Hothotレビュー

デル「New XPS 13」

〜世界最小の13.3型ノートPCがSkylake-U、USB-C、PCIe SSDを搭載

 デルの13.3型クラムシェル型ノートPC「New XPS 13」は、1月に発売された初代に続いて、10月に販売開始された2代目のモデルだ。外観に大きな変更はないもののCPUにSkylake-U(ノートPC向け第6世代Intel Coreプロセッサ)、インターフェイスにThunderbolt 3/USB 3.1 Type-C、そして上位モデルにPCI Express接続のSSDを採用するなど、着実な進化を遂げている。

【表】New XPS 13のラインナップ一覧
  スタンダード スタンダード・ゴールド プレミアム プラチナ プラチナ・QHD+タッチパネル プラチナ・QHD+タッチパネル・ゴールド
CPU Core i5-6200U(2.30/2.80GHz) Core i7-6500U(2.50/3.10GHz)
メモリ 4GB 8GB
ストレージ 128GB(Serial ATA) 256GB SSD(PCI Express)
GPU Intel HD Graphics 520
ディスプレイ 13.3型FHD(1,920×1,080ドット)InfinityEdgeディスプレイ 13.3型QHD+(3,200×1,800ドット)InfinityEdgeタッチディスプレイ
OS Windows 10 Home
価格 14万4,980円 15万9,980円 16万9,980円 18万4,980円

 New XPS 13には大きく分けて4種類のモデルが用意されている。内訳は、Core i5-6200U/4GBメモリ/128GB SSD/13.3型FHDディスプレイを搭載した“スタンダード”、Core i5-6200U/8GBメモリ/256GB SSD/13.3型FHDディスプレイを搭載した“プレミアム”、Core i7-6500U/8GBメモリ/256GB SSD、13.3型FHDディスプレイを搭載した“プラチナ”、Core i7-6500U/8GBメモリ/256GB SSD、タッチパネル内蔵13.3型QHD+ディスプレイを搭載した“プラチナ・QHD+タッチパネル”だ。このうち“スタンダード”と“プラチナ・QHD+タッチパネル”のみ、シルバーに加えてゴールドカラーが用意されている。

 最廉価モデルから4万円と比較的上げ幅の少ない価格設定から、最も注目を集めているであろう最上位モデル“プラチナ・QHD+タッチパネル・ゴールド”を、今回試用する機会を得た。11型クラスの筐体に13.3型ディスプレイを搭載した本製品を、常時携帯するモバイルノートPCという視点からレビューしたいと思う。

無理なくバッグに収まるサイズ、将来を見据えた端子類

 本体サイズは304×200×9〜15mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.29kg。約1cmの誤差はあるが、ほぼA4サイズ(297×210mm)とイメージしても間違いはないだろう。ちなみに11インチ版「MacBook Air」が300×192×3〜17mm(同)、13型版が325×227×3〜17mm(同)。13.3型ディスプレイを搭載したNew XPS 13がいかにクラスを超えたサイズ感なのか、数字で比べてみるとよく分かる。

 本製品の小型ボティ実現に寄与したのが狭額縁設計。“InfinityEdgeディスプレイ”と名付けられたNew XPS 13のベゼル幅はわずか5.2mm。手でつかむ場所が必要なタブレットPCや2-in-1 PCではここまで狭額縁にはできない。クラムシェル型を採用した本製品ならではのデザインと言えるだろう。この狭額縁ディスプレイを見た後に、ほかのノートPCの画面に目を移すと、それが数年前のPCのように野暮ったく映ってしまうほどだ。

 45W仕様ACアダプタのサイズは実測87×55.2×22.5mm(同)、重量は267.1g。サイズは比較的コンパクトなのだが、電源ケーブルが太いぶん総重量は重くなっている。本体と一緒にACアダプタも持ち歩くのであれば、サードパーティー製の3ピン電源プラグなどと交換するとよいだろう。

 インターフェイスは両側面にのみ配置されており、左側面に電源アダプタ端子、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C×1(兼用)、USB 3.0×1、ヘッドセット端子、バッテリ充電ステータスボタン・ライト、右側面にSDカードスロット、USB 3.0×1(電源オフでも給電可能なPowerShare仕様)、セキュリティケーブルスロットが用意されている。なお両側面手前にはステレオスピーカーも実装されている。

