ゲーミングPC Lab.

LEVEL∞「Lev-SA5M-i5-LM」

〜性能と静音の両立を目指したミニタワーゲーミングPC

LEVEL∞ Lev-SA5M-i5-LM

 iiyama PCのゲーミングPCブランド「LEVEL∞」より、ミニタワー型ゲーミングPC「Lev-SA5M-i5-LM」が発売された。

 本機は「LEVEL∞」の中で、静音ゲームパソコンを標榜する「S-Class」の製品。Cooler Master製の静音ケースを採用することで、性能と静音性の両立を図ろうという製品群になっている。今回はその中で最廉価モデルとなる「Lev-SA5M-i5-LM」の試用レポートをお届けする。

ASUS製パーツとCooler Master製静音ケースの組み合わせ

Cooler Master製静音ケース「Silencio 352」を採用。左側面にはASUSのロゴもある

 「Lev-SA5M-i5-LM」のスペックは下記の通り。

【表1】LEVEL∞ Lev-SA5M-i5-LMの仕様
CPU Core i5-6500
GPU GeForce GTX 950(2GB )
メモリ 8GB DDR3L-1600(4GB×2)
HDD 1TB
光学ドライブ DVDスーパーマルチ
電源 500W(80PLUS Silver)
ケース Cooler Master Silencio 352
OS Windows 10 Home
販売価格(税別) 109,980円

 CPUはCore i5-6500、GPUはGeForce GTX 950、メインメモリはDDR3L-1600の8GBで、ゲーミングPCとしてはエントリークラスの構成。ストレージも1TB HDDのみで、いかにも基本モデルというシンプルな構成になっている。

 ただパーツにはこだわりを見せている。マザーボードはASUS製「H170M-E D3」を指定で採用している。さらにビデオカードとDVDスーパーマルチドライブもASUS製となっており、主要パーツがASUS製で固められているという安心感がある。

 またPCケースは、Cooler Master製microATXミニタワー「Silencio 352」を採用。前面ドアと左右のパネルには吸音シートが使われているなど、静音に特化したモデルとなっている。ゲーミングPCは発熱の大きなCPUやGPUを搭載することが多くなるため、どうしても騒音は大きくなる。高い性能と同時に騒音低減も図るため、このケースを採用しているようだ。

 BTOにも対応しており、PlextorブランドのM.2タイプのSSDも追加可能。さらにCPUやビデオカード、メインメモリ、電源、OSも変更が可能で、OSなしも選べるなど、カスタマイズの幅が広い。ビデオカードはASUS製の上位製品、HDDはWestern Digital製の高信頼製品となる「WD Red」シリーズも選択でき、変更後も安心感のあるパーツが選べるのもありがたい。

 そういうこだわりがある分、価格はやや高め。同社のミニタワー型ゲーミングPC「LEVEL∞ M-Class」では、スペック的には同等となる製品が9万円強で売られており、約2万円ほどの価格差がある。静音と信頼性の高いパーツを選べるという点に、どれだけ価値を見出せるかが本製品を選ぶ上でのポイントとなる。

フルHDクラスのゲーミングを楽しめるエントリーモデル

 続いて各種ベンチマークソフトのスコアを見ていきたい。利用したのは、「3DMark v1.5.915」、「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」、「ドラゴンズドグマ オンライン ベンチマーク」、「バイオハザード6 ベンチマーク」、「ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0」、「CINEBENCH R15」、「CrystalDiskMark 5.1.2」。

 ベンチマークスコアの結果は、およそスペック通りの数値という印象だ。「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の結果を見るに、フルHD(1,920×1,080ドット)環境でのゲームプレイならば十分快適だが、4K(3,840×2,160ドット)でプレイするには力不足。最新の3Dゲームを最高画質でプレイしたいという場合を除けば、まずまず実用に耐えうる性能と言える。

