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キヤノン、投写画面に直接書き込める超単焦点プロジェクタ

「LV-WX300USTi」

 キヤノンは5月19日、WXGA(1,280×800)対応の超短焦点プロジェクタ「LV-WX300UST」および「LV-WX300USTi」を発表した。発売日はそれぞれ5月25日、6月上旬予定で、価格はどちらもオープンプライス。

 LV-WX300UST、LV-WX300USTiは、反射ミラーの採用により0.35:1の投写比率を実現し、投写面まで約28cmの短い設置距離で80型の大画面を投写することを可能としたのが特徴。オプションの壁掛け金具を利用して、黒板やホワイトボードの上部壁面に設置が可能で、登壇者の視野に入らない位置に設置できるため、投写光が目に入らないだけでなく、スクリーンに登壇者の影が映りにくい投写環境を実現。またスクリーンの背面から左右反転した画像を投写するリア投写機能により、デジタルサイネージのような大画面投写も可能。

 それらに加え、「LV-WX300USTi」はPCとUSBケーブルで接続し、付属の電子ペンを利用して投写画面上の操作や書き込みが可能なインタラクティブ機能を搭載。書き込んだ内容はPCに保存し、次回起動時に前回の投写画面に続けて書き込むことや、書き込みデータをPDFなどで保存することが可能で、同社は「効果的な授業や会議の運営をサポートする」としている。

 書き込み位置を最適化するキャリブレーション作業を数ステップで行なえるようにしたことで、使用準備の手間を軽減したという。専用別売オプションの「フィンガータッチモジュール」を利用すれば、指先を直接認識し、タッチペン不要で書き込みを行なうことも可能。

 同社によると、文部科学省の教育ICT(Information and Communication Technology)推進制度による、教育分野でのプロジェクタなどのICT機器市場拡大を見込み、インタラクティブ機能搭載単焦点プロジェクタを開発したという。

 主な仕様は共通で、方式が48万画素/0.55型の単板DLP、コントラスト比が2,300:1、輝度が3,000ルーメン。投写距離は60.2~76.6cmで投写画面サイズが80~100型。投写レンズは焦点距離が5.1mm、F値が2.5。ズームは固定。

 投影解像度はWXGAで、最大入力解像度は1,600×1,200ドット。インターフェイスはミニD-Sub15ピン入力×2、ミニD-Sub15ピン出力、HDMI入力×2、Sビデオ入力、コンポジット入力、3.5mmミニジャック入力×2、3.5mmミニジャック出力を装備。10Wステレオスピーカーを内蔵し、制御用インターフェイスとしてUSB Type-B、シリアルポート、LAN端子を搭載。LV-WX300USTiはPC接続用のmini USBポート、電源供給用のUSB Type-Aポートを備える。

 重量は約5.0kgで、本体サイズはLV-WX300USTが288×375×168mm(幅×奥行き×高さ)、LV-WX300USTiが288×375×194mm(同)。両機種共にVGAケーブル、電源ケーブル、リモコンなどが付属。LV-WX300USTiにはUSBケーブル、インタラクティブペン×2、ドローイングソフトウェアが付属する。

本体写真
実機による書き込みデモ。実際に付属ペンによる書き込みを行なったが、追従性は高い

(佐藤 岳大)