるとしている。
スリムで高性能が特徴 | PCとの接続方式により2機種が用意される。価格差は約1万円の見込み | 自動両面印刷は環境保護にも寄与する |
フロントオペレーションや大型給紙トレイなどの特徴は継承している | ジャスティオはA4中心のラインナップ。市場の動向もA4の比率が高まっている | 年間で52,000台を目標とする |
また、製品以外では、環境への取り組みが強調された。片山社長は、「ブラザーの独自性の表われである“ブラザーユニーク”と、“エコ”が、私たちの特性であり目標である」と語った。
最後に、両機種のイメージキャラクターである松下奈緒さんが登壇し、CM収録の模様などを語り、CM曲のピアノ演奏を行なった。
“ブラザーユニークの例” | 電話機能付き複合機は“ブラザーユニーク” | 環境への取り組み例 |
CO2の削減例 | イメージキャラクターの松下奈緒さん | CMについて語る松下奈緒さん |
(2010年 9月 1日)
[Reported by 伊達 浩二]