第8回「大阪日本橋のディープなパーツ屋さんを探検しよう」



 大阪に住んでいるエレクトロニクス系技術者や電子工作愛好家の皆さんなら、日本橋のパーツショップ『デジット』のことをよくご存じだと思います。我々が初めてその店内に足を踏み入れたのは2008年の秋のことでした。予想を遥かに上回るディープさに驚き、ぜひとも取材をしたい、と思いました。

 念願かなって、梅雨明け直後の7月のある日、店内をくまなく撮影し、お店の方々からお話を伺う機会を得ました。

 今回はデジット店内のバーチャル・ツアーです。

日本橋のメインストリートから横道に少し入ったところにデジットはあります(Google Map) 入口から店内を見渡したところ。最初はその物量に圧倒されるかもしれませんが(我々はされました)、ワンフロアにまとめられているので、配置が頭に入ってくれば効率よく買い物できそうです 入口脇にあるショーケースには、デジット・オリジナル・キットの組み立て例が並べられています。オーディオ関連や、AVR関連のキットが充実しています
新しいものと古いものが混在しているのがデジットの魅力の1つでしょう ケースの加工に使うツールのコーナー。日本橋は工具専門店が発達しているので、ツールに関しては選りすぐりの品揃えを目指しているとのこと エンジニア製シャーシパンチの替え刃。交換部品も買いやすく陳列されています
こちらは、ドライバやニッパといった、機器の内側で使う工具が置かれているコーナー。さきほどの機器の外側用(ケース加工用)の工具とは別の壁面です 特製ケーブルのコーナー(後述)の横には、各種の圧着ペンチが置かれていました。「刃が薄くて小さい端子も扱いやすい」エンジニアの『PA-20』が1番人気 扱いやすい温調タイプのハンダゴテは「入門者の方も予算があればぜひ」とのこと
床に置かれた段ボール箱には特価商品が入っています。店舗内のあらゆるところに置かれていますが、入口付近にはひときわ大きい箱が密集しています 段ボール箱の中身は、いわゆるジャンク扱いのものもあります 今回の取材では、自分たちの買い物をする時間がありませんでした。もしあれば、これは買ったと思います
このあたりもとりあえず1つずつ買ったと思います マトリクスLEDは他にも安いものがありました。鷲づかみにして買いたいと思いました 工具コーナーの反対側はケーブル類です。一般的な線材のほかに、デジット特製の用途別に細分化されたケーブルが豊富に用意されています。この写真の中央の黒いケーブルはDC電源用のもの
コネクタ圧着済みの特製ケーブル。かゆいところに手がとどきそうです 2.54mmピッチのピンヘッダに対応するQIコネクタも、圧着済みのものが並んでいます。マイコンの書き込みインタフェイスなどに便利とのことでした 特製ケーブルの下は基板側コネクタの棚。もちろん、自分で圧着したい人のためのコンタクト類も充実しています
アナログメータの棚です。こんなに大量に並んでいるお店は、ほかにあるのでしょうか? VUメータキットとそれに適したメータ。プレート(目盛板)が異なる商品がいくつか用意されています アナログメータの棚の近くに電源トランスの棚があります。このあたりはオーディオアンプを自作する人にアピールするコーナーになっているようです
トロイダル・トランス。比較的コンパクトで出力がとれることから根強いニーズがあるようです。この商品はデジットが特注して「巻いてもらった」とのこと 基板に載せて使う小さなトランス。我々プロトタイパーズはほとんど使いませんが、見ていると和む部品の1つです ロッドアンテナも充実。ラジオが作りたくなりますね
LEDコーナーに突入。見たことのない形の製品がいくつもあります。角形や直径10mmの2色タイプが面白そうです 人気があるのはやはり白色LEDとのこと。たとえば、この10mmタイプはバラツキや発熱をクリアするために工夫が必要ですが、かなり明るいようです LED用の周辺部品。試してみたいものばかりです
足下の段ボール箱には特価のLEDが入っています。100本単位で買うのは少し勇気が必要です。10本パックもありました 面発光型のLEDも充実しています。この6連タイプは珍しいですね。どんなふうに光るのでしょうか 7セグメントLEDとマトリクスLEDの棚。すごい品揃えです。「マイコン関係の書籍などでマトリクスLEDの作例が公開されることが増えたので、買っていかれる方も多くなりました」とのこと
角形画素の小型5×7マトリクス。我々はこのタイプをずいぶん長い間探したのですが、在庫があったのはデジットが初めてです 7セグは新旧の製品が入り交じっているようです。歴史を感じます 前面が赤い7セグ。すぐにでも光らせてみたい部品です
ユニバーサル基板の棚。サンハヤトやダイセン以外の製品もたくさん並んでいます 人気の大型基板。もっと大きなものもありました。これを切って使うと経済的ですね ブレッドボード的なレイアウトの基板です
