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Qualcomm、深度センサーをサポートする第2世代画像処理プロセッサ

ハンドトラッキングのデモ

 Qualcommは16日(米国時間)、SoCに統合される画像処理プロセッサ「Spectra ISP」について、開発中の第2世代では処理能力向上のほか、被写体との距離を測定できる深度センサーをサポートすることを明らかにした。深度センサーはリアルタイムのハンドトラッキングなどを可能とし、VRやXR(拡張現実)に好適とするばかりでなく、顔認証システムやカメラの画質向上にも寄与する。

 Spectra ISPは同社のSoC「Snapdragon 835/820」などに統合されている画像処理プロセッサで、イメージセンサーが出力する信号の処理に特化したプロセッサ。従来のSpectra ISPも同社が3Aと呼ぶオートフォーカス(AF)、オート露出調整、オートホワイトバランスといった機能を備え、色の飽和を検出するなどの処理を通じて総合的に画質向上に寄与している。

 一方で、今回新たに対応が発表された深度センサーは、撮影画質の向上に寄与するだけでなく、空間内での被写体の座標の検出及びマッピングのリアルタイム処理に対応するため、手または顔のトラッキングを行なうことでVR/XR用途での応用が可能。

 また、従来より提供されていた画像処理プロセッサーとカメラモジュールを統合したSMP(Spectra Module Program)も同様に深度センサーといった機能を持ったものに刷新される。

 これまでもデュアル/シングルカメラのSMPが各社のフラッグシップスマートフォンに搭載されてきたが、次世代SMPではアクティブ深度センシングを可能とし、リアルタイムで高密度の空間情報が測定可能となる。赤外線ライトの同時搭載に対応するため、照射した赤外線で3Dマッピングを行なうことで環境光が不足している場合でもより正確に空間の測定が可能となり、顔認証もより正確とすることができるという。

 次世代Spectra ISPにはこのほかにも「未発表の機能」があるそうで、同社は2017年末の発表を予定している。