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MicrosoftがARMで動くデータセンターサーバーを導入

~Qualcommのサーバー向けプロセッサ「Centriq 2400」を採用

 米Qualcommの子会社であるQualcomm Datacenter Technologiesは3月8日(現地時間)、ARMアーキテクチャを採用した自社のサーバー向けCPU「Centriq 2400」が、Microsoftのデータセンターサーバーに採用されるとの発表を行なった。

 Centriq 2400は10nm FinFETプロセスで製造されたARMv8ベースのCPUで、48基のコアを搭載。昨年(2016年)の12月に発表されている(Qualcomm、世界初10nm FinFET製造のサーバー向けプロセッサ「Centriq 2400」)。

 Microsoftと共同で開発が進められたという「Centriq 2400 Open Compute Motherboardサーバー」は、米カリフォルニア州にて3月8日~9日の期間で開催されている「Open Project Compute Summit」で初めて公開デモが行なわれた。

 これまでIAサーバーを導入してきたMicrosoftとしては、今回が公に初披露されたARMサーバーになるようだ。サーバーは1Uサイズで、マルチホストネットワーク、NVMeプロトコルなどに対応。データセンター向きの最適が施されている。元はスマートフォン向けのARMアーキテクチャということで、データセンターの消費電力の削減などが期待できるという。

 Centriq 2400 Open Compute Motherboardサーバーは、Microsoftが提唱するオープンソースのクラウドハードウェアサーバーデザイン「Project Olympus」と互換性を持っており、Qualcomm Datacenter Technologies自身がデータセンターサーバーのコミュニティであるOpen Compute Projectのゴールドメンバーとして参画したことから、同サーバーを推進しつつ、各パートナーに対してさまざまな貢献ができるとしている。

 MicrosoftはARMで動作するOSとして、Windows 10 MobileやWindows 10 IoT Coreを提供しているが、昨年12月の開発者イベントのWinHECにて、ARM版のWindows 10も発表しており、MicrosoftのIntel偏重の姿勢が、ARMプロセッサへの移行で大きく変わっていきそうだ(参考記事「【詳報】Win32アプリが動く“ARM版Windows 10”はフル機能搭載の完全なるWindows 10」)。