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【年末特別座談会 後編】後藤、笠原、山田のライター3氏に聞く、今年の買い物

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 毎年恒例となったPC Watch年末座談会の後編は、登壇したライターが2016年に購入したものについて語る「2016年、私はこれを買いました」の模様をお伝えする。

後藤弘茂氏
山田祥平氏
笠原一輝氏
若杉紀彦氏

 前半の「2016年の重大ニュースを振り返る」はこちら

名物ライターへの質問コーナー

--:もうすぐCESですが、期待されてる製品を教えてください(会場より質問)。

笠原:毎年思うのですが、世の中を変えるような、常識を変えるようなPCが出てほしいと願っています。今年はCESじゃないですけど、IFAで出たLenovoの「YOGA BOOK」なんかはいいなと思いましたね。

山田:来年ほど予測不能な年はないかなと思っています。

笠原:来年はやはり自動車関連でしょうね。5つある基調講演のうちの2つが自動車に関連することですし。

若杉:1つ期待したいのは、Intelが以前に組み込むと言ってできていなかった、ノートPCのワイヤレス充電がそろそろ出てきても良い頃だと思います。

笠原:2016年の後半に出てくるはずだったんですけどね。遅れてますね。

山田:ワイヤレス充電って、企画倒れで終わるような気がするんですよね。あれって「ずっと充電しておく」という考え方をもとに作られてて、デスクで置きっぱなしにして、置いておけば充電されてるというものだったわけですが、世の中は急速充電に向かって進んでいて、「これから使おう」というときに5分くらい充電しておけば使えるほうが使いやすいじゃないですか。

 例えば同じ容量を充電するのに、ワイヤレスだと15分かかる一方、ワイヤードだと5分で完了する、というときにどちらを選ぶか、という話です。

笠原:充電という点で言うと、個人的にはUSB Type-CのACアダプタがはやく普及してほしいなと思います。そういう意味では4ポート全てが充電対応になっているMacBook Proは、まさに先駆者だと思います。

後藤:ワイヤレス充電はPCとかよりもIoTだと思う。そっち方面だと必須になるでしょうね。

笠原:あとワイヤレス充電はクルマですね。もちろんクルマ自体もそうだし、クルマの中
に置いておけば自動的に充電されている、という用途があると思います。

--:後藤さんのIngress事情を聞きたい(ニコ生より質問)。

笠原:今年のCOMPUTEXのときに僕と後藤さんと現地の台湾人の2人で食事に行ったんですけど、2時間ずっとIngressの話をしてましたよね、3人で。

後藤:その2人はガチのIngressプレイヤーだから。

笠原:後藤さんも十分ガチですよ(笑)。

後藤:Ingressが面白いのは、現実世界を侵食することですよね。これはPokémon GOもそうですけど、アプリ上の世界と現実世界をミックスして、人との関わりを生み出す。僕はすごく出不精なので、ほっといたら全く家から出ないんですが、Ingressのおかげで外に出るようになっています。それがある程度健康を保つのに役立ってる側面はありますよ。

 また、Ingressによって、赤の他人との新しい関わりができてくる。もしかしたらこの会場にも、普段ガチでやりあってるエージェントの方がいるかもしれないわけですよ。

笠原:この調子で2時間ですよ。本当につらい(笑)。

若杉:放っておくと、また止まらなさそうなので、ぶった切って次に行きましょう(笑)。

2016年、私はこれを買いました

2in1/PC

各ライターが購入した2in1またはPC

若杉:YOGA BOOKのキーボードは、真っ平らなパッドにキートップの形が浮かんで、それをタッチで操作するという機構です。画面上のキーボードをタッチ操作するもので、キーを触ると振動によるフィードバックもあります。

 笠原さんと山田さんはYOGA BOOKを買われてますね。使ってみて、どうですか?

YOGA BOOK

笠原:手書き入力をする人にはすごく良いと思います。ノートブックに常にメモを取っていると、それがどんどん転送されていくので便利です。ただ、液晶上にはOneNoteに対して書き込みができないのが、やや難点ですね。

若杉:山田さんはいかがですか?

