元麻布春男の週刊PCホットライン

実売4万円を切るCULVノート「レノボ IdeaPad U350」



●購入編

 Windows 7がリリースされて1カ月半余り、不具合の話もほとんど聞かず、順調な売上げと合わせ、Windows 7は良好なスタートを切ったようだ。新しく出たOSが好評裏に迎えられることは、それ自身が良いことであるのだが、新OSのリリースというタイミングは、考えようによってはほかにも色々と良いことがある。

 その1つは、古いOSをプリインストールした旧モデルが、バーゲン価格で販売されることだ。処分するメーカーとしては大変なことかもしれないが、買う側のユーザーとしては大チャンスである。うまくすると、旧モデルが半額以下になったりもする。OSはWindows Vistaでも構わない、あるいはWindows 7のインストールなら自分でやるというユーザーなら、バーゲンハントの絶好の機会と言えるだろう。

 そんな旧モデル製品の中で、人気になっているものの1つがLenovoの「IdeaPad U350」だ。今年投入されたIntelのCULVプラットフォームを用いた薄型ノートPCで、発表時(2009年8月19日時点)におけるローエンドモデルの想定市場価格は7万円前後。それが今では半額ほど(市場価格34,800円〜39,800円)で購入できる。ネットブックと同じか、最新モデルとの比較ならむしろ安いくらいだ。

 しかも2010年1月31日までなら、Windows 7優待アップグレードキャンペーンで、1,680円(税込み)でWindows 7 Home Premiumへのアップグレードもできる。この値段なら文句はあるまい、ということで、筆者も1台購入してみた。持ち出し用のノートPCは足りているけれど、テスト用に使おうか、というところ。購入したノートPCの箱を手に提げて秋葉原を後にするのは久しぶりのことだ。

 筆者が購入したのはIdeaPad U350秋モデル(2009年8月19日発表)のローエンドモデル、型番的には29633DJとなる。同じハードウェアにOffice Personal 2007をプリインストールした29633FJも1万円ほど高い価格で販売されているが、Core 2 SoloプロセッサやCore 2 Duoプロセッサを搭載した上位モデルを見かける機会はそれほど多くない。

 29633DJのスペックは表1の通りで、10月22日に発表された冬モデルと、ローエンド同士で比較してみた。冬モデルはプリインストールOSがWindows 7 Home Premium(32bit)に変更されただけでなく、プロセッサがデュアルコア化されている(Celeron SU2300)。クロックやキャッシュ容量といったスペックは変わらないが、単純にコアが1個追加されたのに加え、SU2300にはSpeedStepのサポートやVTのサポートが加わっている。

【表1】 Lenovo IdeaPad U350ローエンドモデルの秋・冬比較


秋モデル(29633DJ) 冬モデル(29633XJ)
発表日 2009年08月19日 2009年10月22日
OS Windows Vista Home Premium SP1(32bit) Windows 7 Home Premium(32bit)
CPU(Core数/動作クロック/L2キャッシュ/FSBクロック) Celeron 723(SC/1.2GHz/1MB/800MHz) Celeron SU2300(DC/1.2GHz/1MB/800MHz)
チップセット Intel GS40 Express Intel GS45 Express
グラフィックス Intel GMA4500M (チップセット内蔵) Intel GMA4500MHD (チップセット内蔵)
メモリ 2GB PC3-8500×2(標準4GB/最大8GB)
ディスプレイ 13.3型(1,366×768ドット)
HDD 2.5inch SATA(250GB/5,400rpm)
外部ディスプレイ VGA+HDMI
Webカメラ 130万画素
拡張スロット なし
メモリカードスロット 4in1(SD/MMC/メモリースティック/同PRO)
LAN Gigabit Ethernet
無線LAN Intel WiFi Link 5100AGN(802.11a/b/g/n)
Bluetooth v2.1 + EDR
バッテリ 4セル (公称約5時間)
重量 約1.6kg

 またチップセットも、秋モデルでは上位モデルにのみ採用されていたIntel GS45 Expressに冬モデルは改められている。29633DJに使われているGS40の内蔵グラフィックスはGMA 4500Mだが、GS45の内蔵グラフィックスはGMA 4500MHDとなる。GMA 4500MHDの動画再生アクセラレーションが、40番台チップセットとしてフルスペックであるのに対し、GMA 4500MはVC-1やH.264の動画再生アクセラレーションに一部制約があるとされる。

