デル、Calpella採用の企業向けノート「Latitude E」シリーズ

Latitude E5510

5月12日より順次発売



 デル株式会社は12日、IntelのCalpellaプラットフォームを採用した企業向けノートPC「Latitude E4310」、「同 E5410」、「同 E5510」を発表した。同日より順次発売する。

 Latitudeは大規模企業向けのノートPC。SOHO向けのVostroは導入コストの削減や業務に使える基本機能に特化しているが、Latitudeは継続的なTCO削減や、製品寿命の長さ、独自のセキュリティ機能やvPro対応など、企業ユースにフォーカスしている。デルは「Efficient Enterprise」を掲げており、クライアント、データセンター、クラウドを含めてITの効率化を進めている。

 新製品のLatitude Eシリーズは一般ユーザー向けに位置付けられ、13.3型モバイルの「E4310」、デスクトップ代替の14.1型「E5410」と15.6型「E5510」の3機種を追加した。4桁の型番の10の位が「1」となり、Eシリーズの第2世代となる。最軽量997gの12.1型「E4200」は継続し、パワーユーザー向けノートはすでに「E6410」と「E6510」を販売中。

Latitude E4310Latitude E5410Latitude E5510

 各種カスタマイズに対応し、CPU、メモリ容量、SSDや暗号化対応HDD、液晶ディスプレイ、OS、バッテリ容量などを選択できる。

 E4310は発売中。スタンダードパッケージは、Core i5-520M(2.40GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ1GB、HDD 320GB、Intel QS57 Expressチップセット、DVD-ROMドライブ、1,366×768ドット表示対応13.3型ワイド液晶、OSにWindows 7 Professional、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN、3セルバッテリを搭載し、価格は170,625円。

 本体サイズは323×215×26.5~30.6mm(幅×奥行き×高さ)。最小構成の重量は1.54kg。

 E5410およびE5510は5月19日に発売。CPUはCeleron P4500、Core i3/i5から選択、チップセットはIntel HM55 Expressを搭載し、コストを抑えている。液晶ディスプレイはE5410が16:10のパネル、E5510が16:9のパネルを搭載する。価格はE5410が93,870円から、E5510が94,920円から。

 本体サイズと重量は、E5410が338×244×33.2mm(同)、2.14kg(4セルバッテリ搭載時)、E5510が371×250×33.8mm(同)、2.59kg(同)。

デル株式会社 ラージエンタープライズ・マーケティング ジャパン・マーケティング本部 堀内朗氏

 同日開催された発表会では、同社ラージエンタープライズ・マーケティング ジャパン・マーケティング本部の堀内朗氏がLatitude Eシリーズの特徴を説明。

 堀内氏はVostroとLatitudeをラーメンに例え、「Vostroは麺とスープだけだが、Latitudeはチャーシューなどの具が盛られたもの」と違いを表現し、製品の安定したライフサイクルや、グローバル展開しているため、デルが展開している国で同一仕様のものが手に入り、サポートも受けられるなどのメリットを訴えた。

 各製品については、「E5410は日本のメーカーの製品に負けないぐらい軽くなっている。E4310は米国で言えばウルトラポータブルと表現されており、軽量になった」と軽さをアピール。さらに、ラッチやベゼル、ヒンジを強化したり、液晶のちらつきを低減する設計、インターフェイス類の使用感を高めるなど、さまざまなフィードバックから改善を継続しているという。

フィードバックからさまざまな改善を行なった

●教育機関向けノートPCも刷新
Latitude 2110

 また、教育機関向けノートPC「Latitude 2110」を発売した。価格は58,275円から。

 デルは2009年から「Connected Classroom」と称してPCおよびネットワークを使った教育環境の整備をハードウェアの提供により推進している。従来機種の「Latitude 2100」は東大阪市の教育委員会に採用され、1,140台が80校に導入されたという。

 新機種はPine Viewプラットフォームに更新。多数のフィードバックを受けて開発され、子供のためにキーボードの耐久性をより一層高めたり、マザーボードを再設計しバッテリ駆動時間を約27%向上させたという。6セルバッテリ搭載時は約10時間となる。

 筐体は変更なしで、これは見た目で子供たちに「あっちの方が新しい」と言われないようにするためだという。また、要望に応える形で1,366×768ドットのディスプレイや、シンクライアント用に仮想デスクトップインフラ端末の利用、Ubuntuなどをオプションで用意した。

Latitude 2100が東大阪市の教育委員会で採用主な改良点

 スタンダードパッケージは、Atom N470(1.83GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ1GB、HDD 160GB、Intel NM10 Expressチップセット、1,024×600ドット(WSVGA)表示対応10.1型ワイド液晶、OSにWindows 7 Starter、IEEE 802.11b/g無線LAN、3セルバッテリを搭載し、価格は64,050円。

 本体サイズは265×187×22.5~39.9mm(同)、最小構成の重量は1.29kg。

本体色はブラック、ブルー、レッドを用意

(2010年 5月 12日)

[Reported by 山田 幸治]