山田:ぼくはあのキーボードがすごく気に入っていて、今、涙ぐましい努力で練習してます。

若杉:この製品は、キーボードがフラットでタッチですからね。

 このキーボードで気になるのは、手を休められないところですね。10点マルチタッチなので、手を置くと認識して、入力されてしまう。ホームポジションに指を置いておけないんです。JとFのキーに目印のシールを貼っておいたら、割と早く打てるようになりました。

若杉:え、今も?

笠原:慣れが必要な入力デバイスですよね。

山田:ぼくの場合はスマートフォンでフリック入力するよりは速いかな。

笠原:さっそく出してる人がいますよ(会場に来た土居憲太郎氏の方を見ながら)。

若杉:じゃあ楓ちゃんに持ってもらって紹介しましょうか。普通はキーボードがあるパッドの部分は、キーボード入力ももちろんできるんですが、ペン入力もできるんですよ。

 土居さん、YOGA BOOKのプレゼントは? ……なしですか。そうですか。

笠原:タッチキーボードに否定的な人もいるんですが、僕は将来的にタッチキーボードがメインストリームになると思っています。今、キーボードのトレンドを見ると、MacBookのキーボードなんかはどんどん薄くなってきているんですよ。それに使ってみると「意外と使えるな」と思うはずなので、先入観を持たずにぜひ触って欲しいですね。

若杉:ポータブックは値下がりした時に買ったんでしょうか?

笠原:セールで2万台半ばから3万円台後半くらいになった時に買いました。

若杉:後藤さんは「VAIO S11」を買われてますが、これは以前にも購入されてませんでした?

後藤:私は「VAIO Pro 11」を2台持っているんですが、たぶんそれのことですよね。今年はこれが片方故障しまして、これが病院送りになっている間に出張があったので購入しました。

若杉:置き換えですね。

後藤:ただ、VAIO S11は拡張バッテリがないので、カンファレンスのような長丁場だと使いにくいのが悩みです。

若杉:(山田さんの)LaVie Hybrid ZEROはいかがですか?

山田:ぼくは10型のプラットフォームが大好きで、これまでにもずっと10型のLet's noteを使っているんですが、LaVie Hybrid ZEROは11.6型なのに10型くらいのフットプリントで、とても使いやすい。

 唯一惜しいのは、ディスプレイのアスペクト比が16:9なところ。

若杉:それずっと言ってますよね(笑)。

笠原:別にいいじゃないですか(笑)。コンテンツを見る時とかちょうどいいですよ。

若杉:祥平さん的には、16:9よりも4:3の方がましくらいな感じですか?

山田:もちろん! 縦に持ったとき、16:9ってものすごく狭いんですよ。なので、16:10だったらもっと良かったのにな、と思う一方、NECが最軽量/最薄の製品をずっと出し続けてくれているのは、これからも応援したいですね。

笠原:後、ここには書いてないですが、Surface Bookを昨日(16日)買いました。

 僕はずっと1月のCESで見たLenovoの「ThinkPad X1 Yoga」を買おうと思っていて、OLEDになるのをずっと待ってたんですが、いざ発売されたOLED版はスペックが決め打ちになっていて、例えばメモリを増設したりとかはできないんですよ。だから「ちょっとこれは買えないな……」と判断して、悲しみに暮れた末に購入したという経緯があります。

 これは今日すごく言いたかったことです。そこで苦笑いしているレノボの人(土居氏)がいますけど(笑)。

若杉:土居さん、BTOに対応してほしい、とのことなので、今日はぜひメモして持ち帰ってください。

山田:今年出たPCではこのほか、これはお借りしているモデルなんですが「dynabook V」が良いですね。

笠原:これ本当に良いですよね。バランスがいい。

若杉:サイズも小さくて、バッテリは17時間駆動です。

山田:これは今日、番組が始まってからずっと使ってるんですが、何の不満もないです。

笠原:40Whのバッテリで17時間駆動を実現しているのは、本当にすごいことだと思います。バランスも優れているし、Windows 10の機能がフルに使えるところも良い。「Windows Hello」の顔認証や指紋認証も使えるし、USB Type-CやThunderbolt 3もついている。低消費電力のUプロセッサを搭載しているところもポイントですね。

山田:ここに来たのが17時前で始まって、だいたい3時間くらい経過していますが、まだ70%くらい残っているんですよ。これってすごくない?