 このCPUとチップセットを除くと、他の部分はフルスペックに近い。メモリは4GB搭載されているし、HDMI端子もある。顔認証もサポートしたWebカメラやBluetooth、HDDのヘッド退避を行なうセンサーまで装備する。嬉しいのは、有線LANがGigabit Ethernet対応、無線LANがIEEE 802.11a/b/g/nと、通信機能がフルスペックであることだ。安価なネットブックでは100BASE-TXまでの対応だったり、無線LANがIEEE 802.11b/g対応だったりすることが多い。こうしたスペックの充実は、Core 2 Duoを搭載した上位モデルがある強味だろう。

 さて、箱から取り出したIdeaPad U350だが、やはりというか、当然というか、かなり大きい。重量はそれほどでもないが、13.3型液晶の大きさはダテではない。価格的には近くても、ネットブックとは明らかに異なるカテゴリの製品だと感じる

IdeaPad U350の全景(液晶を閉じたところ) U350のキーボード。右側の一部のキー幅が狭くなっており、等ピッチではない。電源スイッチ(右上)の隣にOneKey Rescueを起動するスイッチがある 液晶ディスプレイを開いたU350
メモリカードスロットは、SDカードが全部収まりきらず、カードの一部が飛び出すタイプ ネットブック(HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition)よりかなり大きい 同じ13.3型ワイド液晶を採用するMacBook Airとは、底面積はほぼ同等だが、やはり厚みで負ける

 とりあえず重量を量ってみたが、とにかくACケーブルが重い(表2)。カッコ内に同じLenovoのビジネス向けモバイルPCであるThinkPad X200sに添付されているACアダプタ(同じ65W)の重量を示したが、2穴(いわゆるメガネ)のACケーブルを用いるX200s付属ACアダプタに対し、3穴(いわゆるミッキー)の太いACケーブルを用いるU350は圧倒的に不利で、ケーブルだけで100g以上重くなる。

【表2】購入したIdeaPad U350の重量(実測値)

本体 1,356g
バッテリ 275g
ACアダプタ 234g (X200s用229g)
ACケーブル 167g (X200s用60g)

 そもそも100gという数字は、ほぼリチウムイオンバッテリの2セル分に相当する。これだけの重量をモバイルPC本体側で削減しようとしたら、それは大変な労力が必要だ。安価なCULV機だけに、こうした部分にお金をかけられないのは分かるが、これはちょっと切ない。サードパーティから販売されているウォールマウント・アダプタ等を購入して軽量化を図りたいところだ。本体とバッテリの合計重量は1,631gで、約1.6kgという公称値に偽りはない。

IdeaPad U350付属のACアダプタ(上)と、ThinkPad X200s付属のACアダプタ(下) サードパーティ製の3穴用ウォールマウントプラグ(左)と短い軽量ケーブル(右)

 このU350の筐体はすべて樹脂製で、ハイエンド製品のような金属製ではない。が、テクスチャー(単なるプリントではなく、凹凸による模様)が施された天板は、意外と悪くない。液晶を開くと現れるトップカバーも、樹脂製ではあるがメタルヘアライン風の加工が施されており、安っぽくない。ピカピカ光るクロームメッキ風より、落ち着いた印象だ。

 IdeaPadのキーボードについてLenovoは、ThinkPadに装備されているキーボードの優れたキータッチを備えている、としている。ThinkPadのキーボードも、モデルにより差があるから、一概に同じとか違うとか言うことは難しいが、確かに悪くないキータッチである。

 難点は、Enterキーの右側にPgUpやPgDn等の特殊キーを一列配しており、その影響で「[」「](む)」「.(る)」、「/(め)」「_(ろ)」といったキーが小さくなってしまっていることだ。13型級のワイド液晶を採用したノートPCの場合、英語キーボードでは間が抜けてしまうからか、Enterキーの右側に特殊キーを配するものが少なくない。同様な例をデル「Studio XPS 13」やHP「ProBook 5310m」でも見かける。

 だが、このレイアウトのまま日本語化すると、上述のようなキーが割をくって、縮小されてしまう。同じ13.3型ワイド液晶を採用したCULV機でも、国内ベンダーである(英語キーボードに配慮する必要のない)NECのLaVie Mでは、ほぼ等ピッチが実現されている。グローバル展開する外資系ベンダも、キーボードを日本語化する際に、もう一工夫欲しいところだ。

