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「Moto G5」は日本市場のニーズに応えた格安スマホ

~画面、バッテリ、カメラの3大ニーズに対応

 モトローラ・モビリティ・ジャパン株式会社は16日、SIMロックフリースマートフォン「Moto G5」、「Moto G5 Plus」を日本国内向けに投入すると発表。これに合わせて都内で発表会を開催した。なお、製品のスペックについては別記事(モトローラ、25,000円を切る5型スマートフォン「Moto G5」)を参照されたい。

 冒頭では、同社代表取締役社長のダニー・アダモポウロス氏が挨拶。2月末から3月初旬にスペイン・バルセロナで開催したMWC 2017を振り返り、そこでMoto G5/Moto G5 Plusを世界で初めて発表したことを紹介。この時既に日本国内への投入を表明していたが、グローバルからさほど間を置かずして日本国内の正式投入が決まった格好だ。

 一方で、「Mods」によって機能拡張できる「Moto Z」シリーズも、日本で投入して以来高い評価を得ており、さらにModsのエコシステムも確立され、対応デバイスが増えている状態だとした。日本国内では、Moto Zを自動車の空調吹き出し口に取り付けられるIncipioの「Vehicle dock」が3月中にも投入される予定であるほか、ワンタッチで着脱できる充電器や無接点充電対応カバー、高速充電対応のバッテリ付きカバーなどが追加される予定だとした。

 昨年(2016年)度は、Motorolaのグローバル販売台数が20%増加し好調だった。中でもMoto Gシリーズは数千万台レベルの出荷となり、Motorolaの中でベストセラーとなった。中国を除く世界シェアは4位となっており、3位も視野に入ってきたという。また、インドとブラジル市場は2位につけている。

ダニー・アダモポウロス氏
MWC 2017で発表されたMoto G5シリーズ
Moto Mods
3月以降順次日本国内に投入されるMods
グローバルでのビジネスアップデート
インドとブラジル市場においてはシェア2位となっている

 日本国内においても、2016年は転換の年となった。Moto G4シリーズは好調な売上を記録したほか、ハイエンド向けのMoto Zシリーズも投入。日本国内では、ズームレンズ付きカメラMod「Hasselblad True Zoom」をMoto Zとともに購入するユーザーが43.5%にも上っており、これは他国とは大きく異なる傾向を示しているという。日本ユーザーがカメラ機能を重視されるということを象徴しているとともに、Moto ZはModsによって異なるニーズに対応しやすい製品であることを挙げた。

 さて、2017年だが、国内のSIMロックフリースマートフォン市場は倍増すると見込まれているという。この市場は2015年から2016年で88.5%拡大したが、この傾向は続く。その中でもMoto G5およびMoto G5 Plusはキラー商品に成りえる実力を持っているとした。

 その理由だが、ユーザーのニーズを調査したところ、高いディスプレイ解像度に対する要望が63%、長いバッテリ駆動時間に対するニーズが62%、そしてカメラ性能については58%のユーザーが望んでいるという。Moto G5シリーズはこのニーズにしっかり応えていける製品であるとした。

日本市場の状況は?
2016年にMoto G4でSIMロックフリースマートフォン市場に進出
Moto G4シリーズは国内で高い評価を得ているという
日本国内においてMoto ZシリーズはHasselblad True Zoomとともに購入される率が高い
2016年のSIMロックフリースマートフォン市場は83%拡大した。2017年も2倍の拡大を見込む
日本国内においてMoto Gシリーズはキラーアイテムとなる
ユーザーの3大ニーズ
このニーズに応えるMoto Gシリーズ

Moto G5シリーズの新機能

島田日登美氏

 Moto G5シリーズに搭載される新機能について、同社プロダクトマネージャーの島田日登美氏が紹介。同社の製品群では、ユーザーが欲しいもの、使いたいものを、ユーザーが気づく前に提供する「motoエクスペリエンス」を掲げているが、これをMoto G5シリーズでも継承し、これを他社製品に対するアドバンテージであるとした。

 その1つ目が「Motoアクション」と呼ばれる機能。例えば着信時に本体を持ち上げたり下向きにしたりすると着信音が停止する、2回振り下ろすとライトが点灯する、2回本体をひねるとカメラが起動する、軽く触れると通知を表示するといった、ジャイロをはじめとする各種センサーを活用したものとなっている。今回新たに、スワイプで画面サイズを縮小し、片手で操作できる機能が加わった。

 また、Motoシリーズは本体前面に指紋センサーを装備しているが、今回新たに「ワンボタンナビ」と呼ばれる、指紋センサーを使った各種操作機能を追加。指紋センサーの左スワイプで「戻る」、右スワイプで「最近のアプリ履歴」といったジェスチャー操作が可能となり、これをオンにした時に画面下部の3つのスクリーンボタンを非表示にできる。これにより画面をより広く使えるようになる。

 その一方で、Motoシリーズの“ピュアMoto”コンセプトを継承し、Android 7.0に独自機能を実現するための「motoエクスペリエンス」だけをプリインストールしたクリーンなAndroid環境を提供。また、Motorolaのロゴとマッチした円形のカメラ窓、手に馴染むシンプルなユニバーサルデザインなど、“プレミアム・フォー・オール”を体現したという。

さらに快適になったMoto G5
同社が掲げるmotoエクスペリエンス
Motoアクション機能
通知画面はカスタマイズに対応
指紋センサーを活用したワンボタンナビ
もっと楽しくなったMoto G5
ピュアなAndroid環境に、Motoシリーズの独自機能を実現するmotoエクスペリエンスのみをインストール
プレミアム・フォー・オールを謳うデザイン

 注目のカメラ機能だが、独自UIのプロフェッショナル・モードで、露出補正やISO感度などを直感的に操作できるほか、Moto G5では定位置に位相差AFセンサー画素を埋め込んだ「PDAFセンサ」、Moto G5 Plusでは位相差AFセンサーと撮像用センサー兼用画素構造となっている「デュアルピクセルセンサ」を採用し、高速なAFを実現した。前者は位相差非動作時にコントラストAFを併用する形だが、後者は位相差AFのみとなっており、標準的なカメラと比較して60倍高速としている。このほか、前面カメラは顔を自動的に“綺麗にする”「ビューティーモード」も備える。

 最後にMoto G5シリーズの販売についてだが、現時点ではカメラのキタムラ、コジマ、上新電機、ソフマップ、ノジマ、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機、Amazon、楽天ブックス、IIJmio、DMM Mobile、BIGLOBEと言った量販店/オンライン通販/MVNO各社での取り扱いが決まっており、今後さらに拡大していくとした。

カメラのプロフェッショナルモード
Moto G5のPDAFセンサとMoto G5 Plusのデュアルピクセルセンサの違い
デュアルピクセルセンサーのAFは普通のカメラより60倍高速としている
PDAFセンサはコントラストAFを併用するが、デュアルピクセルセンサは位相差AFのみ
デュアルピクセルによるAF動作時は緑の小さい枠が表示される
前面カメラのビューティーモード
Moto G5 Plusの主な仕様
Moto G5/Moto G5 Plusの取扱店