笠原:ぼくのVAIOも70%くらいありますよ!

若杉:そこで変なライバル心燃やさなくていいです(笑)。あくまでも製品がすごいんです。

スマートフォン

各ライターが購入したスマートフォン

若杉:今年は皆さん、かなり色々買われてますね。後藤さんは、Nexus 5Xの2つ目を買われたと。

後藤:もう1台を我が家の次男用に買いました。

若杉:そして、iPhone 7は奥様用に買われた。

後藤:本当はPixelを自分用に買いたかったんですけどね。うちではiPhoneを買うタイミングが“チックタック”で、奥さんと僕で交互に買っています。

若杉:なるほど。後藤さんが欲しい世代は自分で買って、欲しくない世代は奥様に買わせると(笑)。

後藤:だいたいそんな感じです(笑)。アーキテクチャの変わり目と、プロセスの変わり目は僕が買うの。

若杉:そんな家庭内チックタックモデルってあるんですね(笑)。祥平さんは、今回挙げられた中ではどれがお気に入りですか?

山田:「Moto Z」です。ちょっと駆動時間が短いのが気になるのですが、軽さが気に入っています。

 初めて「LaVie Z」を手にした時に「嘘だろ?」と思ったのと同じ感じ。電話で軽さに驚いたのは久しぶりです。素晴らしいです。

 あとは、「Huawei P9」も素晴らしいスマートフォンです。「Huawei Mate 9」もお借りしたものを使い始めたばかりなんですが、かなり期待できそうな感じです。

若杉:Huawei P9はPC系やスマートフォン系の業界の人たちからの評価が高いですよね。写真の画質が良いというのももちろんですが、トータルの性能も含めた完成度が高い。業界内でも購入されてる方が多いように感じます。

山田:PC Watch編集部の劉君もこの間買ったみたいで、見せびらかされましたよ(笑)。

笠原:うちの奥さんも買ってました。

若杉:キャリアモデルではないけど、隠れたヒットなのではないでしょうか。

笠原:ぼくらは今、キャリアモデルからSIMフリーの端末に転換していく時期にいるので、来年にはこれからこういう機種は、もっと増えていくかもしれないですね。

WAN回線

各ライターが購入したWAN回線

若杉:これはちょっとマニアックな話なんですが、個人的な興味もあって、どのくらいSIMを持っているのかをお聞きしたいと思っています。

 今年はちょっと少ない気もするんですが、これって以前から契約してる回線がすでにあって、今年新規に契約した増分ですよね。

全員:そうです。

笠原:W03はWiMAX 2+のルーターですね。PA-MR05LNは、NECプラットフォームズ(旧NECアクセステクニカ)のSIMフリールーターです。WX02は白ロムで買ったWiMAXのルーターです。

若杉:WiMAXルーターって何台もいるんですか?

笠原:WiMAXのルーターは全世代購入しています。

若杉:……会場から、失笑が起きてる気がするんですが(笑)。

笠原:買うでしょ! だってPC使うのにWiMAX 2+使うじゃないですか。

山田:ぼくはWiMAXをやめてUQ Mobileにしちゃった。

笠原:それ何の意味があるんですか?(笑)

 で、回線としてはそれ以外に、NTTドコモのメインの回線を使っています。ローミングを考えると、メインキャリアが安心かなと。あとはIIJmioの1契約でSIMカードが3枚使えるプランを持ってます。

若杉:後藤さんは出張でよく行く米国の回線を追加したんですね。

山田:僕が主に使っている回線は、ここで挙げた4つですね。これ以外ではあと8回線くらいあります。

若杉:ということは、トータルでは3人とも10回線くらい持ってたりします?

