「Officejet」が提案するコスト/電気消費の50%カット
~プリンタ導入費0円の施策も

4月13日 開催



Officejet/Officejet Proシリーズ

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は13日、中小企業向けプリンタ「Officejet」シリーズと「Officejet Pro」シリーズを発表した。

 2009年春モデルでは、シリーズそれぞれが新たなインクシステムを採用し、加えてProでは全色に大容量の顔料インクを採用。これによりランニングコストを抑制した。また、印刷速度や省電力性など、基本性能が高められている。

 各モデルの詳細については関連記事を参照されたい。

●導入/ランニングコストと消費電力を50%カット

 発表会ではまず、同社執行役員 イメージング・プリンティング事業統括 挽野元氏が登場。不景気な経済情勢において、企業は運用経費の削減を求めている。また、2009年のビジネスの優先課題として、ガートナーのレポートを引用し、ビジネスプロセスの改善に続いて、コストの削減と生産性の向上を挙げる。これらの課題に対し、「グリーン化とコスト削減を両立し、ビジネスの競争力を維持するのがOfficejetである」と語る。

日本HP 挽野元氏ビジネスプロセスの改善に続いて、コストの削減と生産性の向上が求められているグリーン化とコスト削減を両立する

 続いて、同社 イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ&ウェブソリューションビジネス本部 本部長 竹田芳浩氏は、導入コスト、ランニングコスト、消費電力を50%カットするために、3つの施策を発表した。

 1つ目は、量販店と販売代理店への展開強化。2つ目は、黒インク1本をプレゼントすることでコストをさらに削減するキャンペーンの実施(4月24日~6月22日)。3つ目は、Managed Print Serviceに加え、プリンタの初期導入費0円プログラムを実施。これにより設備投資を押さえ、運用経費とキャッシュフローを管理可能にする。

 プリンタの初期導入費0円プログラムは海外で既に好評のプログラムで、プリンタを数十台規模で導入する顧客に対し、定額のインク代を支払うとプリンタの費用が0円となるもの。2年間で約26万円のコストをカットできるという。なお、本プログラムについては現在検討中で、詳細は後日に発表される。

 2009年上期は2008年上期の1.4倍の台数を販売したが、2009年下期には2倍の達成を目指す。同氏は現状について、「中小規模向けのインクジェットプリンタは100万台程度の市場規模の可能性があり、実質20万台程度だが、その40%獲得に向けて“On Track(軌道に乗っている)”である」と、ビジネスが好調であることをアピールした。

日本HP 竹田芳浩氏導入コスト、ランニングコスト、消費電力を50%カットする
ダイレクト販売に加え、量販店と販売代理店のチャネルを強化する2009年下期には2008年上期の売上台数の2倍を目指す

 最後に登場した同社 イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ&ウェブソリューションビジネス本部 コンシューマ・マーケティング部 部長 徳永信幸氏が、具体的に新製品を紹介。

 新しい大容量インクと両面印刷による低ランニングコストに加え、ソフトウェアのソリューションによりインク量のコントロールや「Smart Web Printing」による印刷レイアウトの改善により、印刷コストをさらに下げられることをアピール。同氏は「低価格で省エネ、低ランニングコストの実現によりコスト削減を支援する」とメリットを語った。

日本HP 徳永信幸氏コストシミュレーションの一例

(2009年 4月 13日)

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