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Windowsサブシステム内のLinuxでCOMポートを使用可能に。Windows 10プレビュー版「Build 16176」

Windows Subsystem for Linux(WSL)でCOMポートを利用可能に

 米Microsoftは14日(現地時間)、Windows 10 Insider Preview Build 16176をPC向けにFast ringで配信開始した。次期大型アップデートの“Redstone 3”に向けた開発ビルドとなる。

 今回のリリースと同じくしてWindows 10 Mobile向けのBuild 15204もFast ringで公開されたが、PC向けとビルド番号が大きく離れている。これについてMicrosoftは、Windows PC/タブレット/スマートフォン/IoT/HoloLens/Xboxなど、各種プラットフォームにおけるデバイス開発のコアとなる「OneCore」戦略のためであるとしている。

 また、Windows 10 MobileのInsider Previewにおいて、下記のVAIO Phone BizやMADOSMA Q601といったWindowsスマートフォンについては、Creators Updateに続けてInsider Programの提供をサポートしていくという。なお、Windows 10 MobileのCreators Updateは4月25日より配信される予定。リストにないデバイスについては、サポート外で自己責任とはなるものの、Creators Updateを適用できる。

  • HP Elite x3
  • Microsoft Lumia 550
  • Microsoft Lumia 640/640XL
  • Microsoft Lumia 650
  • Microsoft Lumia 950/950 XL
  • Alcatel IDOL 4S
  • Alcatel OneTouch Fierce XL
  • SoftBank 503LV
  • VAIO Phone Biz
  • MouseComputer MADOSMA Q601
  • Trinity NuAns NEO

 PC向けのBuild 16176のトピックとしては、Windows 10上でLinuxをサポートするための「Windows Subsystem for Linux(WSL)」機能において、COMポートを利用可能になった点が挙げられる。これにより、WSLから直接シリアルデバイスにアクセスできるようになっている。

 このほかの修正内容については下記のとおり。

  • 電源ボタンを7秒間長押しすることで、バグチェックが行なわれるようになった。ただし、レガシーなACPI電源ボタンを利用しない最近の機種に限られる。
  • ナレーターが機能するように修正。
  • 広告IDの間違った設定によって、いくつかのアプリやゲームがクラッシュしてしまう問題を修正。
  • 透過設定が有効なUWPアプリが開いていた場合に、いくつかのデバイスでスタートメニューとアクションセンター内で顕著にフレームレートが落ちてしまう問題を修正。
  • アクションセンターで、1つの通知を予期せずに複数回取り下げてしまう問題を修正。
  • 時計とカレンダーのフライアウト表示で、予定の統合が予期せずに見逃されてしまっていた問題を修正。この不具合は一部のInsidersの間で発生していた。
  • 以前のBuild 16170を搭載したSurface Bookにおいて、スリープ中にバグチェックを行なわれ、スリープから復帰させた後で予期せずにディスクチェックが実行されてしまう問題を修正。
  • エクスプローラーといったWin32アプリのテキストが、時々レンダリングされなかった問題を修正。
  • コネクテッドスタンバイ時にEdgeのブラウザの拡張機能が正しく停止せず、復帰時にEdgeが応答しなくなっていた問題を修正。