笠原:SIMで言えば、そのくらいある気がします。

後藤:IIJmioは1契約で3 SIMなので、それで増えます。

山田:大手のキャリアさんって、20GBとか30GBのプランを用意してますけど、SIMをそれぞれのデバイスに入れると、そんなに使わないですよね。月3GBあれば十分という気がします。

笠原:僕はWiMAXを使ってると、ひたすらOneDriveの同期をしているので、30GBとか使っちゃいますね。

山田:12月から、ドコモが海外で24時間使える定額サービスの「海外1dayパケ」というサービスを始めているのですが、来年の3月までは通信速度が制限されないキャンペーンをやっているんですね。

 それでこの間、深センへ行ったときに測っていたら、一晩でだいたい12GBくらい使ってました。Windows Updateのせいで(笑)。

笠原:それくらい普通に使いますね。ぼくもこの間、デルタ航空の飛行機の中でInsider Previewのアップデートをしました。

山田:飛行機の回線でアップデートなんて、よく堪えられるね。

笠原:いやそれが3Mbpsくらい出てたんですよ。速いです。

山田:あ、それなら十分だね。

笠原:でも上りが0.05Mbpsくらいでした。下りだけです。

山田:じゃあライブ配信は無理だね。飛行機の中では寝てよう。

ゲーム機

各ライターが購入したゲーム機

若杉:笠原さんってゲーム機を買うんですね。意外でした。

笠原:だってXbox OneってWindows 10のPCじゃないですか。

若杉:でもPhotoshopは動かないですよね(笑)。

笠原:そうだけどUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)が動くじゃないですか。十分ですよ。ぼくはXbox One Sをゲーム機だと思ったことは一度もないです。

若杉:何に使ってるんです?

笠原:UHD(4K BD)をテストするのに使おうかと思って。でも対応しているコンテンツがまだ1枚もないので、買ったはいいけど活かされてないです。

若杉:確かに、PS4 ProはUHDには対応しませんでしたからね。

 後藤さんは、「PSVR」ですか。

後藤:「これは買うしかない」と思って買いました。

笠原:争奪戦に勝ったんですね。

後藤:実は米国で買いました(笑)。

笠原:またその手を使ったんですか(笑)!

後藤:ホリデーシーズンまでは米国のショップにそこそこ置いてあったんですよね。今はもうそれほど残ってないみたいですけど。

笠原:初代Xboxの時も米国で買うという手を使ってましたよね。

山田:「ちょっと買い物行ってくる」なんて言って飛行機に乗るんだから。

後藤:だってその方が全然いいんだもん。PS4 Proは、ゲーム機をコンプリートするなら買うべきなんだけども、悩み中。

若杉:従来型のPS4は既にお持ちですからね。

後藤:米国版も日本版もあります。PS4 Proは、GPUはVega世代の機能を先取りしているし、テクノロジー的には面白いので、テクノロジーギークとしては買いたいんだけど、コンテンツがその機能をフルに使える状況ではないので、そこで悩んでいますね。

 PSVRは、子どもたちの強力な要請もあって買いました。

若杉:ところで後藤さんがゲーム機に繋いでいるTVって4Kなんですか?

後藤:フルHDなんですよ。だから、PS4 ProのためにTVまで更新するのかっていう話なんですよね。

若杉:4Kがすごくやっかいなのは、僕の連載を読んでいただければ、ご理解いただけると思います。

笠原:うちもアンプ経由でTVを配線しているので、そこを4Kに対応させようとすると、アンプも買い換えないといけないんですよね。

若杉:僕は買い換えました。

笠原:さすが編集長!

若杉:もしかして読んでないんですか?(威圧)

笠原:いやぁ、何の話かな?

若杉:笠原さんが来年この場にいるかが怪しくなってきましたね。

 前回の連載だけで、合計で36万円くらい使ってますよ。自腹で。渾身の連載なので、ぜひ読んで下さい。

笠原:へー。

若杉:「へー」って。

その他

その他購入したもの

若杉:ここで突っ込みたいのは、祥平さんですね。「LG製24型モバイル液晶」って書いてあるんですけど、モバイルなんですか?

山田:モバイルです。

笠原:それLGさんがそう謳ってるんですか?

若杉:とりあえず祥平さん、1回謝ってもらっていいですか?

山田:何をですか?

若杉:LGさんに。LGさんってこの液晶ディスプレイをモバイル向けとしては売ってないと思うので、良い子の皆さんにそういう使い方をされると、色々と良くない影響が出ると思うんですよね。

山田:いやいやモバイルですよ。ぼくはこの液晶ディスプレイを自宅で使ったことはないですから。

後藤:確かに(笑)。

若杉:実際、どのように使われてるんですか?