 新搭載されたインターフェイスで注目すべきはThunderbolt 3/USB 3.1 Type-C×1。2015年4月に12型MacBookがUSB 3.1 Type-Cを搭載してからかなり時間が経過したが、ようやく対応PC、周辺機器が増えてきそうな情勢となった。なお12型MacBookはUSB 3.1 Type-Cのみの対応で転送速度は最大5Gbps、New XPS 13はThunderbolt 3もサポートしており転送速度は最大40Gbps。今すぐ全ての周辺機器をThunderbolt 3/USB 3.1 Type-C×1のみで運用できるわけではないが、これから2〜5年と長いスパンで利用していくうちに対応機器が徐々に増えて必須のインターフェイスとなるはずだ。

本体底面。上がヒンジ部
本体底面。ゴム足は横長に設けられており、本体をしっかりと支える。写真上部のゴム足の下にあるスリットは排気口だ
本体前面。中央にあるのはバッテリステータスライトで充電中には白く点灯し、フル充電されると消灯する。小さくて目立たないが、その左右にはステレオマイクが配されている
本体背面
本体左側面。左から電源アダプタ端子、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C×1(兼用)、USB 3.0×1、ヘッドセット端子、バッテリ充電ステータスボタン・ライト、スピーカー(左)を配置
本体右側面。左からスピーカー(右)、SDカードスロット、USB 3.0×1(電源オフでも給電可能なPowerShare仕様)、セキュリティケーブルスロットを配置
重量は実測1,302.5g。スペック値ではタッチパネル搭載モデルが1,290g、非搭載モデルが1,200gとなっている
本体同梱品。本体以外には、ACアダプタ、電源ケーブル、Quick Start Guide、Safety and Regulatory Information(安全および認可期間に関する情報)が入っている
ACアダプタと電源ケーブルを合わせた重量は実測267.2g
ACアダプタ単体の重量は実測173.5g。電源ケーブルが実測93.7gとかなり重いので、サードパーティ製の3ピン電源プラグや短い電源ケーブルと交換し、軽量化を図りたいところだ
これはSDカードを奥まで挿入したところ。押すと飛び出るプッシュプル式のスロットではないが、稼動部品が少ないぶん耐久性は高い
バッテリ充電ステータスボタンを押すと、おおよその残量をライトの数で確認できる。これは満充電の状態
製品としてのデザイン性を損ねるサービスタグや認証ラベルは金属製カバーに隠されている

高い堅牢性と傷つきにくい表面加工、入力デバイスの感触は上質

 デザイン性を重視したNew XPS 13だが、質実剛健なPCを作り続けてきたデルの製品だけに、堅牢性も非常に高いレベルだ。パームレスト部をつまんで持ち上げて上下に乱暴に揺さぶっても、筐体のキシミを感じるどころか、嵌め合わせ部から異音すらしない。筐体底面にわずかなたわみは感じるものの、そのまま変形してしまうような不安感は全くない。天板と底面にアルミニウム合金、パームレスト面にカーボンファイバー素材を採用したうえでその裏にマグネシウム合金を貼り合わせた本製品は、11型クラスの筐体サイズとしては約1.29kgとやや重いが、そのぶんラフに持ち歩けるだけの堅牢性を確保できているという印象だ。

 また天板と底面はサンドブラストで表面加工を行なった上で、陽極酸化処理(アルマイト加工)が施されている。Apple製品でも採用されているこの表面処理は、傷がつきにくく、例え傷がついたとしても一般的な塗装に比べて目立ちにくいという特徴がある。常に携帯して使い倒す道具の表面処理として、現在最も適したものの1つと言えるだろう。

 キーボートとタッチパッドのフィーリングは十分上質なレベルに達している。キーボードはやや底打ちの音が大きい気がするが、打鍵した際にたわみやぶれはほとんど感じない。キーストロークは浅めなので、弱めの力でタイピングした方が指の疲れが少なく、打鍵音も抑えられるはずだ。

 一方タッチパッドはストロークが少し深く感じた。具体的には軽くタップするとごく浅い位置で接地し、さらに力を入れるとパッド面が沈みクリック感が生じる。ほかのノートPCのタッチパッドでは味わったことのない感触だが、軽いタップにもフィードバックがあるので慣れれば使いやすそうだ。なお本製品はWindows 10の高精度タッチパッドに対応しており、タスクビューの表示などさまざまなジェスチャーを利用できる。

