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● エイジ オブ エンパイア II:エイジ オブ キング
● 真・マスターオブモンスターズ Final
● エレメンタルアーツ
● 魔法少女大作戦あつめて☆ミ~ル
● エイジ オブ エンパイア II:エイジ オブ キング
「エイジ オブ エンパイア II:エイジ オブ キング」は、以前このコーナーでも紹介した「エイジ オブ エンパイア」とその追加シナリオ(拡張パック)「エイジ オブ エンパイア:ライズ オブ ローマ」の続編に当たる作品だ。ゲームはローマ帝国の崩壊後から始まり、その後の「暗黒時代」と中世封建時代、そして帝政時代へ続く1000年間を闘う。いくつもの部族が入り乱れて戦ったこの時代は、人類の歴史上まさに暗黒の時代、血塗られた1000年間でもあった。「エイジ オブ エンパイア II:エイジ オブ キング」は高度なストラテジーゲームであると同時に、人類の壮絶な歴史をパソコン上に再現するドラマチックな作品でもある。
個性豊かな13種族が登場
プレーヤーが選択できる種族(文明)も、日本、フランク、ビザンティン、バイキング、モンゴル、ケルト、サラセンなど13種族に増えた。種族によって独自の部隊を編制できるほか、城や街並みのデザインも変る。以前この作品のゲームデザインを手がけたENSEMBLE STUDIOSのBruce Shelly氏にインタビューした際、こうした種族間の違いは戦史や歴史書をベースにして決めたという話だったが、なるほど、これは思った以上に個性的だ。強い弱いは相手次第だが、しかしどの種族を選ぶかによって戦い方はかなり変るだろう。
初心者でも安心のテュートリアルモード
日本語の移植も申し分ない。ゲーム中に表示されるメッセージはもちろん、ヘルプや用語の説明まで細かく訳されている。ナレーションもすべて日本語に吹き替えられ、移植版とは思えないほどの仕上がりだ。プレイしながら学べる、テュートリアルモードの出来もいい。画面に表示されるメッセージやナレーションに導かれるまま操作するだけで、基本的な操作方法から初歩的な戦略まで会得することができる。シミュレーションゲームは操作やルールを覚えるまでが大変だが、これなら初心者でも無理なく入っていくことができるだろう。
● 真・マスターオブモンスターズ Final
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□エイジ オブ エンパイア IIのページ
http://www.microsoft.com/japan/games/age2/default.htm
□Ensemble Studiosのホームページ(英文)
http://www.ageofempires.net/index.shtml
□「Age of Empires II」デモ版(英語版)のダウンロードページ
http://www.microsoft.com/japan/games/age2/trial.htm
□エイジ オブ エンパイア II アップデート モジュール
http://www.microsoft.com/japan/games/age2/patch.htm
ローマ帝国の崩壊、そして戦いの歴史は続く
画面のデザインや操作は前作とほとんど同じだが、時代設定が進んだぶん、戦闘シーンは格段に激しくなった。ぶ厚い壁で守られた城壁と、周囲を守る石造りの塔。その城壁を突き破る巨大な攻城兵器や、敵を蹂躙する装甲騎兵の一団。巨大な投石器やバリスタ、大砲などの飛び道具も登場し、凄まじい破壊力で敵を打ち砕く。部隊編成の自由度が増して、歩兵や騎兵、弓兵の各部隊に細かくフォーメーションを指定できるようにもなっている。
なによりおもしろいのは、実際には起らなかった架空の戦いを試すことができるという点だ。中世の日本は大陸から遠く、また実質的な鎖国政策を行なっていたために、2度の元寇以外に他民族と戦ったことがない。日本の武士たちが、フランク族の騎士やサラセン人の騎馬兵と出会っていたら、いったいどんな戦闘になっていたのだろうか。日本の城は、ヨーロッパの攻城兵器にどこまで耐えることができるのか? 武士道対騎士道。長弓対短弓。こうした歴史の“もし”をあれこれ試せるところもまた、「エイジ オブ エンパイア II:エイジ オブ キング」ならではの醍醐味だ。
最後にひとつだけ苦言を許してもらうなら、翻訳とナレーションの一部にツメの甘い部分があった。読みを間違えているところがいくつかあるし、歴史用語の誤訳も気になる。ゲームそのものの質がよいぶん逆に目立ってしまったという気はするものの、ここさえしっかりしていれば完璧だっただけに、ちょっぴり残念(レビューには最終ベータを使用)。[Reported by 駒沢丈治]
(c)1999 Microsoft Corporation. All rights reserved.