山田:キャンプ用のテーブルとセットで、海外旅行用のスーツケースに入れっぱなしなんですよ。だから旅行に行く時はもう片側に着替えとかを詰めて持って行きます。重さは19kgくらいですね。旅行用スーツケースの重さとしては普通でしょ? 24kgまでは重量オーバーにならないんだから。

後藤:そうだね、移動性(mobility)があるよね。

若杉:いや普通じゃないです。異常です。

山田:いや普通です。この24型ディスプレイってだいたい2.9kgなんですよ。2.9kgって言ったら、以前に使っていたMacBook Proの17型がそのくらいの重量だったはずなので。もうちょっと軽かったかな?

笠原:それモバイルじゃないよ。

山田:モバイルディスプレイが、どれだけ向こうでの仕事効率に寄与するかを分かって欲しい。

若杉:じゃあ一般人の意見を聞いてみましょう。例えば楓ちゃんが彼氏と旅行に行ったとき、宿泊先に着いて、スーツケースを開けた時に、24型の液晶が出てきたらどう思います? 帰りますよね?

勝又:そうですね、予定変更ですよね。

山田:一緒に映画を観ようよ(笑)。

 まあ、出張先でものすごく役に立ってるのは確かです。3万円しないくらいで買いました。重量にさえ目を瞑れば、モバイル特化の10型液晶よりも安価だし良いですよ。ただ、このLGの液晶も16:10だったらどんなにいいか。

笠原:祥平さんと取材に行くと、いつも「笠原くん、これ16:9なんだよ」って訴えてくるんですよね。一応、先輩だから立てないといけないので「そうですよね」って相槌は打つんですけど。

山田:それで、今最も注目しているモバイル機器としては「Surface Studio」(28型)を挙げたい。

笠原:まさか持ち歩く気なんですか!?

山田:サイズ調べたら、スーツケースに入るんだよ。

笠原:いやいや、せめてSurface BookとSurface Dialくらいで納めておきましょうよ。

山田:ただ、8.9kgだったかな? ちょっと無理かも。

若杉:笠原さんはマウスを買われたということで。

笠原:今年はロジクールの「MX Anywhere 2」がヒットでしたね。モバイルマウス最高峰と言っていいです。

 今まではMicrosoftのBluetoothマウスを使ってたんですけど、ブルーLED方式のマウスだと、ホテルとかの透明なガラステーブルで使えないんですよ。でもMX Anywhere 2だと使えるので重宝してます。手持ちのマウスは全部買い換えました。

 僕は年の3分の1くらいは取材旅行なので、結構透明なテーブルには難儀してました。

山田:マウスパッド持っていけばいいんじゃないの?

笠原:僕は祥平さんと違って余計なものは持って行きたくないんですよ。

山田:いや必要でしょ。

笠原:マウス1個で済むならその方がいいじゃないですか。

 これが気に入って、デスクトップ用にもロジクールの「MX400」を買いました。

若杉:後藤さんは活動量計の「Fitbit Charge 2」と、体重計の「Fitbit Aria」、奥様用に「Fitbit Zip」ですか。

後藤:僕は異常に心拍数が高いので欲しかったんです。これにしてからは外せなくなってしまいました。

 今までは「Fitbit One」だけだったんですが、これは自転車に乗っている時のためにまだ併用しています。Fitbitの場合はスマートフォンで集計するときに高い方の数値を採ってくれるので、助かってます。

 体重計は、Fitbitで統合したかったのでそれまで使っていたオムロン製から買い換えました。

笠原:僕もFitbit Oneを使ってたんですけど、既に何度か失くしちゃってて。ケースに入れてベルトループとかに付けておくと、カバーが残ってて中身だけ失くなってるということがよくあるんですよ。

後藤:ありがちですよね。うちも奥さんがFitbit Zipを失くしてしまったので、これが2台目です。私は失くさないように輪ゴムを付けてます。かっこ悪いけど、仕方ない。

若杉:ジャンル違いですが、Appleのイヤフォン「AirPod」も失くしそうですよね。

山田:失くしそうですねえ。

笠原:僕が今年買ったソニーのヘッドフォン「MDR-1000X」は良いですよ。「MDR-100A」を使ってたんですが、これは買い換えないといけないな、と思うくらい良くできてます。買って良かったです。

