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世界初のGoogle Project Tango搭載スマホ「PHAB2 Pro」
2016年6月10日 10:12
アメリカ・サンフランシスコで開催されたLenovoのメディア・パートナー向けイベントTechWorld 2016では、GoogleのProject Tangoテクノロジを搭載した世界初のデバイスとして、「PHAB2 Pro」が紹介された。
通常のカメラに加えて、深度カメラ、魚眼カメラ、そして各種のセンサーを搭載し、人間の知覚に近い能力でデバイス自身の位置や、実世界との関係性を把握することで、まったく新たな体験を提供する。
基調講演のステージでは、画面越しに見えるリアル空間に、CGのドミノ牌を並べて倒してみたり、空間の寸法を測ったり、また、家具などを配置するといったデモが披露された。教育用のコンテンツでは、実物大の恐竜を部屋に出現させ、その巨大感を仮想体験できるようなものが紹介されていた。
PHAB2はQualcomm Snapdragon 652プロセッサを搭載したプレミアムスマートフォンで、6.4型QHD(2,560×1,440)IPSディスプレイを実装する。さすがに重量は259gとなってしまうが、本体の薄さからか、数値から想像するほどには重く感じない。
OSはAndroid 6.0、4GBのRAMと、64GBのROMを搭載する。バッテリは4,050mAで高速チャージに対応、カラバリはシャンパンゴールドとガンメタグレイだ。Nano SIMによるデュアルSIMに対応し、スペックシートによれば、アジア太平洋/ヨーロッパ向けのモデルは、
- FDD LTE: B1/2/3/5/7/8/20
- TDD LTE: B38/40/41(narrow band)
に対応する。なお、キャリアアグリゲーション(CA)には対応しない。
Lenovo広報によれば、日本での発売は検討中だそうだが、それなりに期待はできそうだ。ちなみに、日本のソフトバンクの使っているバンドが1/3/8/41であることを考えると、キャリアモデルとしての発売もなくはなさそうだ。
Project Tangoテクノロジ搭載のほか、Dolby Audio Capture 5.1 with Dolby Atmos playbackを実装している。こちらは、3つのマイクを使って音声をキャプチャし、映画館でおなじみのAtmosによる再生をヘッドフォンを介してできるというものだ。各種のアプリとの連携により、これまでのAR、VR体験にダイナミックなサウンドを付加することができるという。
価格は499米ドル~と、ハイエンドスマートフォンとしては廉価に設定されている。また、Project Tango非搭載のモデルとして、PHAB2(199米ドル~)やPHAB2 Plus(299米ドル~)なども発売予定だ。発売時期は9月とされている。