パームレスト部をつまむ持ち方は筐体に最もストレスを与える。堅牢性を試すにはもってこいだが、普段はヒンジ側を持った方がよい
カーボンファイバー素材であることをアピールするパームレスト面。表面は硬質のゴムのような手触りだ。筆者はやや指紋などの手脂が目立つような印象を受けた
天面のロゴをアップにして撮影してみた。天面と底面のアルミ合金はサンドブラストで表面加工を行なった上で、陽極酸化処理(アルマイト加工)が施されている。ロゴは削り出した溝にプラスチック製ステッカーのようなものを貼っているようで、若干の浮きとズレが視認された
キーストロークは浅めだが、タイピング時にたわみやぶれは感じない
“-”、“@”、“:”から右のキーが横幅を狭められている。当初“Enter”キーが小さいことに違和感があったが、筆者はすぐに慣れた
実測105×60mmのタッチパッド。浅くタップすると軽く接地して、さらに力を入れるとパッド面が沈みクリック感が生じる。やや奥行きが狭く感じるが、Windows 10のジェスチャーを快適に操作できるだけの広さが確保されている
キーボードにはバックライトが内蔵されている。F10キーに設定が割り当てられており、常時消灯を選ぶことも可能だ

高負荷時でも発熱は低め、ファンの音も気にならない

 次に表面温度や静音性などの“快適性能”について検証してみよう。今回は室温18度の部屋で、「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」を最大解像度(3,200×1,800ドット)で実行し、5周経過したあとにキーボード面と底面の表面温度を放射温度計で計測してみた。

 キーボード面で最も熱かったのが“3”と“4”キー周辺で38.0℃、底面は排気口中央周辺で36.5℃だった。38.0℃と聞くとかなり高く聞こえるが、実際に熱くなっているのはキーとキーの間の仕切りのようで、表面温度計測後に“3”と“4”キー周辺をタイピングしてみたが特に不快さを感じることはなかった。もちろんキートップの上に指をじっと置けばじんわり熱が伝わってくるが、ほかの場所と比べて初めて差を感じる程度のものだ。

 底面については最高36.5℃ということで、ズボン越しに太ももの上に乗せていても特段に不快さを覚えることはなかった。New XPS 13が搭載するCore i7-6500UのTDPは15W(低消費電力型)ということもあり、結果として発熱量も低く抑えられているようだ。

 「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」を連続実行すると当然ファンが回り出すが、音量はそれほど大きくなく、また音質も不愉快なものではない。ファン音の目安としては、「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」のBGMのボリュームを3分の1〜4分の1まで上げれば聞こえなくなる程度だ。喫茶店などでファンが回り出しても、環境音にかき消され、周囲の人が気付くことはないだろう。ファンが回っている状態の動画を撮影したので、どのような音質なのか参考にしていただきたい。

解像感は申し分なし、色味に違和感あれば色調整で補正

 13.3型QHD+(3,200×1,800ドット)InfinityEdgeタッチディスプレイの画面解像度は263dpi。「MacBook Pro 13型Retinaディスプレイモデル」の解像度(13.3型、2,560×1,600ドット、227dpi)を大きく上回っている。例えば画面半分にWebサイトを表示したとしても全ての文字を判読できるし、拡大鏡でも使わないかぎりドットを視認することはできない。解像感に不満を感じることはないはずだ。

 一方色味については、基本的には素直な発色で朱色も綺麗に描写されているものの、個体固有の傾向かもしれないが貸し出し機では緑が強く発色されていた。“ディスプレイの詳細設定→色調整→画面の色調整→カラーバランスの調整”で、緑のスライダーを調整することで改善できたので、もしNew XPS 13を入手して色味に違和感があったら、同様の設定変更を試してみてほしい。

できるだけ実際の明るさ、色味となるようにNew XPS 13の画面を撮影してみた。13.3型QHD+(3,200×1,800ドット、263dpi)では、画面半分にWebサイトを表示しても全ての文字をはっきりと判読できる
発色は基本的に素直な傾向で、朱色の微妙な違いもしっかりと映し出せている
個体固有の傾向である可能性もあるが、貸し出し機では緑が強く発色されていた。“ディスプレイの詳細設定→色調整→画面の色調整→カラーバランスの調整”で補正できるレベルだが、できればソフトウェアアップデートなどで改善してほしいところだ

