ソニー、21.5型フルHDになった液晶一体型「VAIO J」
~デジタルTVの2番組同時トランスコードに対応

VAIO Jシリーズ

6月19日 発売

価格:オープンプライス



 ソニーは、液晶一体型PC「VAIO J」シリーズ、「VAIO L」シリーズの夏モデルを6月19日より発売する。価格はオープンプライス。

●新TVチューナとアプリケーション

 2010年夏モデルは、デジタルTVチューナを新たに開発。MPEG-4 AVC/H.264のトランスコーダを基板上に実装し、2番組同時の変換が可能になった。ビットレートはSD解像度用2Mbps、HD解像度用3.5Mbps~10Mbpsに対応。MPEG-2 TSそのままで録画する「DRモード」も備える。

 視聴録画アプリケーションは「Giga Pocket Digital」で、新チューナではVer.3.0となる。新機能として、電源OFF(シャットダウン)から起動して予約録画、録画番組の自動分類、ダイジェスト再生がゴルフ/バレーボール/テニス/フィギュアスケートに対応。コンテンツ解析を録画と同時に実行するよう変更し、録画の終了とほぼ同時に解析が終わり、フィルムロールやチャプター操作が可能になるという。また、TV視聴の起動やチャンネル切替の時間を短縮した。

 さらに、携帯機器への書き出しを改善。従来はワンセグ放送のストリームをそのまま転送していたが、新チューナではフルセグの映像から320×240ドット(QVGA)の映像を作成する。これにより、地デジだけでなくBS/110度CSの番組もサポート。作成される映像はビットレート768kbps/29.971fpsで、従来のワンセグからの書き出しよりも画質と滑らかさが向上した。このほか、外付けHDDへ移動したデータの直接再生をアップデータで対応予定としている。

新しい3波チューナのモジュールこちらは1波(地デジ)のモジュール

 この新チューナは、VAIO Jシリーズの上位2機種、VAIO Lシリーズ、ノートPCの「VAIO F」シリーズ上位モデルに搭載される。

●VAIO Jシリーズ

 VAIO Jシリーズはフルモデルチェンジ。これまでは20.1型だったが、新モデルは21.5型となり、解像度も1,920×1,080ドット(フルHD)に向上したほか、上位機種では新しいTVチューナおよびアプリケーションを搭載して使い勝手を高めた。内部も刷新され、Core iシリーズを採用。タッチパネル搭載モデルを用意し、お絵かきソフト「You Paint」や、アプリケーションランチャー「VAIO Gate」、Webカメラの映像に画を書ける「WebCam Message Board」などを搭載する。

 店頭モデル上位の「VPCJ119FJ」は、Core i5-450M(2.40GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB、HDD 1TB、Intel HM55 Expressチップセット、Blu-ray Discドライブ、フルHD対応21.5型タッチパネル液晶、2番組同時AVC録画対応3波チューナ、OSにWindows 7 Home Premium(64bit)、Office Personal 2010を搭載し、店頭予想価格は220,000円前後の見込み。本体色はブラック、ホワイトの2色。

VPCJ119FJ/BVPCJ119FJ/Wお絵かきソフト「You Paint」のサンプル画面

 タッチパネル無しの「VPCJ118FJ」は200,000円前後の見込み。本体色はブラック、ホワイト、ピンクの3色

VPCJ118FJ/BIVPCJ118FJ/WIVPCJ118FJ/P

 このほか、Core i3-350M(2.26GHz)と従来のTVチューナ搭載の「VPCJ117FJ」が160,000円前後、Pentium P6000搭載の「VPCJ116FJ」(7月17日発売)が150,000円前後の見込み。

 インターフェイスはUSB 2.0×4、IEEE 1394(4ピン)、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、SDカードスロット、メモリースティックデュオスロット、音声入出力などを装備。VPCJ119FJは31万画素Webカメラを備える。

 本体サイズは525×185~310×366~398mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約8.9kg~9.8kg。

 カスタマイズモデルは、限定色のブラウンや、Core i7-620M(2.66GHz)、GeForce 310M、キーボード/マウスの無線/有線などを選択可能。無線キーボード用のキーボードウェアも用意される。

カスタマイズ専用のブラウンキーボードウェア

●VAIO Lシリーズ

 24型のVAIO Lシリーズは、新TVチューナ搭載のほか、CPUおよびGPUをマイナーチェンジ。筐体などは従来モデルを継承する。

 タッチパネル搭載の「VPCL139FJ/T」は、Core 2 Duo E7600(3.06GHz)、メモリ4GB、HDD 1TB、GeForce 310M(512MB)、Blu-ray Discドライブ、フルHD表示対応24型タッチパネル液晶、Windows 7 Home Premium(64bit)、Office Home & Business 2010を搭載し、店頭予想価格は245,000円前後の見込み。本体色はブラウン。

 タッチパネルを省いた下位モデル「VPCL138FJ/S」(シルバー)、「VPCL138FJ/T」(ブラウン)の店頭予想価格は215,000円前後の見込み。

 カスタマイズモデルでは、新色のボルドーを追加し、Core 2 Quadや、GeForce GT 330Mなどを選択できる。

VPCL139FJ/TVPCL138FJ/Sカスタマイズの新色ボルドー

(2010年 6月 8日)

[Reported by 山田 幸治]