マイコンボードのコーナー。AVRマイコンが充実しています。デジットはAVRが日本に登場した頃からずっと重点的に取り扱ってきたようです 売れ筋商品の1つがこのAVRライタ。AVRマイコンにプログラムを書き込むツールです カウンターではマイコンキットのデモを見たり、アプリケーションソフトを体験することができます。AVRに限らず、動く状態のキットがそこかしこに展示されていて、楽しい店内です
今後はAVR XMEGAシリーズやARMマイコンも充実させていく予定だそうです マイコンの横には真空管。凝縮された空間です グラフィカルに情報を表示する真空管『マジックアイ』。管の中の棒状の発光部がバーグラフのように明滅します。もともとはラジオの同調状態を示す目的で使われたようです。デジットのデモではレベルメータ的な動作をさせていました。不思議なデバイスです
書籍の在庫が豊富です。ふつうの書店ではあまり見かけない、ちょっと古い書籍も見つかります 数学の本まであります。これは課長さんの趣味とのこと 本のコーナーからさらに奥へ進むと、モーター、リレー、シャーシ、ネジなどが並ぶゾーンです
万能フレーム。折って長さを調節し使います アルミパンチング板もよりどりみどり。前々回、Auduinoを作るときに使った十字穴タイプもありました。安いです このコーナーにも動くデモがいろいろあって楽しめます
リレーやモーターのコーナーの段ボール箱には使い方がよくわからない部品がいろいろ入っていました。勉強になります さまざまな大きさのピエゾ素子 電池ボックス・コーナー。レアな仕様のものもありそうです。全種類1個ずつ買って帰りたくなりました
膨大な量のスイッチ。このプラグ状のプッシュスイッチはマル信無線製 ターミナル類の棚は金色の部品がたくさんあってキレイです 店内の一番奥まったところがLCR(コイル、コンデンサ、抵抗)のエリアです
集合抵抗の棚でラダー・タイプを見つけました。どのコーナーにも発見があります 枯れた部品が多いLCRのコーナーですが、比較的新しい商品はどれかを尋ねたところ、D級アンプ用のコイルがここ数年揃ってきている、とのことでした NECのロゴが入った謎の部品。アッテネータの一種でしょうか?
小型の可変抵抗器。ブレッドボーディングに良さそうな形のものがあります 50円の「抵抗板」。スタイラスと組み合わせて、タッチペン式のインタフェイスが作れそうです 小型の5連スライドボリューム(10kΩB)。これでAuduinoを作ったら、すごくコンパクトにできそうです
コンデンサやトランジスタの一部はこの状態でずらっと並んでいます 店内最奥から入口の方向を見たところ。ようやく1周しました。でも、まだ見逃している棚がいくつかあります。ツアーはもう少し続きます 最奥地はスピーカのコーナーです。オリジナルキットのデモも行なわれています
気軽に試せる低価格なスピーカユニットが充実しています なかでも人気のある6Ω35Wタイプは、スピーカボックスとセットの組み立てキットとしても提供されています。スピーカ自作の入門に最適とのこと オススメのツマミを尋ねたところ、こちらのメタリックな製品があがりました
バーニアダイアルも揃っています カウンターに近づくと、半導体が増えてきます 半導体に混じって、珍しい部品が売られています。この「エンドレス・ボリューム」は良い感触でした。どういう使い道があるでしょうか
LED型ソーラーセル。大粒の砲弾型LEDに見えますが、太陽電池です。使ってみたい部品の1つです IC類を手軽に活用できるよう、さまざまな専用プリント基板が用意されています。こうした基板が発展していって、オリジナル・キットとなった例もあるようです オーディオ系キットのコーナー。楽器好きの人が楽しめるキットも揃っています
デジット・オリジナル・キットについている説明書はすべてデジットのWebサイトからダウンロード(ZIPファイル/500KB)することができます。もちろん、店頭でも入手可能です プロトタイパーズ第1回で紹介したVFDキットのデモがありました。我々はArduino Megaに接続しましたが、専用コントローラもあるようです 半導体の多くはカウンターで型番を伝えて出してもらう仕組みです
デジットのように品揃えが充実しているお店では、初心者は入口で圧倒されてしまい、利用しにくく感じるかもしれません。そういうときは「できるだけカウンターで店員に声をかけてください」とのこと。デジットの店員さんは打てば響く感じの人たちです。どんどん質問しましょう。写真左端の方が、今回、店内を巡りながらお話を伺った店長の岩田さんです。ありがとうございました 最後の写真です。カウンターの側から、レジの上の仕切りを見たところ(お客さんからは見えない部分)。部品の見本と値段がびっしり貼られています。「部品が好きだからできる仕事」という言葉が印象に残りました。部品好きが集まるお店がデジットです

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