Windows 98 日本語版β3 ファーストインプレッション
第2回(全3回)
―システム編―

TEXT:広野忠敏

 2回目の今日は、Windows 98でサポートされる新しいハードウェアとテクノロジについてレビューしてみることにしよう。外観やユーザインターフェースはWindows 95のマイナーバージョンアップに見えるWindows 98だが、新しいハードウェアやテクノロジについては意外と多くの項目がサポートされる。


Windows 98でサポートされるハードウェア

 Windows 98で新たにサポートされるハードウェアにはUSB、IEEE-1394、AGP、ACPI、DVD、などがある。これらのハードウェアの多くはPC98規格ですでに提唱されているものであり、PC98規格のパソコンにWindows 98をインストールすることによって、こうした新しいハードウェアをOSレベルで利用することができるようになるわけだ。

 中でもACPI(Advanced Configuration and Power Management Interface)はPC98で奨励されているものだが、これはAPMなど従来BIOSなどで行なっていた省電力のためのコントロールをOSが直接行なうようにするためのもの。Windows 95ではとかく弱かった省電力関連のコントロールをきめ細かく設定できるようになるのは嬉しい。

 実際にコントロールパネルのハードウェアの追加ダイアログを見ると、IEEE-1394バスコントローラ、USBなどの項目やHuman Interface DeviceやGPSデバイスなど見慣れない項目も追加されている。

 また、PCカード関連ではCardBus32やマルチファンクションカードがサポートされるようになったほか、3.3Vで動作するPCカードも新たにサポートされる。

 ネットワーク関連では、複数のダイヤルアップ回線を組み合わせて利用できるマルチリンク機能、1対多のブロードキャスト通信をサポートするマルチキャスト、PPTP(Point to Point Tunneling Protocol)のサポート、DCOM(Distributed Compornent Object Model)などさまざまな機能を搭載しているのが特徴だ。

 さらに、デバイス関連ではWDM(Win32 Driver Model)のサポートも新規に追加された。WDMはWindows 98とWindows NTとで同一のドライバを利用できるようにするためのテクノロジ。つまり、WDMに対応したドライバはWindows 98とWindows NTの両方で利用することができるようになる。

新しいシステムツール

 新しいハードウェアやテクノロジに対応して、いくつかのシステムツールが変更され、また新しいシステムツールも追加されている。最後にシステムツールの中から便利そうなツールを紹介しよう。

[Reported by 広野忠敏]

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