 タッチパッドもディスプレイサイズに余裕があるせいで、タップリした大きさ。Synaptics製のドライバのサポートで、2本指でつまむ動作(ピンチ)でズームができる。指先を滑らせる面に細かな凹凸があり、ツルツルでないのは好ましく感じるが、ボタンのストロークがちょっと深すぎるように感じた。

 液晶ディスプレイは、LEDバックライトを備えた13.3型のワイド光沢タイプ。ベゼル上部に前述したWebカメラを備える。パネルは16:9の比率で、1,366×768ドットの解像度を持ついわゆるHD液晶である。視野角が広いとは言えないが、このクラスとしては平均的といったところ。PCの低価格化で最もワリをくっているデバイスの1つが液晶パネルかもしれないが、LEDバックライトのおかげもあって、明るさは十分だ。むしろ、ThinkPadのようなノングレアタイプの液晶に慣れていると、まぶしく感じるほどである。

 本体左側面には、奥(後ろ)から順に、セキュリティホール(ケンジントンロック)、通風口、ミニD-Sub15ピン、HDMI、RJ-45、USB 2.0の各端子と、各種無線機能を一括してON/OFFするスイッチが並ぶ。手前にはコネクタ類はなく、ステレオスピーカーがあるだけだ。スピーカーはそれほど大型ではないが、ソフトウェア(ドルビー・サウンドルーム)の助けもあって、それなりに鳴る。

 右側面には電源(DC)ジャック、USB 2.0×2、ヘッドフォン、マイクの各端子と、メモリカードスロットがある。メモリカードスロットは、SD、MMC、メモリースティック、メモリースティックPROの4種対応で4in1とされるが、もはやSDとSDHCを区別するユーザーがいないように、メモリースティックとメモリースティックPROを区別する必要があるのだろうかという気がする。また、国内にMMCのユーザーがどれくらいいるかということを考えると、実質的にはSDとメモリースティックの2つが使えるスロットではなかろうか。むしろ、メモリースティックではなく、メモリースティックDuoを直接利用できるようにした方が、喜ばれるように思う。ちなみに、スロットの奥行きはそれほど深いタイプではなく、SDカードを挿すと少しカードが飛び出す。

 前面同様、何のコネクタも用意されていない背面はスキップして底面だが、バッテリベイと内部アクセス用のカバーが用意されている。バッテリは標準添付される4セルのリチウムイオンのほか、8セルの大容量バッテリもあるらしいが、本稿執筆時点においてLenovoのWebサイトで販売を確認することはできなかった。なお、バッテリベイの底には、SIMカードスロットがあり、WWANオプションの装着が可能なよう設計されているようだが、現時点でそうしたオプションは国内向けには設定されていない。

 本機のメモリスロットやHDDベイ、Miniカードスロットへは、6本のネジをゆるめてカバーを外すとアクセスできる。筆者が購入した個体には、HDDとしてWestern DigitalのWD2500BEVTが使われていた。メモリスロットの上部に見えるのは、無線LANモジュールであるIntelのWiFi Link 5100AGNだ。メモリスロットの右側には、SFF向けのICH9Mが見えるが、ここはもう1つのMiniカードスロットになっており、WWAN用と思われるアンテナも配線済みであった(赤と水色のワイヤー)。

 なお、内部アクセスカバーの両側にある2カ所のネジを外すことで、キーボードを取り外すことも可能なようだが、キーボードを交換する必要性は今のところないため、取り外していない。また、本機のCPUをはじめ、Intelの超低電圧版プロセッサはすべてBGAパッケージを採用しているため、ユーザーが簡単に交換することはできない。

バッテリを外し、カバーを取り去ったところ。ユーザーが交換可能なパーツにはこれですべてアクセス可能というところだが、あまり手を加える必要はなさそうだ メモリスロット右の空きMiniカードスロットと、その底面にあるICH9M(82801IUX)
バッテリベイの下に用意されたSIMカードスロット 天板のテクスチャパターン。単なるプリントではなく、凹凸のパターンとなっている

●起動編

 U350の外回りのチェックを終えたところで、いよいよ電源を投入する。一般的なPCなら起動時にBIOS画面でビープ音が鳴るところだが、本機ではちょっとしたメロディが流れる。BIOSにファン制御の項目はないが、負荷がかかっていない場合は、ファンが停止するのが工場出荷時設定だ。負荷がかかるとファンが回転し始める。超低電圧版のプロセッサであるため、ファンの音は決して大きくはないが、ThinkPad X200sと違って、ハッキリと聞こえる。