若杉:後藤さんはデジカメの「RX100M2」とICレコーダーの「ICD-SX2000」も買われてます。

後藤:RX100M2はものすごく安くなってたので2台目を買い増しました。これの良いところは、シャッター音が静かなところ。特に学会を取材する時は必須なんです。別に隠し撮りとかではなくて、撮影が問題なくても、学会のマナーとして音がするのはダメなんですよ。

 ICD-SX2000は単にサブ機材として買い増しです。

山田:そう言えば、僕もデジカメはソニーの「サイバーショットDSC-HX90V」を買いました。やっぱりGPSがついてるのはいいなって思います。望遠も24mm相当からの光学30倍ズームですしね。

 カメラに関しては、やっぱりまだ、スマートフォンだけでは取材できないなって思います。

笠原:そうですか? 僕は結構iPhoneで寄って撮ってますけど。

山田:近いところはいいんだけど、遠くがね。

笠原:その場合は切り出してます。

山田:切り出しかぁ。うーん

若杉:取材カメラって悩ましいんですよね。ブツ撮りすることもあれば、演台にあがっている登壇者を撮ることもある。暗いところならストロボの焚かないといけないし、ある程度望遠も必要になる。でも、カバンにはほかの物も入っているし、あまり荷物を重くしたくないし。

笠原:ケースバイケースですね。僕や若杉さんは1分1秒を争うニュース記事を取材しているので、そういう場合はスマートフォンで写真を撮ってもいいと思うんですよ。雰囲気が伝わればいいので。

 でも、後でじっくり読まれるタイプの記事は、写真もちゃんとしていた方が良いですよね。そういう場合は、良いカメラが欲しいです。

今年一番の「良い買い物」

若杉:今年買った中で一番「良い買い物をしたな」と思うものを1つ挙げるとするなら何ですか?

後藤:Fitbit Charge2ですね。僕はウェアラブルに大きな機能は求めていない。スマートフォンと同じ機能を求めるならスマートフォンでいいし、今はチップのテクノロジー的にも無理がある。なによりバッテリが持たない。

 だから私がウェアラブルに求めているのはシンプルに“ヘルスモニター”です。最終的には体内にインプラントしてしまって、健康状態をモニターできるのが理想です。それなら自分が死んでも、すぐほかの人にそれが分かるわけじゃないですか。

笠原:またそこに戻るんだ(笑)。

 それはさておき、問題点は3日に1度、充電しなければならないところ。これはウェアラブルとしては最低です。常に身につけるコンセプトのものを、時折外して充電しないといけないのは、明らかにコンセプトから外れている。

 とはいえ、それはバッテリのテクノロジというよりも、チップのテクノロジでなんとかしなければいけない部分なので、例えば電圧を下げてニアスレッショルドで駆動するとか、そういう技術がこの先出てくるでしょう。

 話は逸れますが、ニアスレッショルドまで下げると、パイプライン型のプロセッサが使えないんですよ。なので、おそらく非同期型のアーキテクチャに変えなくてはならなくなるはずです。そういう技術革新を待ちたいですね。

若杉:スマートバンドからずいぶん話が外れましたね。祥平さんはいかがですか?

山田:モバイルディスプレイでしょ、やっぱり。これは世界が変わりますよ本当に。

笠原:それは祥平さんだけですよ(笑)。

山田:今まではホテルのTVをいかに利用するかとか考えてましたけど「なんだ、持っていけばいいんだ!」と思いました。

若杉:確かに、我々にはその発想はないですけどね。24型ディスプレイを持っていくという。読者の皆さんはあまり真似しないようにしてください。

後藤:単に“西川善司化”しただけのような気もしますが。

山田:4Kとか求めてないしね。

若杉:笠原さんは何でしょう?

笠原:僕は9.7型のiPad Proですね。持ち歩ける、PCのサブデバイスとして、仕事でもプライベートでも使っています。用途は、ペンを使った初稿の赤入れとか、電子書籍の購読です。使ってる時間は長いです。

 ただ、買った時には、そんなに大きなストレージは要らないだろうと思って、32GBのモデルを買ってしまったんですよ。使ってみると、電子書籍のダウンロードで32GBでは足りなかったので、次は128GBか256GBのモデルを買おうと思っています。