ASUS JAPANシンシアの「華華(ふぁふぁ)通信」
日本の学校では朝顔を育て、台湾の学校では……
(2014/6/3 06:00)
※今回は昆虫系の話なので、苦手な方はご遠慮ください
ニイーハオ! ASUS JAPANマーケティング兼広報担当のシンシアです。先月の第2回目の華華(ふぁふぁ)通信のツイート数に驚きました。編集長から「数字が上がっても平常心、下がっても平常心」と言われていますが、たくさん反応してくれるとやはりうれしいですね。
やはり、日本のみなさんは台湾のお昼寝の習慣を知らないんですね。ちなみに、この話を読んだASUS JAPANの社員から、「僕もお昼休みに寝ていいですか?」と聞かれました。お昼休みの時間は自由に過ごせる貴重な休憩の時間なので、「むしろ、なんでわざわざ確認するの? ご自由にどうぞ」とお昼寝を勧めるべく返答しましたが、やはり日本人の方は回りに気を遣うせいか、彼がお昼寝しているところをまだ見かけていません(笑)。
ある昼下がり
さて、前回の記事が掲載されたのは、ゴールデンウィークの真っ最中。人混みはあまり好きじゃないので、家でゴロゴロ過ごしていました。日々のニュースで、どこどこが混雑して、どこどこが穴場などと報じられるのを他人ごとのように見ていました。
そんなニュースの中で、一番印象に残ったのはまもなく正式に世界遺産になる「富岡製糸場」のことです。と言っても、特に世界遺産や、製糸に興味があるわけではなく、それについての私と私の彼(日本人)とのやりとりにハッとさせられたのです。
その時の様子を再現すると、「富岡は生糸をつくるために必要な繭を十分に確保できる土地でした」という紹介がありました。私の頭の中で、「繭」イコール「蚕」で、「蚕」イコール「蠶寶寶」なんです。蠶寶寶(ツアン バオバオ)とは蚕の中国語で、蠶はカイコ、寶寶は赤ちゃんという意味です。余談ですが、こうやってみると、可愛い名前だと思います。
さて、お昼寝と同じく、台湾人であれば、蠶寶寶を1度は飼った経験があります。見た目は決して寶寶と言うほど可愛くないのですが、好き嫌いに関わらず、自然科目の授業で飼うからです。その理由は今回調べて分かったのですが、蠶寶寶は寿命が2カ月しかなく、「生き物の一生」、そして「幼虫から成体への変態」を学ぶことができ、飼育を通じて命の大切さを理解できるようになるからです。
と言うことで、その番組を見ながら、彼に「あなたはちゃんと蚕を繁殖させることができた?」と聞いたところ、驚いた顔をした彼から、「日本の小学校では蚕を飼いません」と言われました。
えっ!?今度は私が驚く番です。日本人は学校で蚕を飼わないんですね!!
私の彼は、昆虫に妙に詳しく、公園で見かけた虫の名前を100%言える人なので、蚕ぐらい、100匹ぐらい平気で繁殖していただろうと思ってたんです。それどころか、飼ったことすらないとは、本当にびっくりしました。ということで、これを今回の華華通信のネタにしようと決めました。
蚕の飼育
蚕飼いの授業が始まるにあたり、学校に蚕売りが来ます。1匹100円ぐらいです。5~6匹と桑の葉を買って、とりあえず何も考えず飼い始めます。靴の箱などに蚕を入れ、箱の中に仕切りを作ります。後はその箱を机の引き出しに入れ、時折観察します。授業が終わると、自宅に持ち帰り、家でも観察します。
桑の葉を見つけて(だいだい学校で植えています)、きれいに拭いて、蚕に与え、排泄物を片付け、プクプクに太らせて、クラスメイトに自慢します。
苦い経験ではありますが、私は一度は元気に大きくなってくれた蚕に、いい気になって途中で桑の葉を与えすぎたせいか、それとも葉っぱが濡れていたせいか、糸を吐くようになる前に死なせてしまいました。
とは言え、基本的に成功率はかなり高く、一定期間が経つと一気にたくさんの黄色や白の繭が作られるのです。繭になったら、飼育の授業は終了で、基本的に繭を箱の中にそのまま放置します。後はいつの間にか蛾になって、どこかへ飛びたっていきます。
確かに、今思うと命の大切さと神秘について、かなり勉強になった気がします。でも、ぶっちゃけると、ちょっと見た目が気持ち悪いので、当時も怖かったし、今もあまり思い出したくはないです……(笑)。今は蚕飼いの授業は、あるところとないところがあるようです。
今後、台湾人の友達にあなたの「ツアン バオバオ」はちゃんと繭になったかどうかを聞いてみてください。その人が女性なら、十中八九、「怖かった~」、「思い出したくない~」という回答が返ってくるでしょう(笑)。
ちなみに、富岡製糸場とは関係ないですが、今回調べていて、台湾には蚕飼いを教育する農場があることを知りました。
一方、日本では
後日、ASUS JAPANの社員に「小学校で何を飼ったの?」と聞いたところ、「朝顔の世話をしてました」という答えが返ってきました。台湾よりずっと爽やかですね(笑)。