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平澤寿康の周辺機器レビュー

バッファローコクヨサプライ「BSIPD01FE」、「BSIPP6FE」
〜気泡が100%入らないiPhone 4/iPad用液晶保護フィルム



バッファローコクヨサプライ「BSIPD01FE」、「BSIPP6FE」

12月下旬 発売
価格:1,806〜3,045円



 バッファローコクヨサプライから、iPad用の液晶保護フィルム「BSIPD01FE」と、iPhone4用の液晶保護フィルム「BSIPP6FE」が近日登場する。液晶への貼り付け面に特殊な加工を施すことによって、貼り付け時に気泡が100%入らないとしている点が最大の特徴となっている。そこで、実際に一切気泡が入ることなく貼り付けできるのか試してみた。

●接着面に微細な凹凸加工を施すことで気泡を逃がす

 iPhoneなどのスマートフォンや、iPadなどのタブレットデバイスで、液晶面を保護したり、反射を低減するために、保護フィルムを貼って利用している人は少なくないはずだ。ただ、貼り付け時に液晶と保護フィルムの間にホコリや気泡が入ったりして、きれいに貼るのは結構難しい。特に、iPadのように液晶の面積が非常に広いデバイスでは、難易度がさらに上がる。筆者も、それほど手先が器用というわけではなく、液晶保護フィルムを貼るときに、何度か張り直しを繰り返し、最終的には多少のホコリや気泡を妥協してしまうことが少なくない。

 ホコリや気泡が入ったとしても、わずかならその機器の使用上で不具合をきたすことはない。とはいえ、使っていて気になるのは事実だ。もちろん、筆者も可能ならホコリや気泡は一切排除したいし、ネットを見ても、液晶保護フィルムをきれいに貼ることにこだわっている人が少なくない。

 例えば、気泡が入らないようにするためには、液晶面を水で湿らすことで(もちろん直接水をかけるわけではなく、水で濡らした布などで軽く拭いたり、液晶保護フィルム自体を水で濡らす場合が多い)、気泡を追い出しやすくするという方法は、かなり広く実践されている。この、水で濡らすという手法は、液晶保護フィルムだけでなく、街頭の看板などに大きな広告シールを貼る場合などでも広く利用されている。だが、水に弱い精密機器では、この方法を利用するのはちょっと気が引けるのも事実だ。

 また、はじめから失敗したときのことを考えて、複数枚の液晶保護フィルムを用意するという人も多いようだ。そして、中には風呂場で、締め切った状態にして熱湯を出し、室内に水蒸気を充満させホコリを落下させ、ある程度水蒸気が落ち着いた状態で、自らも裸になって貼る、という強者もいる。

 そんな中、バッファローコクヨサプライが発売したiPad用の液晶保護フィルム「BSIPD01FE」と、iPhone4用の液晶保護フィルム「BSIPP6FE」は、貼り付け時に気泡が100%入らないという、他の液晶保護フィルムにはない特徴を実現している。

 製品パッケージには、液晶保護フィルムのみが封入されている。液晶表面をきれいにするクリーニングクロスなどは付属していないので、別途必ず用意しておこう。また、貼り付け時に、ハンカチなどの布があると、貼った後にしっかり表面を押さえる場合に役立つ。もちろん、クリーニングクロスを利用してもいい。

iPad用の「BSIPD01FE」。パッケージには保護フィルムのみが入っており、クリーニングクロスなどの同梱物はない こちらは、iPhone4用の「BSIPP6FE」。こちらも、液晶保護フィルムのみが入っている

 まずiPadから試してみた。今回は、本当に100%気泡ができないか確かめるため、かなり雑に貼り付けてみた。作業の様子は動画を見てもらえばわかるだろう。これだけ雑に貼ったにもかかわらず、確かに気泡は全くできなかった。張り直しも可能となっているため、一度はがして、わざと気泡ができるように貼っても、表面を軽く押さえるだけで簡単に空気が逃げていった。

【動画】iPadにBSIPD01FEを貼っている様子

 次に、iPhone4でも試してみた。こちらも、かなり雑に貼ってみたが、やはり気泡は全くできなかった。どうやら、“100%気泡が入らない”という謳い文句に偽りはないようだ。

【動画】iPhone4にBSIPP6FEを貼っている様子

 では、なぜ気泡ができないのか。接着面を確認してみたところ、その謎が判明した。1つは、接着面の構造に秘密がある。BSIPD01FEと、BSIPP6FEの接着面には、微細な凹凸加工が施され、極薄い隙間があるため、空気を追い出せる構造となっている。