【表2】LEVEL∞ Lev-SA5M-i5-LMのテスト環境
CPU Core i5-6500
GPU GeForce GTX 950(2GB GDDR5、ASUS製)
メモリ 8GB DDR3L-1600(4GB×2)
HDD 1TB(Seagate ST1000DM003)
OS Windows 10 Home 64bit
【表3】ベンチマークスコア
「3DMark v1.5.915 - Fire Strike」
Score 5,575
Graphics score 6,473
Physics score 7,295
Combined score 2,329
「3DMark v1.5.915 - Sky Diver」
Score 16,137
Graphics score 20,937
Physics score 7,412
Combined score 16,921
「3DMark v1.5.915 - Cloud Gate」
Score 16,344
Graphics score 42,872
Physics score 5,163
「3DMark v1.5.915 - Ice Storm Extreme」
Score 122,368
Graphics score 190,673
Physics score 54,294
「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」(DirectX 11/最高品質)
3,840×2,160ドット 1,588
1,920×1,080ドット 6,271
「ドラゴンズドグマ オンライン ベンチマーク」(最高品質)
1,920×1,080ドット 9,879
「バイオハザード6 ベンチマーク」
1,920×1,080ドット 9,503
「ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0」(簡易設定5)
1,920×1,080ドット 32,661
「CINEBENCH R15」
OpenGL 113,45fps
CPU 551cb
CPU(Single Core) 145cb

 HDDは、今回の試用機にはSeagate製「ST1000DM003」が使われていた。

【CrystalDiskMark】
HDD(Seagate ST1000DM003)

密閉性の高いPCケースにより静音性を確保

前面ドアの裏側などに吸音材が貼られた静音仕様

 ケースは一見して密閉性が高いのが分かる。正面はドアで塞がれ、両側面は吸音材が張られたパネルでスリットは一切ない。天面奥にファンの通気口があるものの、本機ではこの位置のファンは搭載されていないので、同梱のパネルをはめて通気口を塞いでも問題はないだろう。開いている部分は底面と背面のみとなるため、PCの後ろに回らない限りは高い静音性が得られる。

 ケースのカラーは内部まで黒で統一されている。前面ドアも黒単色で、直角のフォルムと相まって、無駄のないすっきりしたデザインになっている。その中で、前面ドアにある「LEVEL∞」とCooler Masterのロゴが派手すぎない印象で自己主張している。一般的にゲーミングPCは派手なデザインのものが多いが、「LEVEL∞」はシンプルで落ち着いたデザインが多く、本機もその流れを確実に受け継いでいる。

 静音という観点で考えると、本機はCPU、GPUともに元々騒音が小さい製品なので、静音ケースの恩恵を受けるまでもなく各パーツレベルで十分に静かだ。本機が真価を発揮するのは、より上のグレード、または上位のCPUやGPUにカスタマイズした時だろう。高性能と静音性、加えてコンパクトさも求めたいが、水冷までは必要ないという人には、「LEVEL∞ S-Class」がぴたりとはまるのではないかと思う。

前面はドアになっており、右側に電源ボタンやUSBなどの端子が並ぶ
左側面パネルは凹凸があるだけでスリットはない
右側面パネルも同様の凹凸があるだけ
天面にはファンが取り付けられる通気口がある
天面の通気口を埋めるパネルも用意されている
背面はシンプルながら水冷仕様にも対応できるデザイン
底面には通気口がある。電源ファンがフィルタを通して吸気している
左右の側面パネルの内側にも吸音材が貼られている
内部は前面下部から吸気、背面上部から排気というエアフロー
CPUファンはCooler Master製を採用
ビデオカードはASUS製。オリジナルファン搭載でかなり冷えそう
HDDベイ
右の側面パネルを外すと、裏面配線を使っているのが分かる
3.5/2.5インチSATAドライブへの配線は右側面から行なう
5インチベイにはASUS製DVDスーパーマルチを搭載。その下には3.5インチベイがある
ファンは標準で前後に1つずつ。前面や上部に追加も可能で、高い冷却性も狙える

(石田 賀津男)