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AMD、Radeon RX 480がPCIe仕様以上の電力を消費する問題に対して声明

~5日にソフトウェアアップデートで対策

 米AMDは、一部にて報道されているRadeon RX 480の消費電力の問題について、声明を発表した。

 事の発端は、米PCメディアサイト「tom'sHARDWARE」が29日(現地時間)に公開した、Radeon RX 480のレビューにおける消費電力検証。オシロスコープで同カードを装着したマザーボードのPCI Express拡張スロットで消費された電力を計測したところ、規格の上限値である75Wを超える86Wの消費電力が計測できたという。

 また、Radeon RX 480のリファレンスカードは、PCI Express補助電源コネクタとして6ピンを1基備えているが、これが供給できる電力は規格上75Wで、拡張スロットと組み合わせて150Wを供給でき、本来Radeon RX 480のTDP値に符合する。ところがテストでは、160Wを超える消費電力を記録した。

 PCI Express電力供給回路が乏しいマザーボードでは、マザーボード自身が故障する原因に繋がることもある。tom'sHARDWAREではテストプラットフォームの損傷を防ぐため、オーバークロックや電圧上昇を諦めたほどで、AMDのユーザーフォーラムでも、990FXのマザーボードが故障したという報告が上がっている

 AMDは今回この問題についての声明を発表。AMDによれば、限られた電源供給での性能とメモリインターフェイスの速度を最大化するためのGPUのチューニングを継続的に行なっているとしているが、一定のシナリオ上でRadeon RX 480のチューニングが適していない場合があることが分かったという。

 しかしこの現象はソフトウェアによるGPUのチューニングで解決できるとしており、既に修正用ドライバをテストしている段階であり、7月5日にもアップデートを案内するとしている。