□システムソフトのホームページ
http://www.systemsoft.co.jp/
□製品情報
http://www.systemsoft.co.jp/PRODUCTS/amusement/MofMFinal.html
□「真・マスターオブモンスターズ Final」デモ版のダウンロードページ(英文)
http://www.systemsoft.ab.psiweb.com/AM/LIB/MMTrial.html
ユニットを育てて戦うシミュレーションゲーム
格段に進化したアルゴリズム
「真・マスターオブモンスターズ Final」では、アルゴリズムが格段に強化されている。DOS版ではコンピュータ側の思考にこなれていない部分があり、たとえば陽動作戦や側面攻撃、別働隊を使った塔の占領が有効な戦術だった。
しかし「真・マスターオブモンスターズ Final」ではこの“穴”が埋められ、以前ほど簡単に勝つことができなくなっている。安易に別働隊を切り分けると、そちらのほうが急襲され、各個撃破されてしまうことも少なくない。陽動作戦そのものは依然として有効な戦法だが、単独でも十分戦えるレベルの高いユニットを派遣したり、大魔法やアイテムを使ってサポートするなど十分に作戦を練ってから戦わないと、思わぬ被害に苦しむことになるだろう。コンピュータ側の戦略は的確で、無意味な移動や自滅的な攻撃も少なかった。ユニットの思考ルーチンはシステムソフトの御家芸ともいえる技術だが、本当によく作られている。
ただし、グラフィックや画面のデザインについては、いまひとつと感じたのも確か。DOS版の雰囲気を忠実に再現したかったという気持ちはわかるのだが、SVGAやXGAが当たり前となった現在、どうしても古くさく見えてしまう。画面いっぱいにマップを広げて戦ったり、複数のウィンドウをオーバーラップさせてプレイしたいと思うユーザーも、少なくないはずだ。マップやキャラクターのデザインはDOS版をそのまま継承したとしても、操作性についてはもう少し違った……というか、イマ風のアレンジがあったほうがよかったかもしれない。[Reported by 駒沢丈治]
(C)1992-1999 SystemSoft Corporation
● エレメンタルアーツ
「エレメンタルアーツ」の大きな特徴に、タイトルにもなっている“アーツ”の存在がある。これは、通常のRPGなどでいう魔法のようなものなのだが、個人の資質(エレメント)と装備品の持つ属性を組み合わせることで、さまざまな効果のアーツを使うことができるというシステムになっている。装備品はマップ間で購入するほか、敵を倒したときの報酬や、マップ内に隠されたアイテムとして入手することができ、それらの属性を組み合わせて使用できるようになるアーツの種類は100以上にのぼる。さまざまな効果を持つこれらのアーツを、すべて探し出すためにプレイを重ねるのも楽しいのではないだろうか。
ジョイパッドなどにも対応しており、操作面ではかなりコンシューマを意識した作りになっている。ディスプレイやサウンド、操作系などの設定も簡単で、代表的なディスプレイカードは事前に登録されているものを選択するだけで最適な設定を行なってくれるというように、極力ユーザーの負担を減らすシステムには好感が持てた。
1マップあたりのプレイ時間はそれほど長くないので、毎日少しずつ進めていくこともできるのは、この種のゲームとしては珍しいかもしれない。難易度も低めなので、シミュレーションタイプのゲームになじみのない方にもおすすめしたいタイトルだ。[Reported by 山城 宏]
● 魔法少女大作戦あつめて☆ミ~ル
□バロックのホームページ
http://www.baroque.co.jp/
□製品情報
http://www.baroque.co.jp/soft/ea/index.html
「エレメンタルアーツ」は、ストーリーを追いながら戦闘マップをクリアしていくシミュレーションRPG。2D表現のキャラクターと、3D表現の背景や演出が調和した画面は一見の価値ありだ。魅力的なキャラクターたちを手がけたのは、クオリティの高さと作業の早さで定評のある山本和枝氏。年に何本のゲームに関わり、どれだけの原画を描いているのかを考えると、まったく頭の下がる思いだ。
ただ、操作系の設定を変更した場合、ゲーム起動時に環境設定メニューからゲームを開始しないと変更が反映されず、ゲーム中は設定の変更ができないなどの不備が目についたのは残念。また、ゲーム自体もマップを転戦していくだけで街中やフィールドを自由に歩くといった要素がないため、全体的にこじんまりとした印象を受けてしまう。このあたりは、今後の課題ということになるのかもしれない。
(c) 1999 BAROQUE All rights reserved.
□南風楼のホームページ
http://nampurrow.net/
□製品情報
http://nampurrow.net/product.htm
このソフトには、ゲームから独立したCGギャラリーも用意されている。ここではオリジナルのCGが用意されているほか、ゲームの方ですべてのカードを集めてクリアすると、カードに描かれた絵をより高解像で表示することができるようになる。ゲームコンプリート後は、CG集として楽しむことができるというわけだ。
難しいルールもなく、基本的にはダイスを振ってコマを進めて行くだけなので、誰にでも気軽に楽しむことができる。Y2Kで忙しい年末年始を迎えるような方でも、ちょっとした息抜きにプレイすることのできるタイトルだといえるだろう。[Reported by 山城 宏]
(c) NAMPURROW 1999 2000
【筆者紹介】
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