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Windows 10 Creators Updateでスケーリングが改善、複数DPIのマルチディスプレイ環境に配慮

 Microsoftは4日(米国時間)、11日の配信が予定されているWindows 10の大型アップデート「Creators Update」について、異なったDPIを持つマルチディスプレイ環境におけるスケーリング機能の改善が含まれることを明らかにした。

 開発者のダイナミックスケーリング実装を容易とすることや、グラフィックAPIの改善のほか、エンドユーザー向けの機能も含まれる。これにより、開発の終了したレガシーアプリや、高DPI環境で検証を受けていないアプリも、改善されたスケーリングの恩恵を受ける。

 エンドユーザー向けの機能として、アプリごとのDPIスケーリング機能が拡張された(Override high DPI scaling behaviorについて)。これは、高DPI環境に対応していないアプリケーションで、OS側のスケーリング処理でper-monitor DPI awareなスケーリングを可能とする。ビットマップ部分やGDI+、DirectXで実装されている範囲はスケーリングされないものの、GDIで実装されたレガシーアプリには好適となる。

プロパティから個別にスケーリングを設定できる。System(Enhanced)が新たに追加された。
GDIで実装される部分はスケーリングを受けるが、チェックボックスはボヤケている

 また、デスクトップアイコンのスケーリング機能も追加された。デスクトップ拡張モードで異なったDPIのディスプレイが混在している場合、従来デスクトップアイコンはスケーリングを受けなかったが、アップデート以降はDPIに応じたスケーリングを受ける。

アイコンもスケーリングを受けるようになった。(画像左、200%スケーリング 画像右、100%スケーリング)

 Internet Explorerもスケーリングに対応。従来より、コンテンツに対するスケーリングは行なわれていたが、ナビゲーションバーや、ナビゲーションバー内のテキスト、スクロールバーなどのUI部分にも新たにスケーリングが実装された。

 さらに、Win32アプリのダイアログについても新たにスケーリング機能が実装。CreateDialog関数で生成するダイアログについて、自動スケーリングが適用される。自動スケーリングの対象となるのはテンプレートに含まれる部分のみで、開発者が独自に実装している部分については対象外だ。