 画面1は、システム起動後、ウェルカムセンターからコンピュータの詳細を表示させたところだが、デスクトップのアイコンが意外に少ないことに気づくだろう。サードパーティ製のアプリケーションは、Adobe Reader 9、i-Filter、Norton Internet Security 2009の3つで、後はLenovoが提供するユーティリティ類だ。Lenovoのラインナップにあって、IdeaPadはコンシューマ用、ThinkPadはビジネス用という切り分けになっているが、コンシューマ向けPCにありがちな、ゴチャゴチャと体験版アプリケーションがプリインストールされていないのは望ましい。

 画面2は、本機にService Pack 2を適用し、さらに最新状態に更新した後、Windowsエクスペリエンスインデックスを再計測したものだが、基本スコア(一番低いサブスコア)はプロセッサの3.2となっている。お世辞にも高速とは言えないが、本機がローエンドモデルであることを考えればやむを得ないところだろう。SP2の適用やWindows Updateによる更新に、やたらと時間がかかるように感じる。ちなみに、現在CULVプロセッサのローエンドはCeleron 743へ移行しようとしているが、Celeron 743は本機に使われているCeleron 723のクロックを100MHz引き上げただけのもの(他のスペックは同じ)なので、性能は推して知るべしというところだ。

 添付のユーティリティのうちLenovo EasyCaptureは内蔵Webカメラで写真や動画を撮影するアプリケーション。Lenovo ReadyCommsはWi-FiとBluetoothに対応した通信ユーティリティだ。Lenovo VeriFace 3.5はWebカメラを利用したユーザー認証ツールで、顔を判別してWindowsログインを行なう。どれくらいの精度があるのかは分からないが、あんまり反っくり返った体勢では認証されなかったから、それなりに識別能力はあるのだろう。指紋や虹彩による認証より手軽に使える印象だ。

 OneKey Recovery(画面3)は、システム全体のバックアップイメージを作成したり、バックアップイメージからリカバリディスク(起動可能なDVD-RやCD-Rのメディアセット)を作成するツール。本機の隠しパーティションに組み込まれているWindows PE上のOneKeyRescue Systemと連携しており、システムの電源がオフの状態から、専用ボタンを押すだけで工場出荷状態、あるいはユーザーがOneKey Recoveryでバックアップした状態にシステムを復元することができる。本機にはOSのリカバリディスクは付属していないから、必要があればこのOneKey Recoveryでリカバリディスクを作成しておく必要がある。結局、こうした作業も最後はCPUパワーに大きく依存するわけで、非力なCPUを搭載した本機が得意とする作業ではない。

【画面1】コンシューマ機にしてはスッキリとしたIdeaPad U350のデスクトップ 【画面2】IdeaPad U350(29633DJ)のWindowsエクスペリエンスインデックス。CPUが足を引っ張る結果となっている。 【画面3】付属するバックアップ/リカバリソフトのOneKey Recovery。

 しかし非力、非力というけれど、どれくらいのパフォーマンスを持つのだろう。表3は、以前筆者がAspire Revoを取り上げた際に用いたベンチマークテストをIdeaPad U350で実施し、その時の結果と比較したものだ。Aspire Revoが搭載するAtom 230も、HP Mini 1000が搭載するAtom N270も、1.6GHz動作のAtomプロセッサで、動作クロックとしてはU350のCeleron 723を400MHz(33%)上回る。ひょっとするとAtomの方が上なんてことは、と思ったが、さすがにDynamic ExecutionをサポートしたCoreマイクロアーキテクチャ、このクロック差でもCPUの処理能力的には若干だが上回っているようだ(ThinkPad X200sのCore 2 Duo SL9400に及ばないのは購入時点で織り込み済み)。

【表3】ベンチマークテスト結果



IdeaPad U350(Cel723/GS40) Aspire Revo(Atom 230/ION) HP Mini 1000(Aton N270/945GSE) ThinkPad X200s(C2D SL9400/WXGA+)

搭載OS Windows Vista Home Premium SP2 Windows Vista Home Premium SP2 Windows XP Home SP3 Windows Vista Business SP2
CrystalMark 2004R3
Mark 31672 30143 25214 73935
ALU 6019 5027 5347 18470
FPU 5634 4100 4468 17675
MEM 7185 4812 4326 12099
HDD 7766 5352 4238 *2 16527 *3
GDI 3204 1543 3231 5955
D2D 862 2979 2926 1387
OGL 1002 6230 678 1822
PCMark05 v120
PCMark 1785 1909 N/A *1 5264
CPU 2042 1405 1476 4700
Memory 3018 2357 2373 4739
Graphics 1081 1986 N/A *1 2000
HDD 4635 4317 2829 *2 12263 *3