 画面を集中して見つめているとフレームの存在を忘れるほど狭額縁設計のNew XPS 13だが、5.2mm幅のベゼルを実現するためにWebカメラ(720p)が画面下の左側に配置されている。そのためディスプレイ正面から撮影したとしても、左下から見上げているような構図となる。慣れれば目線を自然に向けて会話できるようになるかもしれないが、本製品固有の特徴として覚えておきたい。

Webカメラ(720p)は画面下部左側に実装されている
ディスプレイ正面から撮影しても、左下から見上げるような構図となる。画面を見ながらカメラに目線を向けるのは個人的には難しく感じた

TDP 28WのVAIO Zに迫る性能を発揮

 今回New XPS 13のベンチマークを実施するにあたって、筆者の手持ちのPCの中からVAIO株式会社の「VAIO Z」を比較対象機種として使用した。今回借用したNew XPS 13が搭載する「Core i7-6500U」のTDPが15W、筆者の「VAIO Z」が搭載する「Core i7-5557U」のTDPが28Wと大きく異なっているが、BroadwellからSkylakeにプロセッサーの世代が変わったことにより、TDPの不利をはねのけてNew XPS 13がどれほどの性能を発揮するか確認するためにあえて選出した。

 ベンチマークプログラムには、「PCMark 8 v2.5.419」、「PCMark 7 v1.4.0」、「3DMark v1.5.915」、「CINEBENCH R15」、「Geekbench 3.3.2」、「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」、「CrystalDiskMark 5.0.3」を使用した。合わせて連続動作時間を計測するためには「BBench」、実アプリのパフォーマンスを計測するために「Adobe Photoshop Lightroom」、「Adobe Premiere Pro CC」も使用している。

【表】ベンチマーク結果
New XPS 13 VAIO Z
CPU Core i7-6500U(2.50/3.10GHz) Core i7-5557U(3.10/3.40GHz)
GPU Intel HD Graphics 520 Intel Iris Graphics 6100
メモリ PC3L-12800 DDR3 SDRAM 8GB PC3L-12800 DDR3 SDRAM 16GB
ストレージ 256GB SSD(PCI Express) 512GB SSD(PCI Express)
OS Windows 10 Home Windows 10 Pro
PCMark 8 v2.5.419
Home Accelarated 3.0 2785 3072
Creative Accelarated 3.0 3721 4199
Work 2.0 3552 3946
PCMark 7 v1.4.0
PCMark score 5202 5865
3DMark v1.5.915
Ice Storm 53737 57358
Graphics Score 59580 65249
Physics Score 40007 40302
Cloud Gate 6067 6074
Graphics Score 7742 7659
Physics Score 3453 3523
Sky Diver 3797 4007
Graphics Score 3672 3929
Physics Score 4818 4660
Combined score 3581 3779
Fire Strkle 888 939
Graphics Score 954 981
Physics Score 4981 5128
Combined score 323 369
CINEBENCH R15
OpenGL 37.15 fps 37.95 fps
CPU 324 cb 322 cb
Geekbench 3.3.2 Intel(32-bit)
Single-Core Score 3191 3171
Single-Core Score Integer 3122 3303
Single-Core Score Floating Point 3089 3348
Single-Core Score Memory 3534 2553
Multi-Core Score 6655 6679
Multi-Core Score Integer 7406 7554
Multi-Core Score Floating Point 7363 7712
Multi-Core Score Memory 3740 2864
Geekbench 3.3.2 Intel(64-bit)
Single-Core Score 3346 3440
Single-Core Score Integer 3354 3593
Single-Core Score Floating Point 3222 3608
Single-Core Score Memory 3580 3801
Multi-Core Score 7010 7094
Multi-Core Score Integer 7877 8182
Multi-Core Score Floating Point 7783 8132
Multi-Core Score Memory 3733 2844
モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】
1,280×720ドット 4120 3646
SSDをCrystalDiskMark 5.0.3で計測
Q32T1 シーケンシャルリード 1557.251 MB/s 1556.095 MB/s
Q32T1 シーケンシャルライト 310.665 MB/s 1595.803 MB/s
4K Q32TI ランダムリード 473.177 MB/s 268.133 MB/s
4K Q32TI ランダムライト 267.821 MB/s 223.072 MB/s
シーケンシャルリード 1092.834 MB/s 1316.394 MB/s
シーケンシャルライト 308.035 MB/s 1473.263 MB/s
4K ランダムリード 38.982 MB/s 44.930 MB/s
4K ランダムライト 151.349 MB/s 123.809 MB/s
SDカードをCrystalDiskMark 5.0.3で計測(SanDisk Extreme Pro 280MB/s SDHC UHS-II)
Q32T1 シーケンシャルリード 250.401 MB/s 23.462 MB/s
Q32T1 シーケンシャルライト 146.688 MB/s 21.809 MB/s
4K Q32TI ランダムリード 6.743 MB/s 3.520 MB/s
4K Q32TI ランダムライト 1.595 MB/s 1.508 MB/s
シーケンシャルリード 268.434 MB/s 26.847 MB/s
シーケンシャルライト 229.649 MB/s 29.571 MB/s
4K ランダムリード 6.434 MB/s 3.516 MB/s
4K ランダムライト 1.368 MB/s 1.386 MB/s
386枚(10.03GB)の画像をファイルコピー
SSD→SSD 1分32秒50 41秒16
SSD→SDカード(UHS-II) 6分3秒28 13分58秒60
SDカード(UHS-II)→SSD 1分48秒56 6分36秒56
Adobe Photoshop Lightroomで50枚のRAW画像を現像
4,912?3,264ドット、自動階調 2分59秒97 2分31秒41
Adobe Premiere Pro CCで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、30fps 18分30秒49 19分9秒94
Adobe Premiere Pro CCで実時間5分のフルHD動画を書き出し
1,920×1,080ドット、30fps 6分43秒64 6分48秒48
BBenchにより連続動作時間を計測(ディスプレイの明るさ40%)
バッテリ残量5%まで 7時間14分55秒 8時間6分17秒

