2024年5月17日 16:00
IEEE(アイ・トリプルイー)は世界各国の技術専門家が会員として参加しており、さまざまな提言やイベントなどを通じ科学技術の進化へ貢献しています。
IEEE(アイトリプルイー、米国電気電子学会)は、インターネット誕生50周年を記念して、2024年5月19日(米国時間)、インターネットを可能にした重要な構成要素であるTCP(Transmission Control Protocol：伝送制御プロトコル)に焦点を当てたグローバルバーチャルイベントを開催します。
ライブ配信は、午後3:00(東部標準時)/午後12:00(太平洋標準時)/19:00(協定世界時-04)に開始されます。視聴登録については、 https://engage.ieee.org/celebrate-i50 をご覧ください。
この記念すべき年を迎えるにあたり、IEEEはPeople-Centered Internetと共同で、世界中の技術およびビジネスリーダーによるディスカッションを中心としたイベント「IEEE i50: A Virtual Celebration of the 50 Years of the Internet」を開催します。このイベントでは、現在のインターネットから恩恵を受け、またインターネットと格闘しているグローバルリーダーたちの体験談や、特に人工知能(AI)を考慮した上で、ステークホルダーが人間中心のデジタルの未来を形成する方法についてのディスカッションが行われます。
IEEE Life Fellowであり、Googleのバイスプレジデントを務め、「インターネットの父」の一人と呼ばれる、ヴィント・サーフ(Vint Cerf)氏は、過去50年間にインターネットが生み出した課題と機会に焦点を当てるパネルに登壇します。「私たちがTCPを開発したとき、それがどれほどの影響力を持つことになるのか、まったく想像もしていませんでした。このプロジェクトが、今日のような技術革新のためのインフラに成長したのを見るのは、驚くべきことだった。」と語ります。
このIEEE記念イベントは、「複数のパケット交換ネットワークの相互接続」をサポートし、インターネットのアーキテクチャを形成するTCPの概念を発表した1974年の「IEEE Transactions on Communications」論文の出版を祝うものです。今日、インターネットは50億人以上の人々と無数のデバイスを接続しており、TCPは年間何兆ドルもの経済活動を可能にし、ルーター、光ファイバー・ネットワーク、Wi-Fi、クラウド・コンピューティング・サービスなど、TCPを取り巻く技術革新とインフラのエコシステムを活性化しています。
2024年IEEEプレジデント兼CEOのトム・コフリン(Tom Coughlin)氏は、「今日、我々は、人類に多大な影響を与えたテクノロジーの革新的飛躍を祝います。インターネットは私たちの生活を一変させました。脅威を感じるAIの時代に突入した今、未来の大きな課題は、このツールを公共インフラに効果的に適用し、人々を中心としたデジタルエコシステムを形成することでしょう。私たちの総合的な能力を真に活用する新世代のインフラが出現すれば、多くの歴史的な仕事が大幅に容易になる可能性が高いでしょう。」と述べています。
IEEEは、このイベントの一環として、さらに以下の2つの業績をたたえます。
- IEEE802標準化委員会 - 1980年以来、IEEE802標準化委員会は、有線および無線ネットワークでのデータ伝送方法などを定義するグローバルネットワーク通信標準を開発し、すべてのデバイスの互換性を確保することで、技術と経済に多大な貢献をしてきました。
- GoogleのPageRank技術 - 1996年に発明されたPageRank引用アルゴリズムは、Google検索エンジンと1998年の会社設立の基礎となりました。PageRankは、インデックスされたすべてのウェブページの有用なランキングスコアを通じて、インターネットユーザーが素早く情報を見つけられるようにします。
IEEEマイルストーン・プログラムは、IEEEに関連するあらゆる分野における重要な技術的業績を表彰するものです。このプログラムは、ユニークな製品、サービス、画期的な論文、特許などに見られる、人類の利益となる技術革新と卓越性を表彰するものです。
■IEEEについて
IEEEは、世界最大の技術専門家の組織であり、人類に恩恵をもたらす技術の進展に貢献しています。160カ国、40万人以上のエンジニアや技術専門会の会員を擁する非営利団体で、論文誌の発行、国際会議の開催、技術標準化などを行うとともに、諸活動を通じて世界中の工学やその他専門技術職のための信用性の高い「声」として役立っています。
IEEEは、電機・電子工学およびコンピューターサイエンス分野における世界の文献の30％を出版、2000以上の現行標準を策定し、年間1,800を超える国際会議を開催しています。
詳しくは http://www.ieee.org をご覧ください。
