IDC Japan株式会社は24日、2010年第1四半期の国内クライアントPC市場出荷実績値を発表した。これによると、前年同期比25.7%増の457万台と大幅に回復した。

　今期はスクールニューディール政策の特需があり、教育市場で約51万台がプラスされた。教育、官公庁を含むビジネス市場は前年同期比35.6%増の264万台。企業向けのみの出荷は同7.6%増のプラス成長となり、IDCでは金融危機のマイナス成長から脱し、回復傾向にあるとみている。

　家庭市場は同14.3%増の193万台。デスクトップPCは同19%増の49万台。Windows 7のタッチ機能、フルHDの地デジ、Blu-ray搭載モデルが出揃い、値頃感を出せたことが要因としている。ノートPCは同12.8%増の144万台。

　ベンダー別では、NEC、富士通の2社がスクールニューディール向け出荷の約84%を占めた。NECはスクールニューディール向けに23万台、全体で97.7万台(前年同期比56.5%増)を出荷、富士通はスクールニューディール向けに20万台、全体で96.5万台(同54.6%増)を出荷した。シェアはNECが1位、富士通が2位を維持した。

　シェア3位は東芝で、48.2万台(同25.1%増)を出荷。スクールニューディール向け出荷は7万台。4位はデルで43.3万台。利益重視へ方向転換したため台数は7.5%減だが、シェア4位は維持した。5位は日本ヒューレット・パッカード。

2010年第1四半期 国内クライアントPC出荷台数トップ5ベンダー、対前年成長率 出展：IDC Japan, 5/2010