古いCRT付きデスクトップを最新ノートにすることで消費電力が10分の1以下に
~インテルがデモ

消費電力のデモを行なった3台のPC

9月1日 開催



 インテル株式会社は、1日に開催した記者説明会「vProテクノロジーDAY」において、PCの消費電力についてデモンストレーションを行なった。

 会場には、Core 2 Duo SU9300ノートPC、液晶ディスプレイ付きのCore 2 Duo E8400デスクトップPC、CRTディスプレイ付きのPentium D搭載デスクトップPCの3台が用意された。すでにアイドル時でも、各PCの消費電力は、11/72/159Wと大きな差がある。

 さらに、各PCにおいて、Excelマクロによるグラフ作成と、Wordの校正機能が実行され、その消費電力をリアルタイムで表示した。ピーク時の消費電力は、19/106/234Wと差が広がる。ベンチマーク実行後の1時間当たりの消費電力は、0.15/0.4/1.86Whとなり、CRT付きデスクトップとノートPCでは、10倍以上の差があった。

 vProテクノロジーは、2006年に始まった技術で、ハードウェアによる省電力/PC管理/セキュリティ機能を提供する。一言で言えば、企業内クライアントPCのTCO(管理費用)削減を目的としたソリューションだ。

 デモでは、単体のPCによる省電力化が示されたが、数年前のCRT付きデスクトップPCから、vProを導入した最新ノートPCに移行することにより、最大1/26の省電力化が可能であるという資料も示された。

 また、会場では、vProに対応したソリューションの紹介や、各PCメーカーなどのvPro関連商品の展示も行なわれた。

 今回のデモンストレーションは、vProの機能よりも、ディスプレイ装置やCPUの相違による要素が大きいと思われるが、企業内に限らず個人宅においても、消費電力の大きさは電気料金に直結する。また、エコの観点から見ても、CRT+古いアーキテクチャのデスクトップPCは買い換えを考えていいかもしれない。

デモを行なうPCの仕様アイドル時の消費電力。すでに10倍以上の差がある。ベンチマーク実行中の消費電力。CRT付きデスクトップの消費電力は200Wを越える
ベンチマーク計測後の消費電力。下段の電力積算値に注目。10倍以上の差がある各PCの省電力はテスターで計測され、1台のPCがデータをまとめて表示していた最新ノートPCの導入と運用管理で、消費電力は最大26分の1に削減できる
大部分の企業は3~4年のサイクルでPCを買い換える導入から3年以上経過すると問題の発生率が高くなる

(2009年 9月 1日)

[Reported by 伊達 浩二]