 また、BSIPD01FEとBSIPP6FEでは、保護フィルム全体に接着剤が塗られているわけではなく、液晶パネルのフレーム部分となる、端の部分にのみ接着剤が塗られている。液晶パネルと触れる部分は、手で触ってもべたつきが一切なく、つるつるだ。液晶面が貼り付けないため、中に空気が残っても簡単に追い出せるわけだ。というより、液晶パネル面が貼り付かないのだから、構造上気泡ができないわけだ。まさに逆転の発想と言って良さそうだ。

 加えて言うなら、材質が固く、たとえるなら極薄のプラスチック製透明下敷きといった感じであるところも寄与していると思われる。

 ただ、こういった構造になっているため、この保護フィルムの液晶パネル部分は、わずかに液晶パネル面から浮いている部分ができてしまう。実際に、接着剤が塗布されている部分と塗布されていない部分の境目を指で触ってみると、微少な段差があることがわかり、この部分にはわずかなすき間ができているはずだ。とはいえ、液晶パネル面の部分を触っても、ペコペコとした、保護フィルムが浮いているような感触は全く感じられず、フィルムを貼った事による違和感はほとんどない。

 装着後に外光にかざして見ると、わずかに表面にうねりが見える場合もあるが、それも布などで表面を押さえつつ、外に追い出すように拭いてやれば、液晶表面にほぼ密着するようになり、うねりもほぼ解消される。そういった意味では、液晶面が貼り付いていないことによる問題は特にないだろう。

かなり雑に貼っても、液晶面に気泡は一切できていない iPhone4でも気泡がまったくできずに貼れた 接着剤が塗布されているのは、液晶パネル部外側の黒い部分のみ。接着部の凹凸構造も見える

●手軽に保護フィルムを貼りたい人におすすめ

 BSIPD01FEとBSIPP6FEは、表面が非光沢処理となった保護フィルムだ。そのため、液晶の表示品質は、保護フィルムを貼っていないときに比べて、わずかではあるが白っぽく見えるようになる。画像などを表示させた場合には、発色の鮮やかさが若干失われているようにも見える。逆に、照明などが映り込んでも、光沢パネル特有の反射は減るが、広範囲にぼんやりと白っぽく見える点が少々気になった。

 とはいえ、これらは他の非光沢処理の保護フィルムとほぼ同等の見え方であり、取り立てて表示品質が悪くなると言うことはない。光の透過率は約91%と、十分なレベルが確保されていることもあり、画面が暗く見えるということもほとんどなく、筆者の個人的な印象では、十分に満足できるクオリティが確保されていると感じた。

 懸念されるのは、フィルム全体が接着されていないために、簡単に剥がれてしまうのではないか、という点だ。しかし、今回は、短時間の試用だったこともあり、剥がれてしまうということはなかった。また、端をツメで引っかけてはがそうとしてみたが、しっかりと接着されていて、簡単にははがれそうにはなかった。

 ただ、フィルム表面隅にセロテープなどを貼って引きあげるようにすると、かなり軽い力で剥がれた。やはり、フィルム全体で貼り付いているわけではないので、一般的な保護フィルムよりはがれやすいのは間違いなさそうだ。特にiPhone4はポケットなどからの出し入れが頻繁に行なわれるため、短期間ではがれてくる可能性も考えられる。

 また、前述の通り、液晶面の部分が貼り付いていないため、見る角度によっては、表面にほんのわずかなうねりなどが発生する点も、人によっては気になるだろう。

液晶保護フィルムがはられていない状態。天井の照明やカメラが写り込んでいる こちらは、BSIPD01FEを貼った状態。全体がわずかに白っぽく見えるが、光量の低下はわずかで、かつ天井の照明の映り込みも払拭され、表示品質は十分満足できるレベルだった

 こういったわずかな違和感もとことん払拭したいという人には、少々おすすめしづらいが、かなり雑に扱っても、貼り付け時に気泡が全くできないのは事実であり、手軽にきれいに貼れる液晶保護フィルムとして魅力があることは間違いない。ただし、液晶部分にシートが全面的に密着するわけではないので、「なんとなくダマされたような気がする」という感想を述べる人もいたことは書き添えておこう。現時点では、iPad用とiPhone4用のみとなっているため、他の機種用も含めて、広く展開してもらいたい。

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(2010年 12月 27日)

[Text by 平澤 寿康]