*1 内蔵ディスプレイの解像度が1,024×768ドットに満たないため
*2 内蔵HDDが1.8インチタイプ(4,200rpm)のため
*3 SSDを利用しているため


 この程度の差だと、間もなく投入されるであろう次世代のネットブックプラットフォーム、Pine Trailでは逆転する可能性もあるが、世代が違うのだからしょうがない。価格的にもニューモデルのネットブックより、本機の方が安いだろうから、許されるのではないかと思う。

 では、何ができて何ができないのか。価格から言っても、プロセッサやグラフィックス機能のグレードから言っても、本機でバリバリの3Dゲームができると考える人はいないだろう。が、メールやWebブラウズだけでなく、メディアプレイヤー的な使い方は考えている人もいるかもしれない。

 そこでまず、Aspire Revoの時と同じBDコンボドライブ(IDE接続のUJ-120をUSB外付けケースに収めたたもの)を接続し、コーレルのWinDVD Pro 2010をインストールしてBlu-ray Discの再生を試みた。しかし、再生中に明らかなコマ落ちや音声の途切れが生じ、満足の行く結果は得られなかった。Core 2 Duo SL9400とGS45のThinkPad X200sでは、コマ落ちすることがないことからすると、やはり性能が不足しているのだろう。GMA 4500MとGMA 4500MHDの差なのかもしれない。

 それではと、少しハードルを下げてYouTubeのHD動画を再生してみることにした。一口に動画と言ってもさまざまなので、テストにはIntelがYouTubeにアップロードしている「Adventures with Intel Solid-State Drives - Holiday Fun Episode #1」を用いた。4階建てビルの屋上から内部にSSDを埋め込んだカボチャを落とした後、潰れたカボチャから取り出したSSDをノートPCにセットし、ブートすることでSSDの堅牢性をアピールするという2分7秒のHDムービーだ。これを最新版のAdobe Flash PlayerをインストールしたIE8をキオスク・モードにして再生した。BDの再生に用いたWinDVDと違って、内蔵グラフィックス機能(GMA 4500M)によるアクセラレーションの恩恵はほとんどないハズである。

 その結果は画面4のような感じ。CPU使用率が100%を下回ることもある(100%にべったり張り付いた状態ではない)ということが示すように、このYouTube HD動画を再生するには、CPUパワーがほんのわずか足りない。たとえば、今回用いたムービーにはカボチャを屋上から落とすシーンがあるが、落ちていくカボチャが完全にスムーズ(等速)ではない。ネットブックに比べれば、はるかにカクつきが少ないものの、完全に再生できているとは言えない状態だ。

 それではということで、このHDムービーをいったんHDDに保存し、ポピュラーなプレイヤーソフトであるGOM Playerで再生してみた(画面5)。すると、再生開始直後は100%に張り付いたものの、システムの状態が落ち着くにつれ、CPU占有率は80%〜90%の間で上下するようになった。CPUは飽和しておらず、ムービーはスムーズに再生されている。

【画面4】キオスク・モードのIE8でYouTubeのHDムービーを再生。時折、CPUが飽和しており、コマ落ちしていることがわかる(C) Intel Corp. 【画面5】画面4と同じムービーをダウンロードした後、GOM Playerで再生。再生開始直後はCPU占有率が100%にしばしば達するが、落ち着くと80%〜90%で推移する。(C) Intel Corp.

 もちろん、このムービーが再生できたからといって、HDムービー全般の再生が可能ということにはならないが、ネットブックに使われるAtomより若干CPUパワー的に上であるとは言えそうだ。デュアルコア化し、チップセットもGS45になった冬モデル(29633XJ)なら、もう少し行けるのかもしれないが、秋モデルのような大幅ディスカウントは期待できないだろうという点では、お買い得度は微妙なところである。

 そういう意味では3万円台で購入可能なIdeaPad U350(29633DJ)のコストパフォーマンスは高い。重さと大きさが苦にならなければ、性能的にネットブックより上だし、安価なOSのライセンスにしばられないため、機能的にも充実している。絶対的に性能が必要な用途には不向きだが、日常的な用途なら何とかこなせそうだ。これがWindows 7にアップグレードするとどうなるのか、優待アップグレードキットが届いたら検証してみたいと思う。

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright © 2016 Impress Corporation. All rights reserved.