レノボ、いつでも工場出荷時の色に戻せるThinkPadの15.6型モバイルWS

ThinkPad P43s

　レノボ・ジャパン株式会社は7月30日、働き方改革の推進など、社外に持ち出せるモバイルワークステーションの需要の高まりに応えた製品として、クラムシェルの14型「ThinkPad P43s」と15.6型「ThinkPad P53」を発売した。税別直販価格は前者が194,000円からで、後者は279,000円から。

ThinkPad P43s

　ビジネスバッグにも入れやすいThinkPad P43sは、ThinkPad P40 Yoga以来となる約3年半ぶりの14型モバイルワークステーションで、第8世代Core iプロセッサや最大48GBまでのメモリ増設、Quadro P520の搭載などが特徴。

　ディスプレイはフルHD(1,920×1,080ドット)液晶以外にも、オプションでWQHD(2,560×1,440ドット)のDolby Vision HDR対応液晶を選択でき、500cd/平方mの高輝度と、Adobe RGB 100%の色再現性の高さも備えている。なお、後日フルHD液晶モデルに画面の視野角をせばめて覗き見を防止するThinkPad Privacy Guardを搭載するオプションも追加予定。また、最近のThinkPadではめずらしい有線LAN端子も装備し、MACアドレスの個体管理が行なえる。

ThinkPad P53

ThinkPad P53

　15.6型のThinkPad P53は、8コアのCore i9やXeonプロセッサ、Quadro RTX 5000を搭載でき、メモリは最大128GB、ストレージも最大6TBと、デスクトップPCと同等とも言える性能を実現可能な製品。CADや映像編集だけでなく、VRやAIの開発にも好適とする。

　フルHD液晶以外にも、Dolby Vision HDR対応の4K有機ELを選択でき、こちらはX-Rite Pantoneのファクトリー・キャリブレーションにも対応。これは、工場出荷時のパネル発色データが個体ごとにクラウド上に保存されており、このデータをダウンロードすることで、キャリブレーションのたびにオリジナルの発色に戻すことができるというもの。X-RiteのアプリでAdobe RGB、DCI P3、医療用のDICOMも選択できる。

　テンキーつきのフルキーボードや有線LAN端子、自己回復BIOSの実装も特徴。LTEモデム搭載のオプションも用意されている。このほか、ThinkPad P53では前のモデルよりもACアダプタが約30%小型化されており、持ち運びがしやすくなっている。