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マイクロソフト、Windows Home Server日本語版を発表
~8月30日よりDSP版や各社の製品が順次発売

エプソンダイレクトのWindows Home Server搭載機

8月30日 発売



 マイクロソフト株式会社は、家庭向けサーバーOS「Windows Home Server日本語版」を8月30日より発売する。OS単体でも発売するが、パッケージ版はなく、DSP版のみが用意され、ハードウェアとのセットか、各社から完成品として発売される。

 Windows Serverをベースに家庭向けのストレージ用途として、機能を限定するとともに、ユーザーインターフェイスを一般ユーザー向けに変更したもの。英語版は2007年9月に発売され、国内でも搭載機が発売されていたが、Windows Home ServerのService PackにあたるPower Pack 1の提供にあわせて、バグ修正や機能追加がなされるとともに、日本語化された。

 なお、Windows OSのDSP版は、マイクロソフトではなく販売店/メーカーがサポートを行なうが、Windows Home Serverについてはマイクロソフトが有償サポートを行なう。また、既存の英語版ユーザーに対しては、アップグレードについて何らかの技術的支援をする用意があるという。

 主な用途は、ファイル共有、自動バックアップ、セキュリティ管理、リモートアクセスとなる。Windowsをベースとするため、搭載製品もx86 PCと似たような構成になるが、キーボードやディスプレイなどの入出力デバイスは接続せず、ネットワーク経由で操作/アクセスする。

 クライアントとなるPCには、専用の接続ソフトをインストール。これで、クライアントにWindows Home Server機の共有フォルダへのショートカットが作成され、通常のExplorerを通じて、ファイルの保存や共有ができる。共有フォルダのルートには「写真」、「ビデオ」、「音楽」といった目的別フォルダが用意。また、ユーザー毎の専用フォルダも作られ、アクセス制限をかけることができる。

 各種メディアファイルをストリーミング再生する機能もあり、Windows Media Playerのほか、Xbox 360を含むWindows Media Connect対応製品やDLNA対応製品からも、何の設定もなく共有フォルダにアクセスして、写真や音楽、動画を再生できる。

Windows Home Server共有フォルダのルート ユーザーフォルダにはアクセス制限をかけられる
Windows Media Player、Xbox 360、DLNAクライアントなどで、サーバー上のメディアファイルのストリーミング視聴ができる

 自動バックアップ機能を使うと、10台までのクライアントPCのOSを含めたHDDイメージを自動的にバックアップできる。重複するデータはコピーしない機能があるため、複数のクライアントPCをつないでいても、OS部分など重複する部分はリンクのみを作成して、サーバーHDDを節約できる。また、バックアップのスケジュールを設定しておくと、クライアントの電源を落としていても、時間になるとサーバーが自動的にクライアントを起動させ、バックアップを行なった後に、クライアントをシャットダウンする。

 セキュリティ管理機能として、クライアントPCのファイヤーウォールや、アンチウイルスソフトの設定や状況を管理できる。これにより、ネットワーク内のPCにセキュリティ上の問題があった場合、別PCからもそれを瞬時に検知できる。

バックアップは初回以降は差分だけを保存 クライアントからネットワーク内の別PCのセキュリティリスクを検知できる

 内蔵できるHDDの台数や総容量は製品によって異なるが、標準でドライブエクステンダーと呼ばれる機能を搭載。これにより、容量の異なるHDDを増設しても、1ドライブとして認識されるため、ユーザーがHDDの運用について考慮する必要がない。これは、Windows Home Server機につないだ外付けHDDについても有効で、USB HDDなども内蔵HDDと同様に扱える。また、保存したフォルダごとに複製を保存する機能がある。

エプソンダイレクト製品のHDD初期状態は内蔵の1台だけ USBに外付けHDDを接続するとそれを認識し……
ウィザードに従ってボタンをクリックすると、内蔵HDDとともに1ドライブとして扱われる フォルダごとに複製の作成を指定できる

 Windows Home Serverの登録ユーザーは、「xxx.homeserver.com」(xxxは任意の文字列)という独自ドメインを取得可能。これを使って、外部からサーバーにアクセスし、共有ファイルを閲覧できるほか、リモートデスクトップ機能を使って、クライアントPCにもアクセスできる。この機能は、Dynamic DNSに対応する。

 このほか、アドインを追加可能で、現在、有償/無償あわせて60種類以上が公開。開発用のSDKも提供されている。

 搭載機は、アプライド、エプソンダイレクト、クレバリー、サードウェーブ、サイコム、ソフマップ、九十九電機、デル、NEC、PDXジャパン、ブレス、マウスコンピューター、ユニットコム、レイン、ロジテックなどが発売を表明している。

マウスコンピューターは2製品を発売 ブレスの製品 サードウェーブの製品
九十九電機の製品 デルの製品はタワー型PCケースを採用 クレバリーの製品もタワー型

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3503
□製品情報
http://www.microsoft.com/japan/WindowsHomeServer
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(2008年8月20日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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