 新しい世代のプロセッサを搭載するもののTDPに大きな開きがあるNew XPS 13が苦戦を強いられると予想していたが、パフォーマンスについては多くの項目でVAIO Zに迫るスコアを記録し、中でも「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」や「Adobe Premiere Pro CC」など実アプリケーションではVAIO Zを上回るスコアを叩き出している。2-in-1 PCであるVAIO Zと価格を単純比較することは少々乱暴だが、それでも筆者と同じシステム構成のVAIO Zが11月24日時点で317,800円となることを考えると、New XPS 13は大健闘していると言えるだろう。

 「CrystalDiskMark 5.0.3」のシーケンシャルライトにおいてVAIO Zが大きく上回るスコアを記録しているが、シーケンシャルリードとランダムリード・ランダムライトでは大きな差は開いていないため、体感速度では大きな違いにはならないだろう。一方SDカードのベンチマークでNew XPS 13が上回っているのは、VAIO ZがUHS-II対応SDカードをサポートしておらず、UHS-I相当の速度しか出ないのが原因だ。

 予想外の結果となったのは連続動作時間。TDPの低いNew XPS 13が有利と予想していたが、VAIO Zが1時間弱上回る連続動作時間を記録した。バッテリレポートによるとNew XPS 13の設計上のバッテリ容量は55,997mAh、VAIO Zは58,280mAhとそれほど差は開いていない。今回の結果だけで判断するのは時期尚早だが、Skylake-Uの省電力性能はそれほど向上していないようにも思える。

長く活躍してくれるモバイルノートPC

 2-in-1 PCが注目を集めている昨今だが、すべての人が変形スタイルを求めているわけではない。堅牢性や取り回しの点で有利なクラムシェル型のノートPCこそ求めている方も多いだろう。単体のディスプレイ部を持つことがないからこそ実現できた5.2mmのベゼル幅、それによって可能になった13.3型ディスプレイと11型クラス筐体の両立は非常に魅力的だ。

 フルHD動画をほぼ実時間でエンコード可能な十分な性能、さらなる体感速度向上のため採用されたPCI Express接続のSSD、そしてこれから充実するであろう対応周辺機器をケーブル1本でまとめて接続できるThunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cインターフェイスと、スキのない仕上がりのNew XPS 13。クラムシェル型ノートPCを選ぶ際に最右翼として検討するべき1台と言える。

(ジャイアン鈴木)